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新年度予算案は過去最大規模に、デジタル経済を推進

バングラデシュ政府は2026/2027年度の国家予算案を発表しました。歳出は過去最大の9兆3,800億タカに達し、デジタル経済の推進を意図したスタートアップやIT関連ビジネスへの優遇措置が検討されています。一方で、モバイル金融サービス(MFS)加盟店を含む全事業者にビジネス識別番号(BIN)登録を義務付ける方針が示され、課税網の拡大により日系企業は取引先のコンプライアンス確認を厳格化する必要があります。高インフレと歳入不足の中での予算編成となり、財源確保が課題です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

バングラデシュに進出している日系企業は、取引先のビジネス識別番号(BIN)登録状況を含め、コンプライアンス体制の強化が求められます。特に、経理・法務部門は課税網拡大への対応を検討する必要があり、IT関連企業は新たな優遇措置を事業戦略に組み込む機会があります。

対応すべきこと

対応優先度:  新年度予算案は、進出企業に新たな課税義務やビジネス環境の変化をもたらすため、中長期的な事業戦略とコンプライアンス体制の見直しが必要となる。

対象部門: 経営者 法務 情シス 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 バングラデシュ政府
発表日 2026-06-15
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年06月15日

バングラデシュ政府は6月11日、2026/2027年度(2026年7月~2027年6月)の国家予算案を発表した。歳出は前年度比約19.0%増となる過去最大の9兆3,800億タカ(約12兆1,940億円、1タカは約1.3円)、歳入は18.2%増の6兆9,500億タカで、約2兆4,300億タカの財政赤字を見込む。9%台の高インフレ率や深刻な歳入不足という厳しい現実の中での編成となった。

通商環境の変化は将来的な予見にとどまり、進出日系企業からも常に要望されている税関手続きの透明化に向けた具体策は示されなかった。他方、アミル・コスル・マフムド・チョードリー財務相は、ビジネスコスト削減に向けた行政手続きの簡素化とデジタル化の必要性を強調した(6月8日付「ザ・デイリー・スター」)。これに向けた予算配分が実行されれば、日本・バングラデシュ経済連携協定(EPA)に規定された税関手続きの透明化や汚職防止の基盤となり、中長期的なビジネス環境の底上げが期待される。

進出日系企業が留意すべきは、国家歳入庁(NBR)による課税網の拡大策だ。同予算案では、モバイル金融サービス(MFS)加盟店など全事業者にビジネス識別番号(BIN)の登録を義務付ける方針が示された。これにより、非公式セクターの小規模ベンダーも付加価値税(VAT)の対象となり、日系企業は取引先に対するコンプライアンスの確認を厳格に求められる。

一方、デジタル経済の推進を意図し、スタートアップやIT関連ビジネスへの売上税の免除などが検討されている。優遇措置はITアウトソーシング拠点拡充やIT投資の追い風となる。

新年度予算では、財源の確保が課題となる。2025/2026年度は政府の銀行借り入れが目標を上回り、民間融資を圧迫した。民間シンクタンクの政策対話センター(CPD)のファミダ・カトゥン事務局長は「拡張路線よりも、インフレ対策と経済の安定化を最優先にすべきだ」との見解を示している。

(新居大介)

(バングラデシュ)

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新年度予算案は過去最大規模に、デジタル経済を推進

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出典: JETRO ビジネス短信
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/ab96d9d6f39fc708.html

時系列

主な数値

2026/2027年度歳出 9兆3,800億タカ
2026/2027年度歳出(日本円換算) 12兆1,940億円
2026/2027年度歳出増加率 19.0%
2026/2027年度歳入 6兆9,500億タカ
2026/2027年度歳入増加率 18.2%
2026/2027年度財政赤字見込み 2兆4,300億タカ
為替レート(1タカあたり) 1.3円

この事例から確認すべきポイント

バングラデシュの新年度予算案は、高インフレと歳入不足という厳しい経済状況下で編成され、進出企業には新たな対応が求められます。特に、国家歳入庁(NBR)による課税網の拡大策として、モバイル金融サービス(MFS)加盟店を含む全事業者にビジネス識別番号(BIN)登録が義務付けられる方針は、日系企業にとって取引先のコンプライアンス確認を厳格化する直接的な影響があります。これにより、非公式セクターとの取引におけるリスク管理が重要になります。一方で、アミル・コスル・マフムド・チョードリー財務相が強調した行政手続きの簡素化とデジタル化、およびデジタル経済推進のためのIT関連ビジネスへの優遇措置は、中長期的なビジネス環境改善の可能性を秘めています。しかし、税関手続きの透明化に向けた具体的な施策が示されていない点や、財源確保の課題、インフレ対策の優先順位に関する民間シンクタンクの見解など、予断を許さない状況が続いており、企業は継続的な情報収集と戦略の見直しが不可欠です。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-15

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