経済・産業トレンド

AI普及で電力需要急増、広東省中国南方電網が供給能力を拡充

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発表された内容

2026年07月31日

中国・広東省で電力を供給する中国南方電網は7月17日、2026年上半期(1~6月)の管轄地域(注1)におけるデータセンターの電力消費量が前年同期比28.6%増加したと発表した。また、各エリアで進められている「全国一体化コンピューティングネットワーク国家ハブ・ノード建設」プロジェクト(2022年3月2日記事、2026年7月1日付地域・分析レポート参照)のうち、広東・香港・マカオグレーターベイエリアにおける中核ハブ拠点を担う広東省韶関市では、データセンターの電力消費量が前年同期の約5.7倍と急増した。背景として、人工知能(AI)大規模モデルやビッグデータ、産業インターネットの発展に伴う計算力需要の拡大が指摘される。

こうした中、中国南方電網は供給能力の拡充を進めている。韶関市ではデータセンター向け電力インフラ整備を先行して進めており、220キロボルト(kV)の変電所について、当初の2026年12月末完成予定を同年8月末へ4カ月前倒しする計画だ。また、「第15次5カ年(2026~2030)規画」期間中には26億元(約624億円、1元=約24円)を投じて新たに17カ所の変電所を建設する方針を示している。

また、中央政府は計算力を電力需給調整に活用する仕組み作りを進めている。国務院新聞弁公室が6月26日に開いた「新型エネルギー体系建設『第15次5カ年(2026~2030年)規画』」に関する記者会見で、国家能源局の王宏志局長は、「電力で計算力を強化し、計算力で電力システムの高度化を促進する(中国語:以電強算、以算促電)」方針を示した。エネルギー資源配置と計算力インフラの整備を一体的に進めるとともに、電力と計算力の連携強化を図る考えを示した。

広東電網は、仮想発電所(VPP、注2)を活用し、電力価格が安い時間帯に計算処理を移す取り組みを進めている。また、同じく中国南方電網傘下の南網数字集団は、広州市の電力負荷が高まった際に、一部の緊急性を要しない計算力業務を貴州省貴安新区のデータセンターへ移転させる実証を行った。

なお、2030年には全国の計算力センターの電力消費量が約8,000億キロワット時(kWh)に達し、社会全体の電力消費量の約6%を占めるとの見通しが示されている(「南方電網報」7月21日付)。

(注1)中国南方電網のウェブサイトによると、同社は広東省、広西チワン族自治区、雲南省、貴州省、海南省、香港、マカオを供給エリアとしている。
(注2)VPPとは、Virtual Power Plantの略。太陽光発電や風力発電、蓄電池、電気自動車(EV)などの分散型電源や需要設備を情報通信技術(ICT)で統合制御し、あたかも1つの発電所のように機能させる仕組みを指す。

(西村京子)

(中国)

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出典: www.jetro.go.jp
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公開日: 2026-07-31

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