経済・産業トレンド

UAE政府、イランによる中東諸国への攻撃を非難

アラブ首長国連邦(UAE)政府は、イラクのクルディスタン地域、バーレーン、クウェート、ヨルダンへのイランによる攻撃を強く非難しました。中東情勢は、6月の停戦覚書署名後も再び緊迫化し、ホルムズ海峡での商船攻撃や米軍関連施設への攻撃が拡大。UAEは衝突の即時停止と交渉再開を求め、仲介国による停戦提案も報じられています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

中東地域の地政学的緊張の再燃は、国際的なサプライチェーン、特にエネルギー供給や物流に大きな影響を与える可能性があります。中東に事業拠点を持つ企業や、同地域からの原材料調達、製品輸送を行う企業は、事業継続計画の見直しやリスク評価の強化が求められます。また、現地に駐在員や出張者がいる企業は、従業員の安全確保に関する対応を強化する必要があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 アラブ首長国連邦(UAE)政府
発表日 2026-07-21
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月21日

アラブ首長国連邦(UAE)政府は7月17日から19日にかけて、直近の中東情勢の緊迫化に関して声明を発表した。UAE外務省は17日付の声明では、イラクのクルディスタン地域を標的としたイランの攻撃を、最も強い言葉で非難した。18日付で、イランと米国の衝突を念頭に、衝突激化の即時停止、全ての敵対行為の停止、速やかな交渉再開、最大限の自制、ホルムズ海峡における安全かつ継続的な航行の確保を求めた。さらに民間インフラへの攻撃は国際法の重大な違反であり、いかなる状況下でも容認できないと強調した。19日付で、イランによるバーレーン、クウェート、ヨルダンへのミサイルおよびドローン攻撃を「最も強い言葉で非難する」と表明した。

また、7月20日にはUAEのアブダッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン副首相兼外相はヨルダンのアイマン・サファディ副首相兼外務・移民相と電話会談を行い、中東地域の最新情勢について協議した。

6月に米国とイランの間で停戦に関する覚書が署名(2026年6月19日記事参照)されて以降、一時的に軍事衝突は沈静化したものの、7月上旬から再び緊張が高まった。7月7日にイランがホルムズ海峡を航行する商船に対する攻撃を行い、その後、米国による報復攻撃とイランによる応酬が激化した(2026年7月10日記事参照)。イランの攻撃の対象は湾岸諸国およびヨルダンに所在する米軍関連施設などにも拡大し、事実上、覚書は機能停止状態に陥っている。こうした状況を受け、7月20日付のロイター通信によると、仲介国が10日間の停戦提案をイラン高官に伝達したという。

各種報道によると、バーレーンではイランによるミサイルおよびドローンによる攻撃を受け、同国国防軍が複数の飛来物を迎撃した。クウェートでは米軍関連施設に加え、発電所や海水淡水化施設も攻撃を受け、火災や設備損傷が発生し、カタールでは首都ドーハ周辺で複数の爆発音が確認されたほか、落下物により子ども1人が負傷したとそれぞれ報じられた。カタールには中東最大級の米軍拠点であるアル・ウデイド空軍基地があるが、同国政府は基地の被害の有無を公表していない。ヨルダンでは、米軍関連施設が攻撃対象とされ、複数のドローンやミサイルの迎撃措置を講じたと報じられている。

中東情勢の関連情報は、イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応、イスラエルとハマスの衝突に関する動き、各国の反応、第2次トランプ政権の動向を参照。

(清水美香)

(アラブ首長国連邦、イラン、米国、バーレーン、クウェート、カタール、ヨルダン)

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UAE政府、イランによる中東諸国への攻撃を非難

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/8bc538495a0eeba6.html

時系列

主な数値

停戦提案期間 10日間
負傷者数 1人

この事例から確認すべきポイント

本事例は、中東地域における地政学的リスクの再燃と、それが国際的な経済活動に与える影響を示唆しています。6月の停戦覚書が事実上機能停止に陥り、ホルムズ海峡での商船攻撃や民間インフラへの攻撃が拡大している状況は、エネルギー供給の不安定化、サプライチェーンの混乱、そして地域内の事業活動における安全保障リスクの増大を招く可能性があります。企業は、中東地域における事業展開やサプライチェーンに関わるリスク評価を定期的に実施し、緊急時の事業継続計画(BCP)を見直す必要性が高まっています。また、国際法違反とされる民間インフラへの攻撃は、国際社会からの非難を招き、関係国間の外交関係にも影響を与えるため、企業は現地の政治・安全保障情勢を継続的に監視し、適切な情報収集と対応策の検討が不可欠です。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-21

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