経済・産業トレンド

中国、人型ロボットの機種数が400以上、量産化も加速、工業情報化部が公表

中国工業情報化部は、国内で研究開発された人型ロボット製品が400機種以上となり、世界全体の過半を占めると発表しました。2025年の生産台数は約2万台でしたが、2026年上半期には4万台を超え、通年で10万台以上を見込むなど、量産化が加速しています。産業は試作・展示から量産・納入段階へ移行しつつある一方で、業界共通の技術基盤や標準の整備が課題とされています。エンボディドAI分野には230社以上の企業が参入しており、一部企業では製造現場での実用化も進んでいます。

この発表の要点

企業・自治体への影響

ロボット・AI関連産業、特にエンボディドAIや自動化技術に関わる製造業、ソフトウェア開発企業は、中国市場の急速な拡大と技術標準化の動向を注視する必要があります。サプライチェーンに関わる企業は、中国における生産能力の増強と技術進化が、将来的な部品調達や市場競争に与える影響を評価すべきです。関連する研究開発部門や事業開発部門は、中国の技術動向や標準化の動きを把握し、自社の戦略に反映させる必要があるでしょう。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 情シス 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 中国工業情報化部
業界 ロボット・AI
発表日 2026-07-30
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月30日

中国工業情報化部の王衛明総工程師は7月20日の国務院新聞弁公室の記者会見で、中国で研究開発された人型ロボット製品が400機種以上となり、世界全体の過半を占めていると明らかにした。なお、同部は2025年時点で人型ロボットの発表製品数が330機種以上に達していたと発表していた(2026年2月3日記事参照)。

人型ロボットの量産化は進んでおり、「21世紀経済報道」(以下「21財経」)によると、7月16日に浙江省紹興市で開催された工業情報化部傘下の「人型ロボット・エンボディドAI標準化技術委員会」(以下、委員会)の総会などで、同部の柯吉欣副部長は、2025年の人型ロボット生産台数は約2万台だったが、2026年上半期には既に4万台を超え、通年では10万台を上回る見通しだと示した。さらに、人型ロボット産業が試作・展示を中心とする段階から量産・納入段階へ移行しつつあるとの認識を示した(「21財経」7月17日)。

一方、人型ロボットの量産拡大に伴い、業界共通の技術基盤や標準の整備が課題となっている。委員会の謝少鋒主任委員は産業の現状について「百花繚乱(りょうらん)だが各社が独自に戦っている状態」と表現し、技術路線の過度な分散や、製品標準の不足などを指摘した。また、柯副部長は、知能レベルの分類、データ管理、安全規範などの標準策定を加速すべきだとし、国際標準策定への積極的な参加の必要性にも言及した(「21財経」7月17日)。

工業情報化部は、人型ロボットを、エンボディドAI産業発展の「象徴的な切り口」と位置付けている(2026年2月3日記事参照)。王氏によると、エンボディドAI分野では230社以上の企業が参入している。また、中国が開発した四足ロボットは世界販売シェアの約70%を占めるという。

実際に、エンボディドAIロボットを手掛ける企業では量産と製造現場での実用化が進んでいる。上海智元新創技術(AGIBOT)は、2024年にエンボディドAIロボットの量産を開始し、2026年6月29日には累計生産台数が1万5,000台に達したと発表した。製品は人型、車輪型、四足歩行型などを含み、一部製品は電子機器や自動車工場の生産ライン、品質検査工程に導入されている(2026年4月3日記事参照)。

(伊藤彩菜)

(中国)

ビジネス短信 f759080c08ac1570

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中国、人型ロボットの機種数が400以上、量産化も加速、工業情報化部が公表

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/f759080c08ac1570.html

時系列

主な数値

中国で研究開発された人型ロボット製品数 400機種以上
2025年時点の人型ロボット発表製品数 330機種以上
2025年の人型ロボット生産台数 約2万台
2026年上半期の人型ロボット生産台数 4万台超
2026年通年の人型ロボット生産台数見通し 10万台超
エンボディドAI分野の参入企業数 230社以上
中国が開発した四足ロボットの世界販売シェア 約70%
上海智元新創技術(AGIBOT)の累計生産台数(2026年6月29日時点) 1万5,000台

この事例から確認すべきポイント

中国の人型ロボット産業が急速な成長期にあることを示唆する発表です。機種数や生産台数の大幅な増加は、技術開発と市場投入の両面で活発な動きがあることを裏付けています。「百花繚乱だが各社が独自に戦っている状態」という表現は、競争が激化しつつも、標準化や共通基盤の整備が追いついていない現状を浮き彫りにしています。知能レベル分類、データ管理、安全規範などの標準策定の加速と国際標準への参加の必要性が強調されており、今後の産業発展における重要な課題となるでしょう。エンボディドAIを「象徴的な切り口」と位置付け、関連企業が多数参入していることから、この分野が国家戦略として重視されていることがうかがえます。企業は、中国市場における人型ロボットおよびエンボディドAIの動向を注視し、将来的な技術標準や規制の動向を把握する必要があります。特に、国際標準策定への積極的な参加が言及されているため、グローバルな視点での情報収集が重要となります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-30

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