経済・産業トレンド

ジェトロ、ベトナム・スタートアップの最新投融資動向をテーマにセミナー

ジェトロは2026年6月22日、ベトナムのホーチミン市で「Inno Vietnam-Japan Meetup Vol.20」を共催しました。本イベントでは、ベトナムのベンチャーキャピタル(VC)による最新投資動向の解説や、日系・地場金融機関によるスタートアップ向け融資制度の紹介が行われ、約80人が参加しました。2025年のベトナムVC投資額は前年比28%増の5億900万ドルに達し、市場が回復局面にあることが示されました。あおぞら銀行とOCBの提携融資制度やベンチャーデットの活用事例も紹介され、日本の投資家が長期的な視点で事業成長を支援するパートナーであるとの評価も聞かれました。

この発表の要点

企業・自治体への影響

ベトナム市場への進出や投資を検討している日本企業、特にスタートアップや金融機関は、現地の最新投融資動向と支援制度を把握することで、事業戦略や資金調達戦略を具体化する機会を得られます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ
業界 金融・投資
発表日 2026-07-09
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月09日

添付資料(2 MB)

ジェトロは6月22日、ベトナムのホーチミン市内において、在ベトナム日本大使館、ホーチミン日本商工会議所(JCCH)、ベトナム国家イノベーションセンター(NIC)と共催で、「Inno Vietnam-Japan Meetup Vol.20」を開催した(注1)。

本イベントでは、(1)ベトナムのベンチャーキャピタル(VC)によるベトナム・スタートアップの最新投資動向の解説、(2)日系・地場金融機関による現地スタートアップ向け融資制度や支援先企業の活動事例の紹介が行われた。会場には約80人が参加した(登壇者やプログラムは添付資料参照)。

冒頭、地場VCのDo Venturesからレ・ホアン・ウエン・ビ代表が登壇。2025年のベトナムにおける、VC投資額が前年比28%増の5億900万ドルに達し、市場が回復局面に入ったことを解説した。また、投資家の方針が従来の広範囲の分散投資から、少数の有望企業に対する集中投資へシフトしていることなどを紹介した。

イベント後半では、ベトナムのスタートアップが利用できる金融機関による融資支援に焦点が当てられた。あおぞら銀行の吉澤俊樹シニアマネージャーは、ベトナムのオリエント商業銀行(OCB)との戦略的提携の一環として、2024年末に始動したスタートアップ向け融資制度を紹介。OCBのネットワークとあおぞら銀行の知見を組み合わせ、ベトナムの成長企業を支援する体制を説明した。続いて、CCIグループベトナムの水口健司ゼネラルディレクターは、同グループが提供するベンチャーデット(融資)について、スタートアップが株式の希薄化を抑えつつ成長資金を確保するための有効な手段であると述べた。

イベントでは、登壇した金融機関から支援を受けているスタートアップとして(注2)、医薬品のB2B(企業間取引)マーケットプレイスを展開するバイメド(Buymed)と、BNPL(後払い決済)サービスを提供するファンディーン(Fundiin)が登壇した。ファンディーンのグエン・アン・クオン創業者兼最高経営責任者(CEO)は、日本の投資家について、「忍耐強く長期的な視点をもって伴走しつつ、時間をかけて事業の成長を支援してくれる理想的なパートナーだ」と述べた。

本イベントのアーカイブ動画は、ジェトロウェブサイトの「J-Bridge」のコーナーに掲載の予定。

登壇者の集合写真(ジェトロ撮影)

講演したDo Venturesのレ・ホアン・ウエン・ビ代表(ジェトロ撮影)

講演したあおぞら銀行の吉澤俊樹シニアマネージャー(ジェトロ撮影)

(注1)同イベントは、2024年3月に始まった日本とベトナムの官民連携の枠組み「新しい日越共同イニシアチブ」のうち、「イノベーション/DX推進」をテーマに行うプロジェクトの一環としても実施している(2024年4月4日記事参照)。
(注2)添付のイベント概要資料に、登壇スタートアップ企業2社の詳細紹介資料も掲載している(添付資料参照)。この記事に登場するスタートアップへの取り次ぎを希望する場合は、ジェトロホーチミン事務所(VHO-PRO@jetro.go.jp)まで連絡を。

(成瀬亘作)

(ベトナム)

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/f66537269f49b58c.html

時系列

主な数値

添付資料サイズ 2MB
イベント参加者数 80人
2025年ベトナムVC投資額 5億900万ドル
2025年ベトナムVC投資額前年比増加率 28%

この事例から確認すべきポイント

この発表は、ベトナムのスタートアップエコシステムにおける最新の投資・融資動向と、日本企業が果たす役割を示しています。特に、2025年のVC投資額が前年比28%増と予測され、市場が回復局面にあるという情報は、ベトナム市場への参入や投資を検討する企業にとって重要な指標となります。また、投資家の戦略が分散投資から少数の有望企業への集中投資へとシフトしている点は、スタートアップ側が資金調達戦略を練る上で考慮すべき変化です。あおぞら銀行とOCBの提携による融資制度やベンチャーデットの紹介は、株式希薄化を避けつつ成長資金を確保したいスタートアップにとって具体的な選択肢を提示しています。日本の投資家が「忍耐強く長期的な視点をもって伴走する」という評価は、日本企業の海外投資戦略における強みを示唆しており、ベトナム市場での信頼構築に繋がるでしょう。本イベントのアーカイブ動画が掲載予定であることから、参加できなかった企業も詳細な情報を後日確認できる体制が整っています。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-09

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