経済・産業トレンド

中国の6月の自動車販売、前年同月比3.2%減も輸出は75.1%増で初の単月100万台突破

中国自動車工業協会(CAAM)は、2026年6月の自動車販売台数が前年同月比3.2%減の281万台、生産台数が1.2%減の276万台と発表した。一方、輸出は75.1%増の103万7,000台で、単月で初の100万台を突破。新エネルギー車(NEV)輸出が従来型内燃機関車を上回った。上半期累計では販売・生産ともに減少したが、輸出は65.3%増の509万6,000台で初の半期500万台超え。CAAMは「3つの二極化」を分析し、政府は市場下支え策を継続している。

この発表の要点

企業・自治体への影響

自動車製造業、部品サプライヤー、物流業界は、中国市場の輸出拡大と新エネルギー車へのシフトに対応する必要がある。特に、中国市場への依存度が高い企業は、国内需要の低迷と輸出機会のバランスを見直す戦略が求められる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 中国自動車工業協会(CAAM)
業界 自動車製造
発表日 2026-07-09
分類 経済・産業トレンド
地域 中国

発表された内容

2026年07月16日

中国自動車工業協会(CAAM)は7月9日、2026年6月の自動車販売台数が前年同月比3.2%減の281万台、生産台数が1.2%減の276万台だったと発表した。前月比では、販売台数が6.9%増、生産台数が5.5%増となり、足元では改善の動きがみられた。2026年1~6月の累計では、販売台数が前年同期比4.1%減の1,501万7,000台、生産台数が4.0%減の1,499万3,000台となったものの、減少幅はいずれも1~5月累計時点から縮小した。

一方、自動車輸出は高い伸びを維持した。6月単月の輸出台数は前年同月比75.1%増の103万7,000台に達し、初めて単月で100万台を突破した。1~6月の累計輸出台数は509万6,000台(前年同期比65.3%増)で、半期ベースで初めて500万台の大台を超えた(「新京報」7月10日)。内訳をみると、6月の新エネルギー車(NEV、注)輸出は52万3,000台(前年同月比2.6倍)と、従来型内燃機関車(ガソリン車など)の輸出(51万4,000台)を上回った。1~6月累計では、NEV輸出が235万5,000台(前年同期比2.2倍)、従来型内燃機関車の輸出が274万1,000台(35.5%増)だった。

部門別の販売台数は、6月の乗用車は240万2,000台(前年同月比5.3%減)だったが、商用車は40万9,000台(10.7%増)と堅調な伸びを維持した。1~6月累計では乗用車が1,272万台(前年同期比6.0%減)、商用車が229万7,000台(8.3%増)だった。

NEVに関しては引き続き拡大している。6月のNEV販売台数は164万3,000台(前年同月比23.6%増)で、自動車販売全体に占める割合は58.5%に達した。1~6月累計のNEV販売は744万6,000台(前年同期比7.3%増)で、全体に占める割合は49.6%となった。

CAAMは2026年上半期の市場動向について、「3つの二極化」が進展したと分析した。具体的には、(1)内需が低迷する一方で輸出が予想を上回る伸びを示したこと、(2)乗用車市場が軟調だったのに対し商用車市場が堅調だったこと、(3)従来型内燃機関車の市場が縮小する中でNEVが安定した成長を続けたことの3点を挙げた。

中国政府は、自動車市場の下支えに向けた支援策を継続している。2026年1月には商務部など8部門が「2026年自動車買い替え補助実施細則に関する通知」を公布した(2026年1月6日記事参照)。また、6月18日には工業情報化部など5部門が「2026年NEV下郷活動」を開始し、農村部でのNEV普及拡大を後押ししている。加えて、工業情報化部など8部門は2025年9月12日に発表された「自動車産業の安定成長に関する作業プラン(2025-2026年)」に基づく施策を継続的に実施しており、自動車産業の安定成長を図っている。

(注)バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の合計。

(龐婷婷)

(中国)

ビジネス短信 f59bee02a4efab76

関連情報

dummy

もっと見る

ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

中国の6月の自動車販売、前年同月比3.2%減も輸出は75.1%増で初の単月100万台突破

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/f59bee02a4efab76.html

時系列

主な数値

2026年6月自動車販売台数 2810000台
2026年6月自動車販売台数(前年同月比) -3.2%
2026年6月自動車生産台数 2760000台
2026年6月自動車生産台数(前年同月比) -1.2%
2026年6月自動車輸出台数 1037000台
2026年6月自動車輸出台数(前年同月比) 75.1%
2026年6月新エネルギー車(NEV)輸出 523000台
2026年6月従来型内燃機関車輸出 514000台
2026年6月乗用車販売台数 2402000台
2026年6月商用車販売台数 409000台
2026年6月NEV販売台数 1643000台
2026年6月NEV販売割合(自動車販売全体に占める) 58.5%
2026年1-6月累計自動車販売台数 15017000台
2026年1-6月累計自動車生産台数 14993000台
2026年1-6月累計輸出台数 5096000台
2026年1-6月累計NEV輸出 2355000台
2026年1-6月累計従来型内燃機関車輸出 2741000台
2026年1-6月累計乗用車販売台数 12720000台
2026年1-6月累計商用車販売台数 2297000台
2026年1-6月累計NEV販売台数 7446000台
2026年1-6月累計NEV販売割合(自動車販売全体に占める) 49.6%

この事例から確認すべきポイント

中国の自動車市場は、国内販売の低迷と輸出の急増という二極化が鮮明になっている。特に新エネルギー車(NEV)の輸出と国内販売の拡大は顕著であり、中国が自動車産業におけるNEVシフトを強力に推進していることが伺える。この動向は、世界の自動車サプライチェーンや関連産業に大きな影響を与える可能性を秘めている。CAAMが指摘する「3つの二極化」は、自動車メーカーや部品サプライヤーが中国市場での戦略を再考する上で重要な指標となる。政府の継続的な支援策も市場の方向性を決定づける要因であり、関連企業は政策動向を注視し、事業戦略に反映させる必要がある。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-16

関連事例

自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?

無料でプレスリリースを掲載する