フランス、EV公的リースを再開、低所得世帯向けに月額200ユーロ以下で提供
この発表の要点
- フランス政府が低所得世帯向けEV公的リース制度を再開し、月額200ユーロ以下でEV利用が可能となる。
- 2026年の制度予算は4億100万ユーロで、新たに少なくとも5万世帯が利用できる見込み。
- 欧州経済領域(EEA)内で生産された車両にはリース支援額の上限引き上げや追加支給の優遇措置がある。
企業・自治体への影響
自動車メーカー、特にEVを製造・販売する企業は、フランス市場における販売戦略や生産拠点の見直しを検討する必要があるでしょう。リース事業者も、本制度に対応したプラン提供が求められます。
対応すべきこと
- フランス市場でEVを販売する企業は、自社製品が制度の対象車両要件を満たすか確認する。
- 欧州経済領域内での生産体制を持つ企業は、支援額優遇の条件を詳細に確認し、販売戦略に活用する。
- リース事業者は、月額140ユーロ以下のプラン提供義務など、制度の契約条件に対応した商品設計を検討する。
- 関連企業は、フランス政府公表資料(フランス語)で対象車種一覧など詳細情報を確認する。
対象部門: 経営者 広報 経理
対応期限:期限あり
基本データ
| 企業・団体 | フランス政府 |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-17 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
| 地域 | フランス |
発表された内容
2026年07月17日
フランス政府は7月16日から、低所得世帯を対象に月額200ユーロ以下で電気自動車(EV)を利用できる公的リース制度(ソーシャルリース)を再開した。同制度はこれまでに2回実施され、約10万世帯がEVを導入した。2026年の制度には4億100万ユーロの予算が充てられ、新たに少なくとも5万世帯が利用できる見込みだ。
対象となるのは、フランスの「1人当たりの課税基準所得(RFR)」に同年度の海外所得を加えた金額が1万6,880ユーロ以下の人。このほか、自家用車による通勤距離が片道10キロメートル(km)を超える、または業務で年間8,000km以上走行していることが条件となる。
対象車両は、フランスで正式登録された新車のEV(カテゴリーM1)。フランス環境エネルギー管理庁(ADEME)が定める環境スコアが60点以上、車両価格(オプションを除く)4万7,000ユーロ以下、車両重量が1,800キログラム(kg)未満などの要件を満たす必要がある。
リース支援額は車両本体価格(オプションを除く)の29%で、1台当たりの上限は6,500ユーロ。ただし、車両とバッテリーが欧州経済領域(EEA)内で生産された車種は上限が9,000ユーロに引き上げられる。さらに、モーターの製造拠点もEEA内にある対象車種には500ユーロが追加支給される。〔対象車種一覧はフランス政府公表資料(フランス語)を参照〕
月額リース料は保険料やオプション費用を除き200ユーロ以下に設定される。事業者は少なくとも1車種について月額140ユーロ以下のプランを提供しなければならず、契約時の頭金は不要とする。また、このソーシャルリース制度は、エネルギー節約証書(CEE)制度による他のEV支援策(2025年12月2日記事参照)や、2024年および2025年の同制度(2025年10月2日記事参照)との併用は認められない。
契約は、購入オプション付きリース(LOA)または長期リース(LLD)が対象で、契約期間は3年以上。2026年7月16日以降に締結された契約が対象となり、制度は2031年12月31日まで実施される予定だ。
フランス政府はこの制度を通じて、低所得世帯のEV導入を促進するとともに、欧州で生産された車両の普及と脱炭素化の加速を目指している。
(山崎あき)
(フランス、欧州)
ビジネス短信 b32af677d30f23cd
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フランス、EV公的リースを再開、低所得世帯向けに月額200ユーロ以下で提供
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/b32af677d30f23cd.html
時系列
- 2026-07-16 低所得世帯向けEV公的リース制度(ソーシャルリース)を再開
- 2031-12-31 公的リース制度の実施予定終了日
主な数値
| 2026年の制度予算 | 401000000ユーロ |
|---|---|
| 新規利用見込み世帯数 | 50000世帯 |
| 過去のEV導入世帯数 | 100000世帯 |
| 1人当たりの課税基準所得上限 | 16880ユーロ |
| 通勤距離条件 | 10キロメートル |
| 業務走行距離条件 | 8000キロメートル |
| 環境スコア要件 | 60点 |
| 車両価格上限(オプション除く) | 47000ユーロ |
| 車両重量上限 | 1800キログラム |
| リース支援額上限(通常) | 6500ユーロ |
| リース支援額上限(EEA内生産) | 9000ユーロ |
| 追加支給額(EEA内モーター製造) | 500ユーロ |
| 月額リース料上限 | 200ユーロ |
| 事業者提供プラン最低額 | 140ユーロ |
| 契約期間 | 3年以上 |
この事例から確認すべきポイント
フランス政府によるEV公的リース制度の再開は、低所得世帯のEV導入を促進し、脱炭素化を加速させるための重要な政策です。特に、欧州経済領域(EEA)内で生産された車両への優遇措置は、域内産業の振興とサプライチェーンの強化を目指す意図が明確に読み取れます。これにより、自動車メーカーはEEA内での生産体制を強化するインセンティブを得るでしょう。また、月額200ユーロ以下という低価格設定と頭金不要の条件は、経済的障壁を大幅に下げ、EV普及を加速させる効果が期待されます。過去に約10万世帯が導入した実績があり、今回の制度でさらに5万世帯の利用を見込むことから、政策の継続性と効果への期待が高いことが伺えます。企業は、この制度の対象となる車両要件や支援額の条件を詳細に確認し、自社の製品戦略や販売戦略にどう組み込むかを検討する必要があります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-17
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