経済・産業トレンド

深セン市の世界最大級室内スキー場、開業からの累計来場者数が100万人を突破

深セン市の世界最大級室内スキー場「前海氷雪世界」が、2025年9月の開業から1年足らずで累計来場者数100万人を突破したと発表しました。同施設は華発集団が投資・運営し、広東・香港・マカオグレーターベイエリアからの高い集客力を維持しています。中国政府は「氷雪経済」を新たな消費拡大分野と位置付け、2030年までに市場規模1兆5,000億元を目指しており、氷雪スポーツ参加者数や消費市場規模は拡大傾向にあります。特に若年層の需要増が顕著です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

中国市場、特に広東・香港・マカオグレーターベイエリアでの観光・レジャー事業、スポーツ関連産業、不動産開発に関わる企業や自治体は、氷雪経済の成長と消費トレンドを把握し、新たな事業機会や投資戦略を検討する上で重要な情報となる。関連する業種としては、観光、レジャー施設運営、スポーツ用品製造・販売、イベント企画、不動産開発などが挙げられる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ
業界 観光・レジャー
発表日 2026-07-17
分類 経済・産業トレンド
地域 広東省

発表された内容

2026年07月17日

深セン市の世界最大級室内スキー場「前海氷雪世界」(注1)は7月2日、累計来場者数が100万人を突破したと発表した。2025年9月の開業(2025年10月21日記事参照)から1年足らずでの達成となった。

同施設は華発集団(注2)が投資、建設、運営を手掛け、年間を通じて場内温度をマイナス6度に保っている。施設内には総延長1,569メートルのスキーコース5本を設置しているほか、14種類の雪遊びアトラクションを備えた氷雪レジャーエリアを併設し、スキー愛好家の滑走やトレーニング需要に対応するとともに、ファミリー層や初心者のレジャー需要も取り込んでいる。

深セン市前海エリアに立地し、広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)の主要都市から1時間以内でアクセス可能な交通利便性により、香港、広州市、東莞市、中山市などからの来場者比率が上昇しており、休日を中心に高い集客力を維持している(「深セン新聞網」7月4日)。

中国国務院が2024年11月に発表した「ウインタースポーツの質の高い発展による氷雪経済活性化に関する若干の意見」では、「氷雪経済」(注3)を新たな消費拡大分野と位置付け、2030年までに市場規模を1兆5,000億元(約34兆5,000億円、1元=約23円)に拡大する目標を掲げた(2024年11月12日記事参照)。また、質の高い氷雪スポーツ・氷雪観光拠点を整備する方針も示した。

国家体育総局冬季運動管理センターが2025年8月に発表した「大衆氷雪消費市場研究報告(2024~2025年氷雪シーズン)」によると、2024~2025年氷雪シーズンにおける中国国内の氷雪スポーツ参加者数は2億9,200万人に達し、前シーズン比で2,744万人増加。参加率は20.61%となり、同1.93ポイント上昇した。また、同シーズンの氷雪消費市場規模は1,875億元を超え、全国865カ所のスキー場における消費額は前シーズン比12.88%増の786億1,300万元に達した。

消費者構成では、30~44歳の層が55.81%と全体の過半を占め、氷雪消費の主力となっている。また、18~29歳の層は14.65%にとどまるものの、人数は前シーズン比で31.80%増と最も高い伸び率を示しており、若年層の需要拡大傾向がうかがえる。

(注1)開業当初の施設名称は「華発氷雪熱雪奇跡」だったが、2026年5月に「前海氷雪世界」に名称変更した。
(注2)1980年に設立された広東省珠海市最大の総合国有企業グループ。2016年から10年連続で中国企業500強にランクイン。2025年末時点の総資産は7,600億元超、2025年の売上高は1,900億元超だった。
(注3)「氷雪経済」とは、雪資源の開発や利用に基づく経済活動で、ウインタースポーツ、観光、文化、教育、関連設備などの産業が含まれる。

(黄子珊)

(中国)

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深セン市の世界最大級室内スキー場、開業からの累計来場者数が100万人を突破

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/d01fe45b5ca14588.html

時系列

主な数値

前海氷雪世界の累計来場者数 100万人
前海氷雪世界の開業からの期間 1年足らず
前海氷雪場の場内温度 -6度
前海氷雪場のスキーコース総延長 1569メートル
前海氷雪場のスキーコース数 5本
前海氷雪場の雪遊びアトラクション数 14種類
中国氷雪経済の2030年市場規模目標 15000億元
中国氷雪経済の2030年市場規模目標(日本円換算) 34.5兆円
2024~2025年氷雪シーズンの中国国内氷雪スポーツ参加者数 2.92億人
2024~2025年氷雪シーズンの氷雪スポーツ参加者数増加(前シーズン比) 2744万人
2024~2025年氷雪シーズンの氷雪スポーツ参加率 20.61%
2024~2025年氷雪シーズンの氷雪スポーツ参加率上昇(同) 1.93ポイント
2024~2025年氷雪シーズンの氷雪消費市場規模 1875億元超
2024~2025年氷雪シーズンの全国スキー場における消費額 786.13億元
2024~2025年氷雪シーズンの全国スキー場における消費額増加(前シーズン比) 12.88%
氷雪消費者の30~44歳層の構成比 55.81%
氷雪消費者の18~29歳層の構成比 14.65%
氷雪消費者の18~29歳層の人数増加(前シーズン比) 31.80%
華発集団の設立年 1980年
華発集団の中国企業500強ランクイン期間 10年連続
華発集団の2025年末時点の総資産 7600億元超
華発集団の2025年売上高 1900億元超

この事例から確認すべきポイント

本事例は、中国における「氷雪経済」の成長可能性と、政府の政策推進が市場に与える影響を具体的に示しています。深セン市の室内スキー場が短期間で100万人もの来場者を集めたことは、都市部におけるレジャー需要の高さと、交通利便性や施設内容が成功要因となることを裏付けます。中国国務院が掲げる2030年までの市場規模1.5兆元目標や、国家体育総局の調査で示された氷雪スポーツ参加者数・消費市場規模の拡大、特に若年層の需要増加は、関連産業にとって大きなビジネスチャンスを示唆しています。企業は、中国の地域特性や消費トレンド、政府の産業育成政策を深く理解し、新たな市場機会を捉えるための戦略を検討する必要があります。特に、広東・香港・マカオグレーターベイエリアのような経済圏におけるレジャー・観光施設の需要動向は、今後の事業展開において重要な指標となるでしょう。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-17

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