米連邦通信委、安全保障上の脅威となる通信機器の輸入禁止を拡大、認証済みの製品も対象に
この発表の要点
- 米国FCCは、国家安全保障上の脅威となる通信機器の輸入・販売禁止範囲を拡大した。
- これまで認められていたFCC認証済みの製品も、2024年以前にリストに追加された対象機器については輸入・販売が全面的に禁止される。
- 新たな禁止措置は2026年7月16日に発効する。
企業・自治体への影響
米国市場で通信機器を製造・販売・輸入する企業は、サプライチェーンの見直しや製品ポートフォリオの再評価が求められます。特に、中国製通信機器を扱う企業は、法務、調達、営業部門において、対象製品の確認と代替策の検討が急務となります。
対応すべきこと
- 米国FCCが公表する「対象機器・サービス」リストを確認し、自社製品やサプライヤーが該当するかを特定する。
- 対象製品の米国への輸入・販売計画を見直し、代替製品の検討やサプライチェーンの変更を検討する。
- 関係部門(法務、調達、営業、経営企画など)へ本発表の内容を共有し、対応方針を協議する。
- 2026年7月16日の発効日までに必要な対応を完了させるための計画を策定・実行する。
対象部門: 経営者 法務 経理 広報
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 米国連邦通信委員会(FCC) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-08 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月08日
米国連邦通信委員会(FCC)は6月26日、国家安全保障と米国人の安全に容認できない脅威をもたらし得る「対象機器・サービス」のリストに掲載されている機器について、米国への輸入や販売を禁止する範囲を拡大すると発表した。7月6日付の官報でも新たな禁止措置の概要を示した。同措置は7月16日に発効する。
「対象機器・サービス」のリストは、「2019年安全で信頼できる通信ネットワーク法」に基づきFCCがまとめている。FCCは同リストを2021年3月に初めて公表し、それ以降、段階的に対象機器・サービスを追加してきた。2022年11月には、対象機器に対して米国への輸入、販売、販売促進のために必要なFCCの認証を与えることを禁止した。
今回、FCCは2024年以前にリストに追加された対象機器について、米国への輸入や販売を全面的に禁止すると決めた。これまで2022年11月以前にFCCの認証を取得した製品の輸入・販売は認められていたが、FCC認証済みの製品を含めて全ての対象機器の輸入や販売ができなくなる。ただし、購入済みの製品を米国内で使用し続けることは認められる。2025年以降にリストに追加された対象機器も新たな禁止措置の対象外となる。FCCは2025年以降、外国製のドローンやルーターをリストに追加している(2026年3月30日記事参照)。
また、リスト上で「公共の安全、政府施設のセキュリティー、重要インフラの物理的な監視、およびその他の国家安全保障上の目的」に用途が限定されている機器に関しては、重要インフラの物理的な監視に使用される場合のみ、新たな禁止措置は適用されない。この例外措置は、FCCが「重要インフラ」の定義を定めるまで有効。リスト上で用途が限定されている機器は、中国のハイテラ、ハイクビジョン、ダーファの3社のビデオ監視・通信機器が該当する。いずれも2021年3月からリストに掲載されている。
FCCは禁止措置の拡大案について、2026年5月までパブリックコメントを募集していた。そこで寄せられた意見などを基に、FCCは認証済みの古いモデルの製品であっても、対象機器の輸入や販売が国家安全保障上のリスクをもたらすと結論付けた。
(甲斐野裕之)
(米国、中国)
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米連邦通信委、安全保障上の脅威となる通信機器の輸入禁止を拡大、認証済みの製品も対象に
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/a2960455b5a68c78.html
時系列
- 2019-XX-XX 「2019年安全で信頼できる通信ネットワーク法」が制定される
- 2021-03-XX FCCが「対象機器・サービス」リストを初めて公表し、中国のハイテラ、ハイクビジョン、ダーファのビデオ監視・通信機器がリストに掲載される
- 2022-11-XX FCCが対象機器に対して米国への輸入、販売、販売促進のために必要なFCCの認証を与えることを禁止する
- 2024-XX-XX 今回、輸入・販売が全面的に禁止される対象機器がリストに追加される(2024年以前)
- 2025-XX-XX 外国製のドローンやルーターがリストに追加される(2025年以降)
- 2026-03-30 2025年以降のリスト追加に関する記事が参照される
- 2026-05-XX FCCが禁止措置の拡大案についてパブリックコメントを募集する
- 2026-06-26 FCCが国家安全保障上の脅威となる通信機器の輸入や販売を禁止する範囲を拡大すると発表する
- 2026-07-06 官報で新たな禁止措置の概要が示される
- 2026-07-08 ジェトロが本件に関する記事を公開する
- 2026-07-16 新たな禁止措置が発効する
主な数値
| 対象企業数 | 3社 |
|---|
この事例から確認すべきポイント
今回の米国連邦通信委員会(FCC)による通信機器の輸入・販売禁止措置の拡大は、国家安全保障を理由としたサプライチェーン規制の強化を示すものです。特に、これまで認められていたFCC認証済みの製品まで対象を広げた点は、既存製品の流通にも影響を与える可能性があり、関連企業は注意が必要です。対象となるのは2024年以前にリストに追加された機器であり、2022年11月以前に認証を取得した製品も含まれるため、過去の取引や在庫にも影響が及ぶ可能性があります。一方で、購入済みの製品の米国内での使用は認められ、一部の重要インフラ向け機器には例外措置があるため、対象範囲を正確に把握することが重要です。企業は、自社が取り扱う製品が対象リストに含まれていないか、また、サプライヤーが対象企業でないかを確認し、必要に応じて調達先の見直しや代替製品の検討を進める必要があります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-08
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