ホルムズ海峡、船舶攻撃発生も6月29日から1週間の通航数は6月水準より増加、IMO発表
この発表の要点
- IMOはホルムズ海峡周辺の船舶攻撃を非難し、中東地域の自制と緊張緩和を要請。
- ペルシャ湾で足止めされていた船員は7月8日時点で約6,000人に減少したが、ホルムズ海峡通過のリスクは依然として高い。
- ホルムズ海峡の通航隻数は2025年水準から激減しているものの、6月下旬から7月上旬にかけては一時的に増加傾向にある。
企業・自治体への影響
中東情勢の緊迫化は、海運・物流業界、貿易関連企業、およびこれらを利用する製造業や小売業など広範なサプライチェーンに直接的な影響を与えます。船舶の安全確保や運航ルートの変更、保険料の上昇、輸送コストの増加、納期遅延などのリスクが高まる可能性があります。
対応すべきこと
- IMOやUKMTOなど国際機関からの最新情報を継続的に確認し、情勢の変化を注視する。
- 自社の船舶運航やサプライチェーンへの影響を評価し、代替ルートや輸送手段の検討、在庫管理の見直しを行う。
- 関係部門(物流、調達、リスク管理、法務など)と情報共有し、緊急時の対応計画を策定または見直す。
- 従業員の安全確保に関する方針を確認し、必要に応じて渡航・滞在に関する注意喚起を行う。
対象部門: 経営者 総務 法務 広報 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ(日本貿易振興機構) |
|---|---|
| 業界 | 海運業 |
| 発表日 | 2026-07-10 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月10日
国際海事機関(IMO)は7月8日に声明を発表し、ホルムズ海峡周辺における船舶への攻撃を非難するとともに、中東地域における最大限の自制と緊張緩和を呼びかけている。
IMOは6月23日には、米国とイランが覚書に署名(2026年6月19日記事参照)したことを受け、ペルシャ湾内にとどまる1万1,000人以上の船員や船舶を対象とした避難計画の実施に着手するとしていた(2026年6月24日記事参照)。これ以降、ペルシャ湾から船員や船舶の退避が増加し、7月8日付声明ではペルシャ湾で足止めされている船員は約6,000人(数百隻の船舶)とした。一方、イランと米国の攻撃の応酬があり、再びホルムズ海峡通過のリスクが高まっており、IMOは同声明において、安全が確保できない限り海峡の通過によって船員を不必要な危険にさらすことを避けるよう要請している。
英国海事機関(UKMTO)は6月25日、27日、7月7日付の通告において、ホルムズ海峡におけるタンカーなど船舶への攻撃事案発生とそれに伴う注意喚起を発信している。
IMOによると、7月7日のホルムズ海峡通航隻数は42隻だった。また、IMFと英国のオックスフォード大学が共同で開発した船舶自動認識装置(AIS)情報を基に船舶データを提供する「ポートウオッチ」によると、6月29日から7月5日までの1週間におけるホルムズ海峡における通航隻数(1日当たり)の平均は32隻で、2025年の1日当たり平均の93.7隻から激減している。一方、6月の1日当たりの平均15.3隻からは増加している。なお、同通航隻数データにおいては、船舶がAISを切って通航した場合や通信障害などで計上されない場合もある。
中東情勢は不透明となっており、最新動向については「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」、物流動向については「激動の中東情勢:中東各国への影響と展望」を参照。
(井澤壌士)
(中東、イラン、米国、世界)
ビジネス短信 8662506e622c2132
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ホルムズ海峡、船舶攻撃発生も6月29日から1週間の通航数は6月水準より増加、IMO発表
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/8662506e622c2132.html
時系列
- 2026-06-19 米国とイランが覚書に署名
- 2026-06-23 IMOがペルシャ湾内にとどまる1万1,000人以上の船員や船舶を対象とした避難計画の実施に着手
- 2026-06-25 英国海事機関(UKMTO)がホルムズ海峡におけるタンカーなど船舶への攻撃事案発生とそれに伴う注意喚起を発信
- 2026-06-27 英国海事機関(UKMTO)がホルムズ海峡におけるタンカーなど船舶への攻撃事案発生とそれに伴う注意喚起を発信
- 2026-06-29 この日から7月5日までの1週間におけるホルムズ海峡の通航隻数(1日当たり)の平均は32隻
- 2026-07-05 6月29日からこの日までの1週間におけるホルムズ海峡の通航隻数(1日当たり)の平均は32隻
- 2026-07-07 英国海事機関(UKMTO)がホルムズ海峡におけるタンカーなど船舶への攻撃事案発生とそれに伴う注意喚起を発信
- 2026-07-07 ホルムズ海峡通航隻数は42隻
- 2026-07-08 国際海事機関(IMO)が声明を発表し、ホルムズ海峡周辺における船舶への攻撃を非難するとともに、中東地域における最大限の自制と緊張緩和を呼びかけ。ペルシャ湾で足止めされている船員は約6,000人(数百隻の船舶)とした
- 2026-07-10 ジェトロが本記事を発表
主な数値
| ペルシャ湾で足止めされている船員数(7月8日付声明時点) | 6000人 |
|---|---|
| ペルシャ湾で足止めされている船舶数(7月8日付声明時点) | 数百隻 |
| 7月7日のホルムズ海峡通航隻数 | 42隻 |
| 6月29日から7月5日までの1週間におけるホルムズ海峡の1日当たり平均通航隻数 | 32隻 |
| 2025年のホルムズ海峡の1日当たり平均通航隻数 | 93.7隻 |
| 6月のホルムズ海峡の1日当たり平均通航隻数 | 15.3隻 |
この事例から確認すべきポイント
本件は、中東情勢の緊迫化が国際的な海運・物流に与える影響を示す事例です。国際海事機関(IMO)や英国海事機関(UKMTO)といった国際機関が、船舶の安全確保と緊張緩和を呼びかけるとともに、具体的な避難計画の実施や注意喚起を行っている点が重要です。ホルムズ海峡の通航隻数データは、情勢の変化に敏感に反応する物流の動向を客観的に示しており、企業はこのような国際機関からの情報やデータに基づき、自社のサプライチェーンへの影響を継続的に評価する必要があります。また、船舶自動認識装置(AIS)データには限界があることも示唆されており、複数の情報源からの多角的な情報収集が不可欠です。現時点で取得できた本文からは、IMOやUKMTOの具体的な勧告内容や、避難計画の詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-10
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