急成長するインド電子・半導体市場で中堅・中小企業の挑戦を支援 ―「electronica India 2026」ジャパン・パビリオンに20社が出品―
この発表の要点
- ジェトロが「electronica India 2026」にジャパン・パビリオンを設置し、中堅・中小企業等20社が出品する。
- インド展開未経験企業を対象とした「チャレンジスペース」を同展示会で初めて設置する。
- インド政府の電子・半導体産業育成政策(ISM 2.0等)を背景に、日本企業の強みを持つ分野で新たな需要が見込まれている。
企業・自治体への影響
製造業や電子・半導体関連企業の経営企画・海外事業部門に対し、急成長するインド市場への販路開拓およびサプライチェーン参画の機会を提供する。企業規模による海外展開の格差を解消する足掛かりとなる。
対応すべきこと
- 公式出典やジェトロの案内を確認し、インド市場への自社製品・技術の適合性を検証する。
- 海外展開を担う関連部門へ本取り組みやインドの半導体・電子産業政策の動向を共有する。
対象部門: 経営者 総務 広報
対応期限:公募締切まで
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 業界 | 電子・半導体 |
| 発表日 | 2026-09-02 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
| 地域 | 東京都 |
発表された内容
2026年09月02日
ジェトロ(理事長:石黒憲彦)は、9月16~18日に、インド・ベンガルールで開催される南西アジア最大級の国際電子部品・アセンブリ・マテリアル専門展示会「electronica India 2026」にジャパン・パビリオンを設置します。パビリオンには中堅・中小企業を中心とした日本企業20社が出展します。20社のうち6社は、パビリオン内のチャレンジスペースに出展します。チャレンジスペースは、インドの電気電子分野の展示会への出展経験がなく、インド国内に現地法人や販売パートナーなどの営業拠点を有していない日本企業を対象とするもので、同展示会での設置は初めてです。ジェトロはこれらの取り組みを通じ、日本企業のインド市場への挑戦を後押ししていきます。
ジャパン・パビリオン全体像イメージ
南西アジア最大級のエレクトロニクス専門展示会
electronica Indiaは、欧州で開かれる世界有数のエレクトロニクス展示会「electronica」のインド版として開催される南西アジア最大級の専門展示会です。電子部品、半導体、センサー、MEMS、パワーエレクトロニクス、組込みシステムなど、エレクトロニクス産業全般を網羅し、インドをはじめとする南西アジア市場の有力バイヤーや業界関係者が集まります。2025年には50カ国以上から約6,000ブランドが出展し、来場者数は5万人を超えました。
インド市場開拓を通じて日本企業の海外展開を支援
ジェトロが実施した「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」では、今後の事業拡大先としてインドを挙げた割合は、大企業では39%と首位である一方、中小企業では7位にとどまっており、インドに対する事業方針に対して企業規模による差が見られる現状となっています。こうした状況を踏まえ、ジェトロでは、中堅・中小企業にもインド市場の可能性をより身近に感じてもらい、新たな挑戦のきっかけとしてもらうため、今回のチャレンジスペースを企画しました。ジェトロでは、インド事業拡大の足掛かりを得られるように、展示会出品支援以外にも様々な支援メニューを提供し、現地有力バイヤーとの商談機会の提供や広報活動を通じて、今後も成長が期待されるグローバルサウス市場であるインドにおける販路開拓を後押ししていきます。
インド政府方針による電子産業の成長と変化
インドの電子産業は、政府の「メイク・イン・インディア」政策や生産連動型奨励策(PLI)を背景に、急速に拡大しています。インドの電子機器生産額は、2014年度の約200億ドルから2024年度には約1,187億ドルへ約6倍に増加し、輸出額も同期間に約8倍となる343億ドルまで拡大しました。スマートフォンなどの完成品組立が、これまでの成長を大きく牽引しています。一方、電子機器製造における国内付加価値率は、現時点で18~20%にとどまり、インド政府による政策の重点は、完成品の組立だけでなく、より付加価値の高い電子部品、基礎材料、製造装置の製造やサブアセンブリーなど、より広範囲のサプライチェーンにまで対象が広がりつつあります。電子部品製造促進策も拡充されており、高精度部品、機能性材料、製造・検査装置など、日本企業が強みを有する分野で新たな需要が見込まれます。
両国政府が手を取り合う半導体市場
インド政府は2021年に公表した「インド半導体ミッション(ISM)」のもと、半導体の設計から後工程までを含めた国内サプライチェーンの構築に注力してきました。これに続いて2026年7月15日に閣議承認された「インド半導体ミッション2.0(ISM 2.0)」では、同分野のインド国内の市場規模は2024~2025年時点の450億~500億ドルから、2030年には1,000億~1,100億ドルに拡大すると予測しており、2025年末までに既に6州で総額約168億ドルに上る10件の半導体関連プロジェクトが承認されるなど、製造装置、材料、設計IPや人材育成を含む強力なエコシステムを根付かせることを掲げています。さらに、2026年7月に発表された経済安全保障協力に関する日印共同宣言でも、半導体は両国が具体的なプロジェクト形成を進める重点分野の一つとして位置付けられています。
展示会概要
項目
詳細
展示会名
electronica India 2026
会期
2026年9月16日(水曜)~18日(金曜)
開催地
インド・ベンガルール
会場
Bangalore International Exhibition Centre (BIEC)
主催者
Messe Muenchen India Pvt. Ltd.
出展者
6,000ブランド/50カ国以上より(2025年実績)
来場者
50,194人(2025年実績)
※2025年の実績は併催展含む
主催者公式ウェブサイト
ジャパン・パビリオン概要
項目
詳細
主催
ジェトロ
出品会場
ホール3
規模
256平方メートル
出品企業数
20社(通常ブース14社、チャレンジスペース6社)
electronica India 2026ジャパン・パビリオン出品企業一覧
通常ブース
No.
