プレスリリースの書き方|テンプレート・例文・チェックリスト付き完全ガイド

プレスリリースは、企業や個人事業主が新しい取り組みを報道関係者や生活者に正確に届けるための「公式文書」です。広告と違い費用をかけずに情報を発信でき、第三者(メディア)に取り上げられれば高い信頼性が得られます。しかし、書き方の基本を外すと、どれだけ良い内容でも読まれずに埋もれてしまいます。この記事では、はじめてプレスリリースを書く方に向けて、読まれるための「型」と必須要素、そのまま使えるテンプレート、よくある失敗、配信前チェックリストまでを一気に解説します。

そもそもプレスリリースとは何か

プレスリリースとは、企業が「新商品」「新サービス」「イベント」「経営情報」などのニュースを、報道機関向けに公式に発表する文書のことです。記者はこれを読んで「記事として取り上げる価値があるか」を判断します。つまりプレスリリースの第一の読者はお客様ではなく記者であり、記者が「これはニュースだ」と感じる書き方をする必要があります。

ここを誤解して、広告のように自社の魅力を主観的に語るだけの文章にしてしまうと、記者には響きません。あくまで客観的な事実を、分かりやすい順序で提示することが大原則です。広報全体の考え方は中小企業・個人事業主のためのPR入門で詳しく解説しています。

読まれるプレスリリースの基本構成

プレスリリースは、上から順に「結論 → 詳細 → 補足」と情報の重要度が下がっていく逆ピラミッド型で書きます。記者は忙しく、冒頭だけで価値を判断するため、最も伝えたいことを一番上に置きます。標準的な構成は次の通りです。

  1. タイトル(見出し):一目で内容が伝わる30〜40字。数字・固有名詞・新規性を入れる
  2. リード文:本文全体を2〜3文で要約。5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を盛り込む
  3. 本文:背景 → 詳細 → 特徴の順に。1段落=1つの要点にする
  4. 補足情報:価格・提供開始日・対象者・URLなどの実務データ
  5. 会社概要:社名・所在地・代表者・事業内容・設立・URL
  6. 報道機関からのお問い合わせ先:担当者名・電話・メール

そのまま使えるテンプレート

初めての方は、次の骨組みに自社の情報を当てはめるところから始めてください。

  • 【タイトル】〇〇株式会社、△△を□月□日より提供開始 ― (特徴を一言)
  • 【リード】〇〇株式会社(所在地/代表者)は、△△を□月□日に開始します。これにより(誰が)(どんな課題を)解決できるようになります。
  • 【本文・背景】従来〜という課題がありました。
  • 【本文・詳細】そこで当社は〜を開発しました。特徴は次の3点です。
  • 【補足】提供開始日/価格/対象/URL
  • 【会社概要】/【お問い合わせ先】

取り上げられる確率を上げる5つの必須要素

1. 結論を最初に書く

タイトルとリード文だけで「何のニュースか」が完結するようにします。記者は1日に何十通ものリリースに目を通すため、冒頭で価値が伝わらなければ本文は読まれません。

2. 客観的な事実で語る

「業界最高」「圧倒的」などの主観的な誇張は逆効果です。「導入企業500社」「処理速度が従来比2倍」のように、検証可能な数値と事実で語ると信頼されます。

3. ニュース性を明確にする

「新規性」「社会性」「地域性」「季節性」「意外性」のいずれかを含めると記事化されやすくなります。特に「なぜ“今”発表するのか」を示すことが重要です。

4. 具体的な数字を入れる

抽象的な表現より数字のほうが説得力があります。実績・価格・期間・対象人数などは、可能な限り具体的な数値で記載しましょう。

5. 画像・図表を用意する

商品写真・ロゴ・グラフなどのビジュアルがあると、記事化のハードルが大きく下がります。高解像度(推奨1MB以上)の素材を添付するか、ダウンロードURLを明記します。

よくある失敗と改善例

  • タイトルが長すぎ・抽象的:「当社の新しい挑戦について」→「〇〇、AIで請求書処理を80%削減する新サービスを提供開始」
  • 自慢だけで事実がない:「画期的なサービスです」→「従来3日かかった作業を当日中に完了できます」
  • 結論が最後にある:背景を長々書いてから発表内容 → 発表内容を冒頭へ移動
  • 問い合わせ先がない:記者が取材したくても連絡できない → 担当者名と連絡先を必ず明記

配信前チェックリスト

  • タイトルだけで内容が伝わるか
  • リード文に5W1Hが入っているか
  • 数字・固有名詞など客観的事実で書けているか
  • 「なぜ今か」が示せているか
  • 景品表示法・薬機法に触れる誇大表現がないか(「No.1」「効く」等は根拠必須)
  • 画像・素材を用意したか
  • 会社概要と報道用の問い合わせ先を記載したか

特に景品表示法・薬機法に関わる表現は、根拠がないと行政指導の対象になり得ます。AIを使って禁止表現を事前チェックする方法はAIでプレスリリースを作るコツと注意点で解説しています。

書けたら次にすること

原稿が完成したら、次は「どこに・いつ配信するか」です。配信先の選び方と反応が高まるタイミングはプレスリリースの配信先と最適なタイミングを参考にしてください。設立して間もない会社の方は会社設立後にやるべき広報の第一歩もあわせてどうぞ。

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