いわて門崎丑牧場有限会社における牛の個体識別番号の不適正表示に対する措置について
この発表の要点
- いわて門崎丑牧場有限会社が実際と異なる個体識別番号や存在しない番号を表示して特定牛肉を販売していたことを確認
- 農林水産省が牛トレーサビリティ法に基づき、表示の是正や原因究明、再発防止策の実施を勧告
- 令和8年10月16日までに講じた措置に関する報告書を農林水産大臣宛てに提出することを要求
企業・自治体への影響
食品製造・卸売・小売業等の企業において、精肉や食肉加工品を扱う総務・法務・品質管理・経理部門に対し、自社の個体識別番号の表示管理体制や商品管理システムに不備がないか点検する強い警鐘となる。
対応すべきこと
- 自社で取り扱う特定牛肉の個体識別番号の表示・管理状況に不備がないか確認する
- 商品管理システムおよびトレーサビリティのチェック体制を点検する
- 全従業員を対象とした牛トレーサビリティ制度に関する啓発と遵守徹底を行う
対象部門: 総務 法務 広報
対応期限:2026-10-16まで
基本データ
| 企業・団体 | 農林水産省 |
|---|---|
| 業界 | 食品 |
| 発表日 | 2026-09-16 |
| 分類 | 行政処分・コンプライアンス |
| 地域 | 岩手県 |
発表された内容
令和8年9月16日
農林水産省
農林水産省東北農政局は、いわて門崎丑(かんざきうし)牧場有限会社(岩手県一関市藤沢町西口字東立石273番地2。法人番号8400502001646。以下「門崎丑牧場」という。)が、特定牛肉(※)に、原料牛肉として実際には仕入れていない、自社牧場で飼養していた牛の個体識別番号を使用して、事実と異なる個体識別番号を表示するなどの不適正な表示を行い、食肉卸売業者等に販売していたことを確認しました。このため、本日、門崎丑牧場に対し、牛トレーサビリティ法に基づき、表示の是正と併せて、原因の究明・分析の徹底、再発防止対策の実施等について勧告を行いました。※牛個体識別台帳に記録された牛から得られた牛肉であって、枝肉・部分肉・精肉が該当します。
1.経過
農林水産省東北農政局が、令和7年2月18日から令和8年8月31日までの間、門崎丑牧場に対し、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法(平成15年法律第72号。以下「牛トレーサビリティ法」という。)第19条第3項の規定に基づく立入検査等を行いました。この結果、農林水産省東北農政局は、門崎丑牧場が、特定牛肉について、次の行為を行っていたことを確認しました。 (1)原料牛肉として実際には仕入れていない、自社牧場で飼養していた牛の個体識別番号を使用して、事実と異なる個体識別番号を表示し、少なくとも令和7年1月6日から2月24日までの間に、合計705.8kgを食肉卸売業者等に販売したこと(別紙1表1、別紙2参照)。 (2)個体識別番号として存在しない番号を表示し、少なくとも令和7年1月10日から2月25日までの間に、合計32.3kgを食肉卸売業者等に販売したこと(別紙1表2参照)。 (3)商品名「国内産和牛ロースステーキ」について、個体識別番号が「0864363488」であるにもかかわらず、「1385783854」と事実と異なる個体識別番号を表示し、令和7年2月6日に、0.15kgを一般消費者に販売したこと(別紙2参照)。
2.措置
門崎丑牧場が行った上記1の行為は、牛トレーサビリティ法第15条第1項及び第2項の規定に違反するものです(別紙3参照)。このため、農林水産省は、門崎丑牧場に対し、牛トレーサビリティ法第18条第2項の規定に基づき、次の内容の勧告を行いました。
勧告の内容
(1) 現在保持している特定牛肉について、直ちに個体識別番号の表示の点検を行い、適正に表示していない特定牛肉が発見された場合には、速やかに牛トレーサビリティ法に従って、適正な表示に是正した上で販売すること。 また、適正な表示をせずに販売した特定牛肉については、販売先にその事実及び適正な個体識別番号を伝達すること。(2) 販売した特定牛肉について、事実と異なる個体識別番号を表示していたことの主な原因として、正しい情報を提供するという意識及び牛トレーサビリティ制度に対する認識の欠如が考えられるとともに、不適正表示を防止するための管理体制及び商品管理システムに不備があると考えられることから、これらの事項を点検し、原因の究明・分析を徹底すること。 (3) (2)の結果を踏まえ、個体識別番号の表示に関する責任の所在を明確にするとともに、特定牛肉への適正な個体識別番号の表示について確実にチェックできる管理体制及び商品管理システムを整備するなどの再発防止のための対策を適切に実施すること。これにより、今後、販売する特定牛肉について、牛トレーサビリティ法に違反する不適正な表示を行わないこと。 (4) 全役員及び全従業員に対して、牛トレーサビリティ制度についての啓発を行い、その遵守を徹底すること。 (5) (1)から(4)までに基づき講じた措置について報告書に取りまとめ、令和8年10月16日までに農林水産大臣宛てに提出すること。
参考
本件について、農林水産省東北農政局でも同様のプレスリリースを行っております。なお、岩手県において、門崎丑牧場に対して食品表示法(平成25年法律第70号)の規定に基づく指示が行われています。門崎丑牧場が加工した牛肉の不適正表示に対する措置(外部リンク)
添付資料
別紙1 不適正表示一覧表(PDF : 61KB)別紙2 不適正表示が確認された商品等(例)(PDF : 783KB)別紙3 牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法(抜粋)(PDF : 125KB)参考 いわて門崎丑牧場有限会社の概要(PDF : 56KB)
お問合せ先消費・安全局 消費者行政・食育課 米穀流通・食品表示監視室担当者:食品表示監視官グループ代表:03-3502-8111(内線4487)ダイヤルイン:03-3502-5728東北農政局消費・安全部担当者:米穀流通・食品表示監視課代表:022-263-1111(内線4415、4422)ダイヤルイン:022-745-0779
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出典: www.maff.go.jp
URL: https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/260916.html
時系列
- 2025-02-18 農林水産省東北農政局による牛トレーサビリティ法に基づく立入検査等の開始(令和8年8月31日まで)
- 2026-09-16 農林水産省が牛トレーサビリティ法に基づき、いわて門崎丑牧場有限会社に対し勧告を実施
主な数値
| 実際には仕入れていない自社牧場の番号を表示して販売した期間1の販売数量 | 705.8kg |
|---|---|
| 個体識別番号として存在しない番号を表示して販売した数量 | 32.3kg |
| 「国内産和牛ロースステーキ」の不適正表示による一般消費者への販売数量 | 0.15kg |
| 措置に基づく報告書の提出期限 | 2026-10-16日まで |
この事例から確認すべきポイント
本事例は、食肉の流通において個体識別番号の誤表示や架空の番号の付与といった牛トレーサビリティ法違反が確認され、行政勧告に至った事案である。食品関連事業者においては、法令遵守の意識向上だけでなく、受発注や在庫管理における商品管理システムの不備を点検し、正確なデータ連携とチェック体制を構築することが急務である。また、違反発生時には迅速な事実確認と販売先への適正情報の伝達、再発防止策の策定・報告が求められるため、日頃からのトレーサビリティ管理の徹底が重要となる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-09-16
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