法人名
本社所在地
代表的な出品物
1
デクセリアルズ株式会社
栃木県
反射防止フィルム、二次保護ヒューズ、フォトダイオード、工業用接着剤、光学弾性樹脂
2
株式会社弘輝テック
埼玉県
セレクティブはんだ付け装置
3
旭計器株式会社
東京都
バイメタルサーモスタット
4
株式会社CRI・ミドルウェア
東京都
モビリティ向けグラフィック開発ソリューション、車載サウンドのワンストップソリューション
5
インターアクティブ株式会社
東京都
極細線伸線機、アルミ合金極細線、布状スピーカー、ボンディングマシン
6
ティー・エス・ビー株式会社
東京都
低温成膜・低熱膨張ポリイミド、低誘電性ポリイミド
7
新光電子株式会社
神奈川県
モーションセンサ
8
東洋技研株式会社
長野県
コネクタ端子台、ハーネスケーブル、中継ボックス、プッシュイン式端子台
9
株式会社スワコー
長野県
不織布、大型ガスケット、光学フィルム
10
本多電子株式会社
愛知県
超音波洗浄機
11
ノリタケ株式会社
愛知県
厚膜回路基板、蛍光表示管、印刷用厚膜材料、封止ガラス材料
12
株式会社SHT
大阪府
小型軽量電源トランス
13
マッスル株式会社
大阪府
一体型ACサーボシステム
14
篠原電機株式会社
大阪府
配線結束資材、硫化水素対策用盤内換気部品
チャレンジスペース
No.
法人名
本社所在地
代表的な出品物
1
東京電子交易株式会社
東京都
ESDテスター
2
石福金属興業株式会社
東京都
プローブピン材料用パラジウム合金、貴金属熱電対、結晶育成用るつぼ
3
株式会社前川製作所
愛知県
特殊ボルト
4
株式会社エムシーケー
愛知県
ドライフィルムラミネーター
5
中央化工機株式会社
愛知県
振動乾燥機、振動ミル、ナイロンボールミル
6
株式会社メガトレード
京都府
外観検査のソフトウェア、汎用カメラユニット
ジェトロについて
ジェトロは、貿易・投資促進と開発途上国研究を通じ、日本の経済・社会の更なる発展に貢献することを目的とする政策実施機関です。70カ所を超える海外事務所ならびに本部(東京)、大阪本部、アジア経済研究所および国内事務所をあわせ約50の国内拠点から成る国内外ネットワークをフルに活用し、イノベーションの創出、農林水産物・食品の輸出や中堅・中小企業等の海外展開支援に機動的かつ効率的に取り組むとともに、調査や研究を通じ我が国企業活動や通商政策に貢献します。
ジェトロ海外展開支援部販路開拓課(担当:野出、前田、杉山、大野)E-mail:mono@jetro.go.jp Tel:03-3582-4631
お知らせ・記者発表
記者発表
2026年
急成長するインド電子・半導体市場で中堅・中小企業の挑戦を支援 ―「electronica India 2026」ジャパン・パビリオンに20社が出品―
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/news/releases/2026/805920a707080b1d.html
時系列
- 2026-07-15 インド政府により「インド半導体ミッション2.0(ISM 2.0)」が閣議承認
- 2026-09-02 ジェトロが「electronica India 2026」ジャパン・パビリオン設置および20社の出品を発表
- 2026-09-16 「electronica India 2026」会期開始(9月18日まで)
主な数値
| ジャパン・パビリオン出品企業数 | 20社 |
|---|---|
| チャレンジスペース出品企業数 | 6社 |
| 2025年出展ブランド数 | 6000ブランド |
| 2025年出展国数 | 50カ国以上 |
| 2025年来場者数 | 50194人 |
| 2014年度インド電子機器生産額 | 200億ドル |
| 2024年度インド電子機器生産額 | 1187億ドル |
| インド電子機器輸出額の拡大比率 | 8倍 |
| 2024年度インド電子機器輸出額 | 343億ドル |
| 電子機器製造国内付加価値率下限 | 18% |
| 電子機器製造国内付加価値率上限 | 20% |
| ISM 2.0インド国内半導体市場規模予測下限(2024-2025年時点) | 450億ドル |
| ISM 2.0インド国内半導体市場規模予測上限(2024-2025年時点) | 500億ドル |
| ISM 2.0インド国内半導体市場規模予測下限(2030年) | 1000億ドル |
| ISM 2.0インド国内半導体市場規模予測上限(2030年) | 1100億ドル |
| 承認済み半導体関連プロジェクト総額 | 168億ドル |
| 承認済み半導体関連プロジェクト数 | 10件 |
| 承認済み半導体関連プロジェクトの州数 | 6州 |
| ジャパン・パビリオン面積 | 256平方メートル |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、インド政府の「メイク・イン・インディア」や「インド半導体ミッション2.0(ISM 2.0)」を背景に急成長する南アジア市場において、ジェトロが日本の中堅・中小企業の海外展開を支援する取り組みである。特にインドでの展示会出展経験や現地営業拠点がない企業を対象とした「チャレンジスペース」を初設置するなど、企業規模による海外展開の格差是正を図っている。電子部品・半導体分野における日本企業の強み(高精度部品、機能性材料、製造・検査装置など)を活かした新たな需要獲得の機会となっており、経営企画や海外事業担当部門においては、グローバルサウス市場開拓の足掛かりとしての活用可能性を検討すべき事例である。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-09-02
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