統計・調査データ 調査結果公表

令和7年度国産農畜水産物に含まれる有機フッ素化合物(PFAS)の実態調査や試験研究の結果について

農林水産省は、国産農畜水産物37品目におけるPFAS(PFOS・PFOA等)の含有実態調査および野菜類への移行に関する試験研究結果を公表した。流通品からの摂取量は耐容一日摂取量を大幅に下回り、高濃度地域の農地でも移行は限定的であるとしている。現時点で取得できた本文からは詳細を確認できない事項もあるため、詳細は公式出典をご確認ください。

この発表の要点

企業・自治体への影響

食品関連事業者や農業関係者に対し、科学的知見に基づいた正確なリスク認識と今後の調査動向の把握が求められる。

対応すべきこと

対象部門: 総務 法務 広報

対応期限:定期確認

基本データ

企業・団体 農林水産省
業界 農林水産業
発表日 2026-09-11
分類 統計・調査データ
地域 東京都

発表された内容

令和7年度国産農畜水産物に含まれる有機フッ素化合物(PFAS)の実態調査や試験研究の結果について

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令和8年9月11日
農林水産省

〇国産農畜水産物37品目からのPFOS及びPFOA摂取量は、耐容一日摂取量を大幅に下回る。〇農地土壌から野菜類へのPFOS・PFOAの移行は限定的。

国産農畜水産物37品目からのPFOS、PFOA摂取量は、耐容一日摂取量(人が一生涯にわたって毎日摂取し続けても、健康への悪影響がないと推定される一日当たりの物質の摂取量)と比較して十分に少ない。PFOS又はPFOAを比較的高濃度で含む農地土壌で野菜類を栽培しても、PFOS及びPFOAの可食部への移行や蓄積の程度は限定的。

1.国産農畜水産物の含有実態調査の結果について
(1)流通品の調査
国内で流通している農畜水産物29品目(小麦、大豆、ダイコン、ニンジン、サトイモ、ホウレンソウ、ハクサイ、ブロッコリー、タマネギ、キュウリ、ナス、リンゴ、ミカン、牛肉、豚肉、鶏肉、鶏卵、牛乳、マサバ、マダイ、ギンザケ、クロマグロ、ブリ、ニジマス、マゴイ、アユ、ホタテガイ、マガキ、ワカメ加工品)を対象に4種類のPFAS(PFOS、PFOA、PFHxS、PFNA)※1の含有実態を調査しました。農産物13品目については、4種類のPFASはすべての試料が、定量下限値※2 未満か、検出されたとしても低い濃度でした。畜産物5品目については、4種類のPFASは多くの試料が、定量下限値未満か、検出されたとしても低い濃度でした。定量下限値以上の濃度が検出されたPFAS分子種については、品目によって濃度に大きな幅が見られました。水産物11品目については、4種類のPFASのいずれかが検出され、品目によって濃度に大きな幅が見られました。
令和6年度及び7年度に調査した37品目(これらの消費量は食品全体の消費量の約5割、生産量ベースでは約8割)からのPFOS及びPFOAの総摂取量を、各品目のPFOS及びPFOA濃度の中央値※3と一日当たりの平均消費量からそれぞれ計算したところ、平均的な食生活では、一日当たりPFOSで0.13 ng/kg体重(TDI※4の0.65%)、PFOAで0.09 ng/kg体重(TDIの0.45%)でした。各々の調査品目について最大濃度のものだけを摂取し続けると仮定した場合でも、一日当たりPFOSで1.5 ng/kg体重(TDIの7.6%)、PFOAで0.45 ng/kg体重(TDIの2.2%)でした。
詳しくは、添付資料「令和7年度国産農畜水産物のPFAS含有実態調査の結果について」をご覧ください。
※1PFAS:炭素鎖にフッ素原子が結合した分子構造をもつ有機フッ素化合物の一群で、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称。1万種類以上の物質があるとされ、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)、PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)、PFNA(ペルフルオロノナン酸)などが含まれる。※2定量下限:適切な管理・操作の下に、ある分析法で試料中に目的成分がどの程度含まれているかの計測を行った場合に、正確な定量が可能な最小濃度のこと。 ※3中央値:複数のデータを、数値が小さい方から順番に並べたときにちょうど中央にくる値。※4耐容一日摂取量(TDI):意図的に使用されていないにもかかわらず、食品中に存在する物質について、 ヒトが一生涯にわたって毎日摂取し続けても、健康への悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量のこと。体重1 kgあたりの摂取量で示される。令和6年に内閣府食品安全委員会は、PFOS及びPFOAのそれぞれについて、 TDIを20 ng/kg体重/日と設定。

