英政府、2027年にEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則に整合した規制導入へ
この発表の要点
- 英国は2027年までにEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則(EUDR)に整合した規制を導入する方針を公表しました。
- 2026年中に規制に関する協議が実施される予定です。
- EUDRは2026年12月30日からEUおよび北アイルランドで適用開始されます。
企業・自治体への影響
食品、木材、皮革、ゴム製品などを扱う製造業、小売業、商社は、サプライチェーンにおける森林破壊リスクのデューディリジェンス体制構築・強化が求められます。特に、英国とEUの両市場で事業を展開する企業は、両地域の規制動向を注視し、整合性のある対応を検討する必要があります。対象となる原材料の調達部門、法務部門、サステナビリティ部門に影響が大きいです。
対応すべきこと
- 英国政府が2026年中に実施する協議の動向を注視し、意見提出の機会があれば検討する。
- 自社のサプライチェーンにおける対象商品の調達状況を確認し、森林破壊リスク評価とデューディリジェンス体制の現状を把握する。
- EUDRの適用範囲(対象企業・商品)と英国の今後の規制案を比較し、自社への影響を評価する。
- 関連部門(調達、法務、サステナビリティ、経営企画など)と情報共有し、対応方針を検討する。
対象部門: 経営者 総務 法務 広報 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-06-26 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
| 地域 | 英国 |
発表された内容
2026年06月26日
英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)は6月23日、EUの森林破壊防止デューディリジェンス規則(EUDR)に整合した規制を導入する方針を明らかにした。これは、6月20日から6月28日まで開催されているロンドン・クライメート・アクション・ウィーク(London Climate Action Week)に合わせて発表されたもの。英国政府は同方針において、2021年環境法に基づく規制の具体化に加え、英国木材規則(UKTR)を強化する立法措置を講じ、2027年までに整備された規制を導入する意向で、2026年中に協議を行う予定だ。
EUにおいて、EUDR(2023年6月13日記事参照)は、2度にわたる延期を経て2026年12月30日から適用開始される予定(2025年12月9日記事参照)だが、ウィンザー・フレームワーク(2023年2月28日記事参照)に基づき、北アイルランドでも、EUと一体で2026年12月30日からEUDRが適用されることが確認された。これまで北アイルランドでEUDRが適用されるのか不透明な状況が続いていた。
また、英国国内市場で一貫した規制環境を整備するとともに、EUとの貿易促進を図るため、英国(グレートブリテン)でのデューディリジェンス制度について、EUDRと適用範囲や情報要件を整合させることを検討している。
2023年12月9日に国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)に際して公表された英国政府の発表では、英国におけるデューディリジェンス制度は、(1)対象企業は、年間で売上高が5,000万ポンドを超えかつ対象商品を500トンを超えて使用する企業、(2)対象商品は、牛肉、皮革、大豆、パーム油、カカオとしていた。一方、EUDRでは、(1)対象企業は、対象商品をEU市場に上市もしくは供給する全ての企業、(2)対象商品は、牛肉、大豆、パーム油、木材、コーヒー、カカオ、ゴムおよびチョコレートや家具などの特定の派生製品となっている。EUDRは、2023年の英国デューディリジェンス制度案に比べて適用範囲が広い(2023年12月19日付地域・分析レポート参照)。
(林伸光)
(英国、EU)
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英政府、2027年にEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則に整合した規制導入へ
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/3dd4de86467ab427.html
時系列
- 2023-12-09 英国政府がデューディリジェンス制度案を公表
- 2026-06-23 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)がEUDRに整合した規制導入方針を公表
- 2026-12-30 EUDRがEUおよび北アイルランドで適用開始予定
- 2027 英国政府がEUDRに整合した規制を導入予定
主な数値
| 英国デューディリジェンス制度案の対象企業売上高基準 | 5000万ポンド |
|---|---|
| 英国デューディリジェンス制度案の対象商品使用量基準 | 500トン |
| EUDR適用開始日 | 2026-12-30日付 |
この事例から確認すべきポイント
英国政府がEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則(EUDR)に整合した規制を導入する方針は、グローバルなサプライチェーンにおける環境デューディリジェンス強化の動きを示しています。特に、食品、木材、皮革、ゴム製品などを扱う企業は、調達先の森林破壊リスク評価と管理体制の構築・強化が急務となるでしょう。英国とEUの両市場で事業を展開する企業は、両地域の規制動向を注視し、整合性のある対応を検討する必要があります。EUDRの適用範囲が英国の2023年案よりも広いことから、最終的な英国の規制も広範な対象となる可能性があり、2026年中に予定されている協議の動向を注視し、自社への影響を早期に評価することが重要です。北アイルランドにおけるEUDRの適用確定も、関連企業にとっては重要な情報となります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-26
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