米USTR、ドイツの薬価政策に関する301条調査を開始
基本データ
| 分類 | 経済・産業トレンド |
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発表された内容
2026年06月19日
米国通商代表部(USTR)は6月18日、ドイツの医薬品価格政策について、1974年通商法301条に基づく調査を開始したと発表した。調査開始に関する官報案も公表した。
USTRは調査開始の背景として、ドナルド・トランプ大統領が2025年5月に発表した医薬品価格の引き下げに関する大統領令に言及した。同大統領令を受け、USTRは外国の不合理または差別的な医薬品政策についてパブリックコメントを募集していた(2025年5月28日記事参照)。USTRはパブリックコメントで寄せられた意見などを基に、ドイツによる革新的な医薬品の不当な価格抑制が、米国内での薬価の高騰につながっている恐れがあるなどと指摘した。具体的には、ドイツが薬価の秘密保持の条件として、製薬会社に9%の価格割引の受け入れを課していることなどを問題視した。USTRは3月に公表した2026年版の「外国貿易障壁報告書(NTE、2026年4月2日記事参照)」でも、ドイツなどの薬価政策を取り上げていた。
301条は、外国の措置、政策、慣行が不合理または差別的で、米国の商業に負担や制限を与えるなどと調査を通じて判断された場合に、外国の製品に追加関税など輸入制限措置を講じる権限や、外国のサービスに料金や制限を課す権限などをUSTRに認めている。今回の調査でも、調査結果によっては対抗措置として、ドイツ産品に対する追加関税などが提案される可能性がある。
USTRは今回の調査に関して、2026年6月25日から8月10日までウェブサイトでパブリックコメントを受け付ける。9月22日には首都ワシントンで公聴会を開催予定だ。
USTRは問題解決に向けた数カ月に及ぶドイツとの協議を経て、調査開始を決めたとしている。また、調査開始と同時に、あらためてドイツに協議を要請した。ジェミソン・グリア代表は発表の中で、米国と英国が4月に合意した薬価協定(2026年4月8日記事参照)に触れ、ドイツがこれに続くことに期待を示した。英国との協定では、2029年1月19日まで英国製医薬品への301条関税の不賦課などを定めた。
USTRは、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税が2026年2月に連邦最高裁判所によって違法と判断された後、立て続けに301条調査を開始している(2026年5月12日記事、2026年6月2日記事参照)。強制労働産品の輸入禁止措置を巡る調査では、既にドイツを含むEUなど60カ国・地域に対し追加関税案を示している(2026年6月3日記事参照)。
(甲斐野裕之)
(米国、ドイツ)
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出典: www.jetro.go.jp
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公開日: 2026-06-19
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