経済・産業トレンド

OPECプラス加盟7カ国、9月に日量18万8,000バレル増産へ

OPECプラス加盟7カ国は、2026年8月2日の会合で、9月の原油生産量を日量18万8,000バレル増加させることで合意しました。これは2023年4月に開始した自主減産の段階的な解除措置の一環と説明されており、市場の安定を支援する目的があります。増産の中心はサウジアラビアとロシアで、それぞれ日量6万2,000バレルを増産します。各国は2024年1月以降の超過生産分に対する補償措置も確認し、次回会合は9月6日に予定されています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

原油価格の変動は、燃料費や原材料費に直結するため、輸送業、製造業、化学産業、航空業など、エネルギーを大量に消費する企業に直接的な影響を与えます。燃料サーチャージの調整や製品価格への転嫁、サプライチェーン全体のコスト構造の見直しが必要となる可能性があります。自治体においても、公共交通機関の運営コストや公共施設の維持管理費に影響を及ぼす可能性があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ(日本貿易振興機構)
業界 エネルギー
発表日 2026-08-04
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月04日

サウジアラビア、ロシア、イラク、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーンのOPECプラス(注1)加盟7カ国は8月2日、会合を開き、9月の原油生産量を日量18万8,000バレル増加することで合意した(8月2日付プレスリリース)。2026年4月から6カ月連続の増産となる(2026年7月8日記事参照)。

OPECプラスは今回の増産について、2023年4月に開始した自主減産の段階的な解除措置の一環であり、市場の安定を支援するための措置と説明した。これに関連してロイター通信は8月2日付で、9月の増産により同自主減産の段階的な解除が完了するとの見通しを報じた。

9月の増産の中心はサウジアラビアとロシアで、それぞれ日量6万2,000バレル増産する。各国の9月の生産目標〔日量、かっこ内は増産量(注2)〕は次のとおり。

サウジアラビア:1,047万8,000バレル(6万2,000バレル増)

ロシア:994万9,000バレル(6万2,000バレル増)

イラク:443万1,000バレル(2万6,000バレル増)

クウェート:267万6,000バレル(1万6,000バレル増)

カザフスタン:162万8,000バレル(1万バレル増)

アルジェリア:100万7,000バレル(6,000バレル増)

オマーン:84万1,000バレル(5,000バレル増)

また、OPECプラスは、2024年1月以降に発生した超過生産分について、各国が補償措置を進める方針をあらためて確認した。次回会合は9月6日に開催される予定。

原油価格は、6月の米国とイランの覚書署名(2026年6月19日記事参照)を受けて一時下落したものの、その後はホルムズ海峡やバブ・エル・マンデブ海峡を巡る供給懸念などから再び上昇傾向にある。米国エネルギー情報局(EIA)によれば、7月30日時点で米WTIは1バレル当たり85.15ドル、北海ブレントは91.91ドルとなっている。

中東情勢の関連情報は、イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。

(注1)OPECにはサウジアラビア、イラン、イラク、クウェート、ベネズエラ、リビア、アルジェリア、ナイジェリア、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国の11カ国が加盟している。OPECプラスはこれに加え、ロシア、カザフスタン、アゼルバイジャン、メキシコ、オマーン、マレーシア、ブルネイ、バーレーン、南スーダン、スーダンなどのOPEC非加盟産油国が含まれる。
(注2)プレスリリースに記載されている各国の増産量合計と全体の増産量は一致しない。

(大家俊夫)

(中東、世界、サウジアラビア、ロシア、イラク、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン)

ビジネス短信 3bfd459c015805cd

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OPECプラス加盟7カ国、9月に日量18万8,000バレル増産へ

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/3bfd459c015805cd.html

時系列

主な数値

9月の原油生産量増加量 188000バレル/日
増産合意国数 7カ国
サウジアラビアの9月増産量 62000バレル/日
ロシアの9月増産量 62000バレル/日
米WTI原油価格(7月30日時点) 85.15ドル/バレル
北海ブレント原油価格(7月30日時点) 91.91ドル/バレル

この事例から確認すべきポイント

OPECプラス加盟7カ国による9月の原油増産合意は、世界のエネルギー市場に大きな影響を与える可能性があります。この増産は、2023年4月から続く自主減産の段階的解除の一環とされており、市場の安定化を目的としています。しかし、原油価格は地政学的な供給懸念から上昇傾向にあり、今回の増産が市場の需給バランスにどのように作用するかは注視が必要です。特に、サウジアラビアとロシアが主要な増産を担うことから、これらの国の生産動向が今後の市場価格に与える影響は大きいと考えられます。また、超過生産分の補償措置の確認や次回会合の予定も、今後のOPECプラスの政策決定を予測する上で重要な要素となります。企業は、原油価格の変動が事業コストやサプライチェーンに与える影響を継続的に評価し、適切なリスク管理戦略を講じる必要があります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-04

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