山東省、グリーン電力直接供給の対象を拡大
この発表の要点
- 山東省がグリーン電力直接供給の対象を重点産業、計算力インフラ、海洋石油・天然ガス田、沿海部主要港湾等に拡大
- 洋上風力等からの直接供給事業で公共送電網への売電量の上限を40%に緩和
- 2025年9月に設立された省レベルのGEC取引サービスセンターを通じて証書取引をワンストップ支援
企業・自治体への影響
中国山東省に拠点を持つ製造業やエネルギー集約型産業、関連するサプライチェーン企業に対して、グリーン電力およびGECの調達要件への対応が求められるようになる。経営企画部門や調達・環境対応部門における情報収集と戦略策定が必要となる。
対応すべきこと
- 山東省におけるグリーン電力直接供給の適用対象および自社拠点の該当有無を確認する
- GEC取引サービスセンターを活用したグリーン電力の調達・証書取得体制を検討する
- EUのCBAMや国際的な炭素排出規制に関連するサプライチェーン上の影響を関係部門で共有する
対象部門: 経営者 総務 法務 広報 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 中国山東省政府 |
|---|---|
| 業界 | エネルギー・電力 |
| 発表日 | 2026-09-14 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年09月14日
中国山東省政府は8月18日に記者会見を開き、同省におけるグリーン電力直接供給の対象拡大や、グリーン電力の利用促進策について説明した。グリーン電力直接供給は、専用の送電線を通じ、再生可能エネルギー発電所と電力を使用する企業などを接続し、電力の供給元を物理的に追跡・明確化できる仕組みだ。
その背景として、EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)の実施や国際的な炭素排出規制の強化に伴い、エネルギー集約型製品の輸出では、カーボンフットプリントやグリーン電力の利用実績への対応の重要性が増している。中国でも、2026年に「複数ユーザー向けグリーン電力直接供給の推進に関する通知」(2026年6月1日記事参照)などが発表され、鉄鋼やセメントなどの重点エネルギー使用企業で、グリーン電力やグリーン電力証書(GEC)への需要が高まっている。
山東省によると、2026年7月時点の非化石エネルギー発電設備容量は1億4,600万キロワット(kW)で、同省の発電設備容量全体の55.8%を占める。同省は同月、グリーン電力直接供給の強化・規範化に関する11項目の措置を発表した。グリーン電力を利用する重点産業、計算力インフラ、海洋石油・天然ガス田、沿海部の主要港湾などをグリーン電力直接供給適用対象に加えた。さらに、洋上風力発電から海洋石油・天然ガスプラットフォーム、水素・アンモニア・メタノール製造施設、計算力インフラなどに直接供給する事業については、公共送電網への売電量の上限を40%に緩和した。
現在、同省では、7件のグリーン電力直接供給事業が承認・実施されており、電池製造、化学、金属加工など複数の業種に広がっている。企業は物理的な供給経路が明確なグリーン電力を利用できるほか、それに対応するGECも取得できる。
山東省によると、同省は2025年9月、中国初となる省レベルのGEC取引サービスセンターを設立した。今後、同センターを基盤に各種市場参加者による証書取引をワンストップで支援し、企業のグリーン電力の利用拡大を促す方針だ。
(董玥涵)
(中国)
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山東省、グリーン電力直接供給の対象を拡大
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/09/f51ceb22460f91c5.html
時系列
- 2025-09-01 中国初となる省レベルのGEC取引サービスセンターを設立
- 2026-06-01 「複数ユーザー向けグリーン電力直接供給の推進に関する通知」が発表される
- 2026-07-01 山東省が非化石エネルギー発電設備容量(1億4,600万kW、全体比55.8%)を公表、グリーン電力直接供給の強化・規範化に関する11項目の措置を発表
- 2026-08-18 山東省政府が記者会見を開き、グリーン電力直接供給の対象拡大や利用促進策について説明
主な数値
| 非化石エネルギー発電設備容量 | 1億4,600万キロワット(kW) |
|---|---|
| 非化石エネルギー発電設備容量の全体割合 | 55.8% |
| グリーン電力直接供給の強化・規範化に関する措置の項目数 | 11項目 |
| 公共送電網への売電量の上限緩和率 | 40% |
| 承認・実施されているグリーン電力直接供給事業の件数 | 7件 |
この事例から確認すべきポイント
中国山東省におけるグリーン電力直接供給の対象拡大は、EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)や国際的な炭素排出規制の強化に対応する動きである。エネルギー集約型製品を輸出する企業等にとって、カーボンフットプリントやグリーン電力・GECの利用実績の重要性がさらに高まっている。現地に拠点を持つ企業やサプライチェーンに関わる企業は、対象拡大された適用範囲やGEC取引の活用状況を注視し、調達戦略の見直しを行うことが求められる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-09-14
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