米連邦下院、ロシアとロシア産エネルギー主要輸入国への追加関税・制裁法案を可決
最終確認日: 2026-09-19
この発表の要点
- 米下院が対ロシア・イラン制裁法案を可決し、大統領署名による成立見込みとなった。
- ロシアからの全輸入に最大500%、主要輸入国等に最大100%の追加関税を課す権限を大統領に付与する。
- イランに対する制裁法の期限を2031年末まで延長する規定も含まれている。
企業・自治体への影響
ロシア産エネルギーを輸入する企業や国際的なサプライチェーンを持つ企業、貿易関連事業者に重大な影響を及ぼす可能性がある。経営企画・法務・総務部門において、今後の関税措置の適用対象国や制裁回避に関する定義の動向を注視する必要がある。
対応すべきこと
- 公式出典や関連情報を確認し、自社のサプライチェーンがロシア産エネルギーや制裁対象取引に関与していないか点検する
- 法案の成立状況および大統領署名後の発動スケジュール(成立から30日以内)を管理する
- 法務・貿易管理部門へ情報を共有し、今後の追加関税に関するリスク評価を実施する
対象部門: 経営者 総務 法務 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 米連邦議会下院 |
|---|---|
| 業界 | エネルギー・環境・小売・EC |
| 発表日 | 2026-09-18 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年09月18日
米国の連邦議会下院は9月16日、故リンゼー・グラム上院議員(共和党、サウスカロライナ州)が主導した対ロシア・イラン制裁法案を可決した。同法案はロシアによるウクライナ侵攻を受けた制裁強化策として審議されてきたもので、ロシアおよびロシア産原油・天然ガスの主要輸入国に対しても追加関税を課す権限を大統領に付与することで、ロシアの戦費調達能力を低下させることを狙う。上院は8月7日付で既に可決しており、近く、ドナルド・トランプ大統領の署名をもって成立する見通しだ。
法案で定められた主な内容は次のとおり。
〇ロシアからの全ての輸入に対して、最大500%の関税を課す。
〇次の国からの全ての輸入に対して、最大100%の関税を課す。
(1)法案の成立から30日以降にロシア産原油または天然ガスを故意に新たに購入し、かつ、法案成立日からさかのぼって直近12カ月間にロシア産原油または天然ガスの輸入量が大きい上位5カ国。または、(2)法案成立日からさかのぼって直近12カ月間にロシア産石油に対する制裁回避を助長した上位5カ国。(3)ただし、法案成立日からさかのぼって直近12カ月間のロシア産天然ガスの総輸入量が、ロシアの天然ガス総輸出量の15%未満であり、当該国がロシア産天然ガスの輸入を削減するための実質的な措置を講じている場合、関税を課さない。
〇いずれの関税も、既存のその他の関税率に上乗せして課す。
〇いずれの措置も、法案成立から30日以内に実施。
米国の通商政策に詳しい法律事務所によれば、ロシア産原油の輸入量が大きい国は、中国、インド、スロバキアなどが該当する。天然ガスの輸入では、中国、フランス、日本などが該当するが、中国以外は関税の適用対象から除外される見込みだという(注1)。また、制裁回避の具体例として、法案では制裁の対象となっているロシア産原油の購入、積載、輸送に対して資金援助をすること、原油輸出の制裁を回避するために運用される「シャドーフリート(注2)」に関する取引、活動、サービスに従事すること、などを定めている。大統領または米国通商代表(USTR)は、関税を賦課する10日前までに、関税率や賦課する国の判断基準などについて連邦議会に報告しなければならない。
今回の法案の可決に際し、下院で通商を所管する歳入委員会のジェイソン・スミス委員長(共和党、ミズーリ州)は、「トランプ大統領が関税を効果的に活用し、米国の国益を支持するよう他国に圧力をかけることができることを証明した」とする声明を発表した。一方で、同委の筆頭理事であるリチャード・ニール議員(民主党、マサチューセッツ州)は、「議会は、トランプ氏が既に有する関税権限がこれまでにいかに乱用されてきたかにもかかわらず、新たに同氏に、広範な関税権限を与えてしまった。私はロシアに責任を問うこと、そしてウクライナを支援することを強く支持するが、この大統領に、米国民にさらなる負担を強いるための新たな手段を与えることは、間違っている」との声明を発表した。
なお、同法案には、イランに対する制裁法の期限を2031年末まで延長する規定も含まれる。
(注1)ジェトロに対するメールでの報告(9月17日)。
(注2)制裁を回避してロシア産原油を輸送するために利用されるタンカー船団。
(赤平大寿)
(米国、ロシア、イラン)
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米連邦下院、ロシアとロシア産エネルギー主要輸入国への追加関税・制裁法案を可決
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/09/4c83433f1cb90d52.html
時系列
- 2026-08-07 米連邦議会上院が対ロシア・イラン制裁法案を可決
- 2026-09-16 米連邦議会下院が対ロシア・イラン制裁法案を可決
- 2026-09-17 ジェトロに対する法律事務所等の報告(ロシア産原油・天然ガスの輸入国該当状況について)
主な数値
| ロシアからの全ての輸入に対する最大関税率 | 500% |
|---|---|
| 対象国からの全ての輸入に対する最大関税率 | 100% |
| ロシア産天然ガス総輸入量の除外基準比率 | 15%未満 |
| イランに対する制裁法の期限延長 | 2031年末 |
この事例から確認すべきポイント
本法案は、ロシアの戦費調達能力を低下させるため、ロシア産エネルギーの主要輸入国や制裁回避を助長する国に対して最大100%の追加関税を課す権限を大統領に付与するものである。中国やインド、欧州諸国などの貿易動向やサプライチェーンに直接的な影響を与える可能性があり、ロシア産エネルギーを調達している企業や、関連する国際輸送・金融取引に関与する事業者は、今後の大統領署名や対象国の指定動向、制裁回避に関する定義(シャドーフリート関連取引など)を注視する必要がある。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-09-18 / 最終確認: 2026-09-19
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-09-19
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