多くの国・地域で中国の好感度が米国を超える傾向に、米シンクタンク調査
この発表の要点
- 多くの国・地域で中国の好感度が米国を上回る傾向が確認された。
- 習近平国家主席への信頼度がドナルド・トランプ大統領を上回る国・地域が多数存在した。
- 米国政府が個人の自由を尊重しているという評価が多くの国で急減した。
企業・自治体への影響
この調査結果は、国際的なビジネス展開を行う企業や、外交・国際協力に関わる政府・自治体にとって、各国の世論や地政学的リスクを評価する上で重要な情報となる。特に、米国と中国のどちらか一方に大きく依存するサプライチェーンを持つ企業や、両国市場で事業を展開する企業は、ブランドイメージや事業戦略への影響を考慮する必要がある。
対応すべきこと
- 自社の主要な海外市場における米国・中国への好感度や政府への信頼度の動向を確認する。
- 国際情勢の変化が自社のブランドイメージや事業戦略に与える影響を評価する。
- 関連部門(広報、国際事業、経営企画など)と本調査結果を共有し、今後の戦略立案に活用する。
- ピュー・リサーチ・センターの公式発表や関連する詳細記事を確認し、より深い情報を取得する。
対象部門: 経営者 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-16 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月16日
米国のシンクタンク、ピュー・リサーチ・センター(PRC)は7月15日、米国と中国の国際的評価に関する調査結果(注)を発表した。この調査は世界36カ国・地域で行われた。今回の調査の結果、調査対象となった多くの国・地域で中国の好感度が米国を超えたことがわかった。中国への好感度が米国を10ポイント以上上回ったのは、19カ国・地域に及び、特に40ポイント以上上回ったのは、パキスタン(75ポイント)、マレーシア(56ポイント)、ヨルダン川西岸地区と東エルサレム(48ポイント)、インドネシア(43ポイント)だった。
2023年の調査と比較して、カナダやスペインなど多くの国で中国への評価が改善する一方、米国への評価が悪化する傾向がみられた。米国の好感度が中国を10ポイント以上上回ったのは、日本(39ポイント)と5カ国(ポーランド、フィリピン、韓国、インド、イスラエル)にとどまった。
また、米国のドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席の信頼度を比較すると、習氏の信頼度がトランプ氏を10ポイント以上上回ったのは、20カ国・地域になった。特に40ポイント以上上回ったのは、パキスタン(71ポイント)、マレーシア(53ポイント)、シンガポール(48ポイント)、インドネシア(42ポイント)だった。両氏の信頼度が僅差となったのは、韓国(3ポイント)および5カ国(ガーナ、ペルー、アルゼンチン、ナイジェリア、チリ)だった。
トランプ氏の信頼度が習氏を10ポイント以上上回ったのは、日本(18ポイント)と5カ国(コロンビア、ポーランド、インド、フィリピン、イスラエル)にとどまった。
米国政府が個人の自由を尊重しているという評価が低下
米国と中国の政府が国民の個人的な自由を尊重しているかについて聞いたところ、「米国政府は個人の自由を尊重している」と考える人の割合が急減していることを示した。例えばスウェーデンでは、「米国政府が個人の自由を尊重している」と回答した割合は2021年の61%から今回27%に低下した。カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、韓国、スペインでも同様に25ポイント以上の低下がみられた。
一方、「中国政府は個人の自由を尊重している」と考える人の割合は、増加している。スペインでは19%となり、2021年の10%から9ポイント上昇した。
米国およびトランプ氏への評価の詳細は、2026年6月26日記事参照。
(注)実施時期は2026年2月8日~5月13日。対象は36カ国・地域(アルゼンチン、オーストラリア、バングラデシュ、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、フランス、ドイツ、ガーナ、ギリシャ、ハンガリー、インド、インドネシア、イスラエル、イタリア、日本、ケニア、マレーシア、メキシコ、オランダ、ナイジェリア、パキスタン、ペルー、フィリピン、ポーランド、シンガポール、南アフリカ共和国、韓国、スペイン、スリランカ、スウェーデン、タイ、トルコ、英国、ヨルダン川西岸地区と東エルサレム)の成人4万2,151人。
(松岡智恵子)
(米国、中国)
ビジネス短信 9ef02b15d4855ff9
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多くの国・地域で中国の好感度が米国を超える傾向に、米シンクタンク調査
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/9ef02b15d4855ff9.html
時系列
- 2026-02-08 ピュー・リサーチ・センターによる国際評価調査の実施開始
- 2026-05-13 ピュー・リサーチ・センターによる国際評価調査の実施終了
- 2026-07-15 ピュー・リサーチ・センターが米国と中国の国際的評価に関する調査結果を発表
- 2026-07-16 日本貿易振興機構(ジェトロ)が調査結果に関する記事を公開
主な数値
| 調査対象国・地域数 | 36カ国・地域 |
|---|---|
| 中国の好感度が米国を10ポイント以上上回った国・地域数 | 19カ国・地域 |
| 米国の好感度が中国を10ポイント以上上回った国・地域数 | 6カ国・地域 |
| 習近平氏の信頼度がトランプ氏を10ポイント以上上回った国・地域数 | 20カ国・地域 |
| トランプ氏の信頼度が習近平氏を10ポイント以上上回った国・地域数 | 6カ国・地域 |
| 調査対象成人数 | 42151人 |
| スウェーデンにおける米国政府の自由尊重評価の低下 | 34ポイント |
| スペインにおける中国政府の自由尊重評価の上昇 | 9ポイント |
この事例から確認すべきポイント
本調査結果は、米国と中国に対する国際的な評価が変化している現状を示している。多くの国・地域で中国の好感度が米国を上回り、特に米国政府が個人の自由を尊重しているという評価が急減している点は注目に値する。これは、国際社会における米国のソフトパワーや価値観の訴求力に影響を与える可能性を示唆している。企業や政府機関は、このような国際世論の動向を注視し、各国の政治・社会情勢、消費者心理、ビジネス環境への影響を分析する必要がある。特に、国際展開を考える企業にとっては、進出先の国・地域における両国への評価が、ブランドイメージや事業戦略に間接的に影響を及ぼす可能性があるため、継続的な情報収集と戦略の見直しが求められる。また、政府機関にとっては、外交政策や国際協力の方向性を検討する上で重要な示唆を与えるだろう。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-16
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