カナダ、中国製EV輸入割当制度の初年度第2期を開始
この発表の要点
- カナダ国際関係省は2026年9月1日、中国製EVを対象とする輸入割当制度の初年度第2期(期間:2026年9月1日~2027年2月28日)の運用を開始した。
- 第2期の割当枠はベースの2万4,500台に第1期の残数が上乗せされ、先着順で管理される。
- 第1期の利用実績は利用済み1万5,603台、未使用8,897台であり、最大で第2期割当枠は3万3,397台となる。
企業・自治体への影響
自動車製造業、輸出入商社、サプライチェーン関連部門において、中国製EVの対カナダ輸出入枠や申請手続き、適用税率の管理に直接的な影響が生じる。
対応すべきこと
- 公式出典や輸入者向け通知に基づき、自社の輸出入計画が第2期の割当枠および先着順管理の対象に該当するか確認する
- 輸入許可の申請要件(入国予定日の30日前からの申請、最大60日間の有効期間)を確認し、関連部門へ共有する
- 第1期からの残数繰り越しの詳細や通関・許可ベースの実績数値を継続してモニタリングする
対象部門: 総務 法務 経理
対応期限:公募締切まで
基本データ
| 企業・団体 | カナダ国際関係省 |
|---|---|
| 業界 | 自動車・製造 |
| 発表日 | 2026-09-07 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年09月07日
カナダ国際関係省は9月1日、中国製電気自動車(EV)を対象とする輸入割当制度について、初年度第2期の運用を開始した。第2期の対象期間は9月1日から2027年2月28日までだ。同省が2026年8月29日に発表した輸入者向け通知によれば、第2期の割当枠は、ベースとなる2万4,500台に、第1期(2026年3月1日~8月31日)の割当枠の残数が上乗せされる。なお、割当枠は、先着順で管理される。
同制度は、カナダと中国が2026年1月に発表した戦略的パートナーシップに基づくもの(2026年1月20日記事参照)。中国製EVの年間割当枠4万9,000台を第1期と第2期に分け、各期2万4,500台をベースの割当枠として運用する。また、枠内で輸入される対象車両には最恵国待遇(MFN)税率の6.1%を適用する。
カナダ国際関係省が8月28日に更新した第1期の輸入割当枠の利用実績によれば、利用済み枠は1万5,603台で、未使用枠は8,897台だった(注1)。内訳は、EVが1万5,344台、非プラグインハイブリッド車が259台だった。同日時点の未使用枠が第1期の最終的な残数として繰り越される場合、第2期の割当枠は合わせて最大3万3,397台となる。
カナダ国際関係省は、中国製EVの輸入割当制度について、2030年までに輸入枠の50%を輸入価格3万5,000カナダ・ドル(約402万5,000円、Cドル、1Cドル=115円)以下の低価格EV向けに割り当て、消費者の選択肢の拡大を図るとしている。また、中国企業との合弁投資の促進や自動車産業における国内雇用の創出、EVサプライチェーンの構築につなげる狙いがある。
なお、2025年のカナダの新車販売台数は189万7,055台で、カナダ政府によれば、中国製EVに設けられた年間輸入割当台数はその3%未満に相当する(注2)。
(注1)カナダ国際関係省が公表する「利用済み割当数量」は輸入許可ベースの数値であり、実際の通関台数や販売・登録台数とは必ずしも一致しない。輸入者は貨物のカナダ入国予定日の30日前から輸入許可を申請でき、許可の有効期間は最大60日間となる。
(注2)カナダにおける2025年の、新車販売台数については2026年7月2日付地域・分析レポート、ゼロエミッション車(ZEV)販売台数については2026年7月7日付地域・分析ポートを参照。
(木村勇翔)
(カナダ、中国)
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カナダ、中国製EV輸入割当制度の初年度第2期を開始
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/09/91cb2fa7dac353e6.html
時系列
- 2026-01-01 カナダと中国が戦略的パートナーシップを発表
- 2026-03-01 中国製EV輸入割当制度の初年度第1期運用開始(期間:2026年3月1日~8月31日)
- 2026-08-28 カナダ国際関係省が第1期の利用実績を更新(利用済み1万5,603台、未使用8,897台)
- 2026-08-29 輸入者向け通知で第2期の運用方針を発表
- 2026-09-01 初年度第2期の運用を開始(期間:2026年9月1日~2027年2月28日)
主な数値
| 第2期対象期間開始日 | 2026-09-01日付 |
|---|---|
| 第2期対象期間終了日 | 2027-02-28日付 |
| 第2期ベース割当枠 | 24500台 |
| 年間割当枠ベース(各期) | 24500台 |
| 中国製EV年間割当枠合計 | 49000台 |
| MFN税率 | 6.1% |
| 第1期利用済み枠 | 15603台 |
| 第1期未使用枠 | 8897台 |
| 第1期利用済み枠内訳(EV) | 15344台 |
| 第1期利用済み枠内訳(非プラグインハイブリッド車) | 259台 |
| 第2期予想最大割当枠 | 33397台 |
| 2030年低価格EV向け輸入枠目標割合 | 50% |
| 2030年低価格EV向け輸入価格上限(Cドル) | 35000カナダ・ドル |
| 2030年低価格EV向け輸入価格上限(日本円換算) | 4025000円 |
| 為替レート換算基準 | 115円/Cドル |
| 2025年カナダ新車販売台数 | 1897055台 |
| 年間輸入割当台数の新車販売台数に対する割合上限 | 3%未満 |
| 輸入許可申請期限(入国予定日の日数前) | 30日前 |
| 輸入許可有効期間(最大) | 60日間 |
この事例から確認すべきポイント
本事例は、カナダにおける中国製EVの輸入割当制度の運用状況および第2期の開始に関するものである。実務上、中国製EVを取り扱う自動車関連企業や輸出入に携わる事業者は、第2期の割当枠の仕組み(ベース枠に第1期残数が上乗せされる点、先着順管理である点)や輸入許可申請の要件(入国予定日の30日前から申請可能、有効期間最大60日)を正確に把握する必要がある。また、2030年までの低価格EV向け割当目標(輸入価格3万5,000カナダ・ドル以下へ50%割り当て)など長期的な政策動向も踏まえたサプライチェーン戦略が求められる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-09-07
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