経済・産業トレンド

欧州委、AI法に関する透明性義務のガイドラインを公表

欧州委員会は7月20日、AI法におけるAIシステムの提供者および導入者に対する「透明性義務」に関するガイドラインを公表しました。このガイドラインは、8月2日に適用開始されるEUのAI法で定められる透明性義務に対し、実務上の対応方法を示しています。AIシステム提供者にはユーザーへの通知や機械可読な識別情報の付与、導入者にはディープフェイクや感情認識システム利用時の通知などが求められ、AI生成コンテンツの表示・ラベル付けに関する順守事項を明確にしています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

本ガイドラインは、EU市場向けにAIシステムを開発、提供、または導入する企業に影響を与えます。特に、対話型AI、コンテンツ生成、ディープフェイク、生体認証・感情認識システムに関わる企業は、法務、製品開発、マーケティング部門において、新たな透明性義務への対応が求められます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 情シス 広報

対応期限:施行日まで

基本データ

企業・団体 欧州委員会
業界 IT・ソフトウェア
発表日 2026-08-04
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月04日

欧州委員会は7月20日、AI法におけるAIシステムの提供者および導入者に対する「透明性義務」に関するガイドラインを公表した。8月2日に適用が開始されるEUのAI法(2024年5月27日記事参照)で定められる透明性義務に、実務上どのように対応すべきかを示している。

ガイドラインでは、AI(人工知能)システム提供者およびAIシステム導入者に対し、対話型AIシステムに関する透明性確保の義務、およびAI生成コンテンツの表示・ラベル付けについて順守すべきことを明確にした。

AIシステム提供者:ユーザーがAIと対話していることを通知するよう設計するとともに、AIによる生成・改変コンテンツを検出できるように、機械可読な識別情報を付与しなければならない。

AIシステム導入者:ディープフェイク、公共的なテーマに関するAI生成コンテンツにおいて人間による審査や編集が行われていない場合、また感情認識や生体認証による分類システムにさらされている場合に、ユーザーに通知しなければならない。

具体例としては、チャットボットなどの「直接対話型AIシステム」の定義、AIによって生成されたテキストを含む合成コンテンツ、ディープフェイクなどが含まれる。なお、スペルや文法修正の標準的な編集作業など、適用除外の例も挙げられている。

今回のガイドラインは、欧州委が2026年6月10日に公表した「AIによって生成されたコンテンツの表示およびラベル付けに関する行動規範」(2026年6月17日記事参照)を補完するものとして位置付けられている。

また欧州委は、ガイドラインや行動規範に加え、AI法に関する明確なガイダンスを提供する「AI法サービスデスク」などを整備している。

(坂本裕司)

(EU)

ビジネス短信 97e21d45b0ba8f4c

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欧州委、AI法に関する透明性義務のガイドラインを公表

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/97e21d45b0ba8f4c.html

時系列

この事例から確認すべきポイント

欧州委員会が公表したAI法における透明性義務に関するガイドラインは、EU域内でAIシステムを提供する企業および導入する企業にとって、実務上の対応を具体的に示す重要な文書です。特に、対話型AIシステムやAI生成コンテンツ、ディープフェイク、感情認識・生体認証システムを扱う企業は、ユーザーへの通知義務や機械可読な識別情報の付与義務を詳細に確認する必要があります。このガイドラインは、AI法が求める透明性確保の具体的な手法を提示しており、企業はAI開発・導入プロセスにおいて、これらの義務を設計段階から組み込む必要性が高まっています。また、既存の「行動規範」との補完関係や「AI法サービスデスク」の整備は、企業が継続的に最新のガイダンスを参照し、コンプライアンス体制を強化するための支援が提供されていることを示唆しています。AI規制の動向は今後も注視し、自社のAI戦略に反映させることが求められます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-04

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