(2)河川水や地下水からPFOS・PFOAが検出された地域の農産物の調査
自治体、農業者等の協力を得て、河川水や地下水から指針値(PFOS及びPFOAの合計で50 ng/L以下)を超えてPFOS及びPFOAが検出された5地域内で生産された農産物(ニンジン、ホウレンソウなど)について、PFAS含有実態を調査しました。その結果、流通品と同様に、すべての試料中のPFOS、PFOA、PFHxS及びPFNAは、定量下限値未満か、検出されたとしても低い濃度でした。詳しくは、添付資料「令和7年度国産農畜水産物のPFAS含有実態調査の結果について」をご覧ください。
2.農業環境から野菜類への移行、蓄積に関する試験研究の結果
環境水の指針値を超えるPFOS及びPFOAが検出されている河川水・地下水から取水している農地において、農地土壌から農産物(バレイショ、キャベツ、ダイコン、ニンジン及びホウレンソウ)へのPFASの移行の程度を把握することを目的として試験研究を行いました。その結果、土壌中のPFAS濃度が比較的高い、土壌の性質の異なる2ほ場において栽培試験を実施したにもかかわらず、可食部中のPFOS又はPFOAの濃度は一般的な流通品を対象とした国産農産物の実態調査の結果と同程度の水準であり、農地土壌から農産物へのPFOS及びPFOAの移行、蓄積は限定的であることがわかりました。詳しくは、添付資料「農業環境中のPFOS、PFOAの野菜類への移行、蓄積性について」をご覧ください。
3.今後の予定
農林水産省は令和8年度も、国内で生産量が多い未調査の品目にも対象を拡大して含有実態の調査を継続し、知見の集積に努めてまいります。特異的に高い値が見られた試料については、蓄積要因等の調査等を進めます。農産物への移行、蓄積の程度については、令和8年度以降も試験研究を継続します。PFASが農畜水産物に及ぼす影響についてはまだ十分な知見が蓄積されていないため、農林水産省ではこれらの結果を当省ウェブページ等で公表し情報発信に努めてまいります。
4.消費者の皆様へ
内閣府食品安全委員会は、PFASについて、耐容一日摂取量を踏まえた対応をとることが重要との見解を示しています。令和6年度及び7年度の含有実態調査の結果からは、通常の食生活における国産農畜水産物からのPFOS及びPFOAの摂取量は、食品安全委員会が示したTDIと比較すると十分に少ない水準にあり、国内の様々な産地で収穫、水揚げされた様々な品目をバランスよく食べることが重要と考えられます。
添付資料
国産農畜水産物中の有機フッ素化合物(PFAS)含有実態調査のポイント(PDF : 1,882KB)令和7年度国産農畜水産物のPFAS含有実態調査の結果について(PDF : 1,153KB)農業環境中のPFOS、PFOAの野菜類への移行、蓄積性について(PDF : 404KB)(参考)食品中のPFASに関する情報食品中のPFASに関するQ&A

お問合せ先(含有実態調査に関する事項)消費・安全局食品安全政策課担当者:リスク管理企画班代表:03-3502-8111(内線4459)ダイヤルイン:03-3502-7674(試験研究に関する事項)消費・安全局食品安全政策課担当者:食品安全科学室代表:03-3502-8111(内線4451)ダイヤルイン:03-3502-5722

出典: www.maff.go.jp
URL: https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/seisaku/260911.html

時系列

主な数値

消費量のカバー率(流通品調査対象の37品目) 食品全体の消費量の約5割、生産量ベースでは約8割割
平均的な食生活での一日当たりPFOS摂取量(中央値ベース) 0.13ng/kg体重(TDIの0.65%)
平均的な食生活での一日当たりPFOA摂取量(中央値ベース) 0.09ng/kg体重(TDIの0.45%)
各調査品目の最大濃度のみを摂取し続けると仮定した場合の一日当たりPFOS摂取量 1.5ng/kg体重(TDIの7.6%)
各調査品目の最大濃度のみを摂取し続けると仮定した場合の一日当たりPFOA摂取量 0.45ng/kg体重(TDIの2.2%)
河川水や地下水からPFOS・PFOAが検出された地域の指針値 50ng/L以下
食品安全委員会が設定したPFOS及びPFOAの耐容一日摂取量(TDI) 20ng/kg体重/日
含有実態調査に関するお問合せ先(代表電話) 03-3502-8111内線4459
含有実態調査に関するお問合せ先(ダイヤルイン) 03-3502-7674直通
試験研究に関する事項のお問合せ先(代表電話) 03-3502-8111内線4451
試験研究に関する事項のお問合せ先(ダイヤルイン) 03-3502-5722直通

この事例から確認すべきポイント

本発表は、国産農畜水産物における有機フッ素化合物(PFAS)の含有実態調査および農地土壌から野菜類への移行に関する試験研究結果をまとめたものである。流通品37品目からのPFOS・PFOA摂取量は、食品安全委員会が設定した耐容一日摂取量(TDI)と比較して十分に少ない水準であることが示された。また、高濃度が検出された河川水・地下水を使用する地域の農産物や、土壌での栽培試験においても可食部への移行は限定的であると報告されている。企業・実務の観点からは、科学的知見に基づいた正確なリスク理解と情報発信が求められ、食品関連事業者や農業関係者は今後の調査動向や公式情報を注視する必要がある。現時点で取得できた本文からは詳細を確認できない事項もあるため、詳細は公式出典をご確認ください。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-09-11

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