経済・産業トレンド 実施中

山東省、グリーン電力直接供給の対象を拡大

中国山東省政府はグリーン電力直接供給の対象を拡大し、重点産業、計算力インフラ、海洋石油・天然ガス田、沿海部主要港湾などを新たに適用対象に加えた。背景にはEUのCBAM実施など国際的な炭素排出規制の強化があり、同省は洋上風力発電等からの直接供給事業で公共送電網への売電量上限を40%に緩和するなど利用促進策を進めている。

この発表の要点

企業・自治体への影響

中国山東省に拠点を持つ製造業やエネルギー集約型産業、関連するサプライチェーン企業に対して、グリーン電力およびGECの調達要件への対応が求められるようになる。経営企画部門や調達・環境対応部門における情報収集と戦略策定が必要となる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 中国山東省政府
業界 エネルギー・電力
発表日 2026-09-14
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年09月14日

中国山東省政府は8月18日に記者会見を開き、同省におけるグリーン電力直接供給の対象拡大や、グリーン電力の利用促進策について説明した。グリーン電力直接供給は、専用の送電線を通じ、再生可能エネルギー発電所と電力を使用する企業などを接続し、電力の供給元を物理的に追跡・明確化できる仕組みだ。

その背景として、EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)の実施や国際的な炭素排出規制の強化に伴い、エネルギー集約型製品の輸出では、カーボンフットプリントやグリーン電力の利用実績への対応の重要性が増している。中国でも、2026年に「複数ユーザー向けグリーン電力直接供給の推進に関する通知」(2026年6月1日記事参照)などが発表され、鉄鋼やセメントなどの重点エネルギー使用企業で、グリーン電力やグリーン電力証書(GEC)への需要が高まっている。

山東省によると、2026年7月時点の非化石エネルギー発電設備容量は1億4,600万キロワット(kW)で、同省の発電設備容量全体の55.8%を占める。同省は同月、グリーン電力直接供給の強化・規範化に関する11項目の措置を発表した。グリーン電力を利用する重点産業、計算力インフラ、海洋石油・天然ガス田、沿海部の主要港湾などをグリーン電力直接供給適用対象に加えた。さらに、洋上風力発電から海洋石油・天然ガスプラットフォーム、水素・アンモニア・メタノール製造施設、計算力インフラなどに直接供給する事業については、公共送電網への売電量の上限を40%に緩和した。

現在、同省では、7件のグリーン電力直接供給事業が承認・実施されており、電池製造、化学、金属加工など複数の業種に広がっている。企業は物理的な供給経路が明確なグリーン電力を利用できるほか、それに対応するGECも取得できる。

山東省によると、同省は2025年9月、中国初となる省レベルのGEC取引サービスセンターを設立した。今後、同センターを基盤に各種市場参加者による証書取引をワンストップで支援し、企業のグリーン電力の利用拡大を促す方針だ。

(董玥涵)

(中国)

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山東省、グリーン電力直接供給の対象を拡大

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/09/f51ceb22460f91c5.html

時系列

主な数値

非化石エネルギー発電設備容量 1億4,600万キロワット(kW)
非化石エネルギー発電設備容量の全体割合 55.8%
グリーン電力直接供給の強化・規範化に関する措置の項目数 11項目
公共送電網への売電量の上限緩和率 40%
承認・実施されているグリーン電力直接供給事業の件数 7件

この事例から確認すべきポイント

中国山東省におけるグリーン電力直接供給の対象拡大は、EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)や国際的な炭素排出規制の強化に対応する動きである。エネルギー集約型製品を輸出する企業等にとって、カーボンフットプリントやグリーン電力・GECの利用実績の重要性がさらに高まっている。現地に拠点を持つ企業やサプライチェーンに関わる企業は、対象拡大された適用範囲やGEC取引の活用状況を注視し、調達戦略の見直しを行うことが求められる。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-09-14

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