旧法に基づく自家発電許認可の新法体系化に移行する指針を公布
最終確認日: 2026-06-20
この発表の要点
- 1992年の電力公共サービス法に基づく自家発電等の許認可を新法(LSE)枠組みへ移行する指針が官報公布された。
- 移行期間は2026年6月19日から2028年10月6日までであり、移行は義務ではなく任意である。
- 新法への移行は全面的かつ不可逆的であり、旧法上の権利放棄や近代化計画の提出、厳格な期限管理が求められる。
企業・自治体への影響
メキシコ国内で自家発電設備やコジェネレーション設備を保有・運用する製造業やエネルギー関連事業者の法務・プラント運営部門に直接的な影響を及ぼす。旧法上の優遇措置や権利の放棄、新法に基づく厳格な技術・契約要件への適合が必要となる。
対応すべきこと
- 自社の既存自家発電・コジェネレーションの許認可が移行対象に該当するか確認する
- 新法へ移行した場合のメリット(規制不確実性の低減等)と旧法上の権利放棄・制限事項を比較評価する
- 移行を選択する場合、「移行窓口」を通じた申請手続きや近代化計画の提出スケジュールを管理する
- 法務・技術部門間で情報共有を行い、期限経過によるみなし辞退を防ぐ
対象部門: 総務 法務 経理
対応期限:2028-10-06まで(段階的期限あり)
基本データ
| 企業・団体 | メキシコ・エネルギー省(SENER) |
|---|---|
| 業界 | エネルギー・環境 |
| 発表日 | 2026-06-19 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月19日
メキシコ・エネルギー省(SENER)は2026年6月18日、1992年の電力公共サービス法(LSPEE)に基づき自家発電、またはコジェネレーションの許認可を得ている事業者が、2025年3月に新たに発効した電力部門法(LSE)の枠組みに基づく許認可に移行するための指針を官報で公布した。同指針は、既存の許可・契約・需要設備を対象に、LSE上の自家発電事業や電力卸市場(MEM)向け発電事業へ迅速に移行するための特別制度を定めるもの(第1条、第2条)。移行は2026年6月19日から2028年10月6日までの期間限定で実施される(第3条XVII)。ただし、移行は義務ではなく、従来制度に基づく許可や契約は、移行を選択しない場合でも有効期間満了まで存続する(LSE付則第5条)。
移行対象はLSPEEに基づく自家発・コジェネの有効許可および関連契約など(第3条IX)であり、移行先は、(1)系統接続なし自家発電、(2)系統接続あり自家発電、(3)MEM向け発電の3類型(第14条)。旧自家発電事業の出資者兼オフテイカーは、電力庁(CFE)から基礎供給(Suministro Básico、注1)を受けるか、または有資格需要者(Usuario Calificado)として有資格供給事業者(Suministrador Calificado、注2)から供給を受けるかを選択できる(第13条)。
手続き面では、「移行窓口(Ventanilla de Migraciones)」が唯一の申請手段とされ、関心登録から申請、審査、許可付与、契約更新、運転開始までを一括処理する(第22条、第17条)。関係機関は原則として追加情報や追加手続き、料金を要求してはならず(第5条II)、既存の系統接続契約を有する場合には追加の系統検討や補強工事、費用負担も不要とされる(第5条III)。さらに、移行手続き中も既存契約に基づき操業継続が認められる(第4条)。新たな許認可は旧許認可の残存期間を基準とし、運転中の設備の場合は近代化計画を条件に最長15年延長(残存期間と合わせて30年が上限)、未運転設備では25年が上限とされている(第5条IV)。
移行は全面的かつ不可逆的であり、新法に基づく許可が付与されると旧制度の許可・契約は終了し、権利も放棄される(第12条)。同一発電所に複数の旧許可がある場合は全容量を1つの新許可に統合する必要があり(同条)、部分的移行は認められない。また、移行に際して発電容量の増加は認められず、発電技術の変更も原則として制限される(第6条)。
事業者が対応すべき実務上の論点としては、計量設備の機能要件(第5条VI、第44条、第45条)、MEM参加に必要な要件(第5条VII、第43条)、最低限の運転試験(第5条IX)、および既設設備に対する近代化計画の提出(第5条IV、第25条I)などが挙げられる。
旧法上の権利放棄、厳格な手続き管理への対応が必要
今回の指針は、旧制度下の電力事業を新制度に組み込むための実務的な移行ルートを提示するもの。事業者にとっては規制不確実性の低減と引き換えに、旧法体系上で認められていた権利(注3)を放棄する必要がある。さらに、移行プロセスの厳格な期限管理(注4)に加え、技術・契約面の要件を段階ごとに確実に履行する対応が求められる。
(注1)家庭向けや電力需要が1メガワット(MW)に満たない事業所に対する電力供給事業。基礎供給は基礎供給事業者(Suministrador de Servicio Básico)としてCFEが担う。
(注2)電力需要が1MWを超える事業所(有資格需要者)に対しては、CFE以外の民間事業者も有資格供給事業者(Suministrador de Servicio Calificado)として電力を供給できる。1MWを超える事業所は有資格事業者としての登録を行うことで、電力供給事業者を自ら選択できるようになる。
(注3)例えば、旧法体系下では再生可能エネルギーによる発電を条件に、通常料金よりも安い託送料金が設定されていた。
(注4)移行プロセスでは、関心表明 → 申請 → 補正 → 許可 → 技術対応 → 契約締結 → 市場(MEM)参加という各段階が順番と期限付きで進行するが、期限を過ぎると、その時点で手続き終了(みなし辞退)と判断される(第32条)。
(中畑貴雄)
(メキシコ)
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旧法に基づく自家発電許認可の新法体系化に移行する指針を公布
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/cb9ad15e55ffa86c.html
時系列
- 2025-03 電力部門法(LSE)が新たに発効
- 2026-06-18 メキシコ・エネルギー省(SENER)が新法枠組みへの移行指針を官報で公布
- 2026-06-19 移行制度の実施期間開始(期限:2028年10月6日)
主な数値
| 運転中設備の新規許可の最長延長期間 | 15年 |
|---|---|
| 運転中設備の残存期間を含めた新許可の上限期間 | 30年 |
| 未運転設備の新許可の上限期間 | 25年 |
| 基礎供給の対象となる電力需要の閾値 | 1メガワット(MW)未満 |
| 有資格需要者の対象となる電力需要の閾値 | 1メガワット(MW)を超える |
この事例から確認すべきポイント
本件は、メキシコ国内で旧法(LSPEE)に基づき自家発電やコジェネレーションの許認可を得ている事業者に対し、新法(LSE)への移行ルートを提示するものである。事業者にとっては、移行により規制不確実性の低減や追加の系統検討費用免除などのメリットがある一方、旧法上の権利放棄や容量・技術変更の制限、近代化計画の提出など厳格な条件が課される。また、移行は義務ではないが、移行プロセスでの期限経過はみなし辞退となるため、該当する現地法人やプラントを持つ企業は、移行の得失評価とスケジュール管理を法務・技術部門体制で速やかに行う必要がある。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-19 / 最終確認: 2026-06-20
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-06-20
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