中国、道路車両の抜き打ち品質検査を開始、自動運転関連も重点点検
この発表の要点
- 中国の4省庁が道路機動車両製品を対象とした1年間の特別行動を開始
- 自動運転やサイバーセキュリティー等のスマートコネクテッドカー関連を重点点検
- 企業は2026年12月末までに自主点検結果を報告し、不適合時はリコールや行政処分の対象に
企業・自治体への影響
中国市場で車両や主要部品を製造・販売する自動車関連企業に対し、品質管理体制や自動運転・サイバーセキュリティー対策の厳格な見直しを迫るものであり、経営・法務・開発・品質保証部門に大きな影響を与える。
対応すべきこと
- 中国市場における自社の対象車両・部品および検査機関との関係を確認する
- 生産一致性(COP)やスマートコネクテッドカー関連の機能安全・サイバーセキュリティー体制の自主点検を実施する
- 2026年12月末までの結果報告に向けたスケジュールと担当部門を管理する
- 欠陥判明時のリコール体制や事故監視・報告体制に不備がないか点検する
対象部門: 経営者 総務 法務 情シス 広報
対応期限:2026年12月末まで
基本データ
| 企業・団体 | 工業信息化部 |
|---|---|
| 業界 | 自動車 |
| 発表日 | 2026-09-07 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年09月07日
中国の工業信息化部は8月27日、公安部、生態環境部、国家市場監督管理総局と共同で、「道路機動車両製品の生産一致性および品質向上に向けた特別行動」を開始したと発表した。実施期間は1年間で、乗用車、貨物車、バス、特殊用途車、二輪車、トレーラーのメーカーと製品、および検査機関・認証機関を対象に、事前通知を行わない抜き打ち検査を実施する。
重点検査項目は、生産一致性(COP、注1)、信頼性、耐久性、新技術の試験・検証の4分野となる。量産車が認証時の仕様や国家標準に適合しているかを確認するほか、主要部品の調達・品質管理体制や生産工程なども調査する。
今回の検査では、スマートコネクテッドカー関連の安全管理が重点項目として盛り込まれた。企業の機能安全、サイバーセキュリティー、データセキュリティーのほか、運転支援システムと自動運転機能の安全評価、事故発生時の監視・報告体制などを確認する。また、現場で抜き取った車両や部品を対象に、衝突安全性能、排出基準適合性、電気自動車(EV)用駆動バッテリーの安全性などの試験も実施する。
企業には自主点検も求められ、2026年12月末までに結果報告書を提出しなければならない。欠陥が判明した場合には速やかなリコールを実施するよう求めるほか、重大な問題が確認された企業や検査機関に対しては、認証資格の停止や行政処分などの措置を講じる。
中国では、自動車の電動化やインテリジェント化の進展を背景に、自動車製品の品質・安全管理に関する制度整備を進めている。2019年6月施行の「道路機動車両生産企業および製品参入管理弁法」では、生産企業に対し生産一致性保証能力の維持を義務付けている。2025年2月には工業信息化部などが「スマートコネクテッドカー製品参入、リコールおよびソフトウエアオンラインアップグレード(OTA、注2)管理に関する通知」を公布し、運転支援システムやOTA更新の管理強化を進めている。今回の特別行動は、こうした制度運用を通じて、量産車の品質・安全性確保に向けた監督を強化する取り組みとみられる。
(注1)生産一致性(Conformity of Production、COP)とは、量産車が型式認証時の仕様や性能、関連法規・基準に継続して適合していることを確保するための管理制度。
(注2)Over the Airの略。無線通信を経由してデータを送受信し、車載ソフトウエアなどの更新を行うこと。
(龐婷婷)
(中国)
ビジネス短信 38332da1eb33b99c
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中国、道路車両の抜き打ち品質検査を開始、自動運転関連も重点点検
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/09/38332da1eb33b99c.html
時系列
- 2026-08-27 中国の工業信息化部が公安部、生態環境部、国家市場監督管理総局と共同で特別行動の開始を発表
- 2026-12-31 企業による自主点検の結果報告書提出期限
主な数値
| 実施期間 | 1年間 |
|---|---|
| 自主点検の結果報告期限 | 2026-12月末 |
この事例から確認すべきポイント
中国において自動車の電動化やインテリジェント化の進展を背景に、当局による車両の品質・安全管理の監督が厳格化されている事例である。スマートコネクテッドカーや自動運転技術、サイバーセキュリティー、データセキュリティーが重点項目となっており、中国市場で車両を製造・販売する関連企業にとっては、事前の通知なしに行われる抜き打ち検査や厳格な生産一致性(COP)の維持が死活問題となる。現地法人のコンプライアンス体制やサプライチェーンの品質管理体制、OTA更新などのソフトウェア管理状況について、早急な点検と是正が求められる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-09-07
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