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トランプ政権下で関税回避などの取り締まりが10億ドル超え、米司法省が実績強調

米国司法省は、貿易詐欺対策タスクフォース(TFTF)が2025年8月の発足以来、1年弱で10億ドルを超える罰金などを徴収したと発表しました。トランプ政権下で設立されたTFTFは、不当な関税回避や虚偽申告などの貿易詐欺を取り締まり、サプライチェーン全体を対象としています。輸入者だけでなく、通関業者、流通業者、最終使用者も罰則の対象となる可能性があり、刑事訴追や虚偽請求取締法(FCA)に基づく民事訴訟が検討されます。この発表は、貿易詐欺取り締まりへの米政府の強い姿勢を強調するものです。

この発表の要点

企業・自治体への影響

国際貿易に関わる製造業、商社、物流・通関業者、小売業など、サプライチェーンに関与する全ての企業は、米国における貿易詐欺取り締まりの強化により、コンプライアンス違反のリスクが高まります。特に、関税分類や原産地申告の正確性、サプライチェーンにおける強制労働の有無について、法務・貿易実務部門は厳格な確認が求められます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 米国司法省
業界 貿易・物流
発表日 2026-07-14
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月17日

米国司法省は7月14日、貿易詐欺対策タスクフォース(TFTF)が企業などから徴収した罰金などの合計が10億ドルを超えたと発表した。TFTFが2025年8月に発足して以降、1年弱の期間に米国政府が科した民事・刑事罰や事業者から回収した損失額の実績を示し、貿易詐欺の取り締まりに注力する姿勢を強調した。

TFTFは、不当な関税回避などの取り締まりを強化するためにトランプ政権が立ち上げた省庁横断の組織だ。司法省や国土安全保障省傘下の米国税関・国境警備局(CBP)などが参加する。迂回輸出のほか、輸入品の課税評価額や関税分類の虚偽申告などもTFTFによる調査や起訴の対象となる。

司法省は発表で、TFTFの取り締まりはサプライチェーン全体に及ぶと指摘した。商品が違法に輸入されたと知りながら取引に関与した場合、輸入者だけでなく通関業者や流通業者、商品の最終使用者も罰則を科される可能性があると説明した。違反者に対しては、刑事訴追や虚偽請求取締法(FCA)に基づく民事訴訟を検討するとした。FCAは、関税を含む米国政府への金銭の支払いを回避するために故意に虚偽情報を提出することなどを禁止している(2026年1月14日付地域・分析レポート参照)。

司法省は、1974年通商法301条に基づく関税やアンチダンピング関税(AD)、補助金相殺関税(CVD)の不正回避を優先的な取り締まり対象として挙げた。サプライチェーンにおける強制労働の根絶や、公衆衛生と安全を脅かす物品の輸入者の起訴にも注力するとした。司法省は発表と同日、イリノイ州北部地区連邦検察局(NDIL)が、原産国を偽って宝飾品を輸入した複数の企業幹部らを起訴したと明らかにした。

司法省は、貿易詐欺に関する企業向けの参考資料も公表した。貿易詐欺を取り締まるための米国の法規制や代表的な貿易詐欺の手口などをまとめている。トランプ政権はこれまでも貿易詐欺に対する執行を強化する方針を度々示してきた(2026年2月26日記事参照)。ドナルド・トランプ大統領は6月、税関執行の強化を指示する大統領令を発表している(2026年6月5日記事参照)。

(甲斐野裕之)

(米国)

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トランプ政権下で関税回避などの取り締まりが10億ドル超え、米司法省が実績強調

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/bb74214c2ccbb107.html

時系列

主な数値

徴収額 10億ドル
期間 1年弱期間

この事例から確認すべきポイント

米国司法省による貿易詐欺取り締まりの強化は、国際貿易に携わる企業にとって、コンプライアンス体制の再構築を強く促すものです。特に、関税回避や虚偽申告、強制労働に関わる物品の輸入は優先的な取り締まり対象とされており、サプライチェーン全体にわたるデューデリジェンスの徹底が不可欠です。輸入者だけでなく、通関業者、流通業者、最終使用者までが罰則の対象となる可能性が明示されたことで、自社の直接的な取引だけでなく、サプライチェーン上のパートナー企業のリスク管理も重要となります。虚偽請求取締法(FCA)に基づく民事訴訟や刑事訴追のリスクを回避するためには、正確な情報申告と透明性の高い取引慣行の確立が急務であり、法務・貿易実務部門は最新の規制動向を常に把握し、社内体制を強化する必要があります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-17

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