経済・産業トレンド

米USTR、ルワンダと南アに対するAGOA特恵待遇を終了へ、年次審査結果踏まえ2027年初より対象国から除外

最終確認日: 2026-11-04

基本データ

分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年11月04日

米国通商代表部(USTR)は11月2日、アフリカ・サブサハラ諸国に対する特恵関税制度「アフリカ成長機会法(AGOA)」について、ルワンダおよび南アフリカ共和国を2027年1月1日に対象国から除外する方針を、ドナルド・トランプ大統領が両国政府および米国連邦議会に正式に通知したと発表した。

AGOAは、米国とサブサハラ地域との貿易投資拡大や、同地域の持続可能な経済成長の促進などを目的とした制度だ。USTRの年次審査の下、市場経済、法の支配、政治的多様性などの要件を満たしていると認められた国に対し、6,800以上の産品の米国向け輸出時の関税を免除する。11月3日時点で、同地域49カ国のうち、33カ国が同制度の対象となっている。議会調査局が8月に発表したレポートによると、南アはAGOAの最大の受益国であり、同国の2025年の対米輸出(160億ドル、注1)のうち16億ドル相当がAGOAに基づく関税免除の適用を受けていた。

USTRは2026年6月、2027年のAGOA受益国の適格性を判断するための年次審査を開始していた(2026年7月1日記事参照)。11月2日時点で審査結果は公表されていないものの、AGOAでは、大統領が審査結果を踏まえて受益国の指定を取り消すと判断した場合、少なくとも60日前までに対象国と連邦議会にその意向と理由を通知するよう定めている。今回の通知は、この規定に基づくものとみられる。

USTRは除外の理由として、ルワンダについては貿易・投資障壁や法の支配など6項目、南アについては貿易・投資障壁や汚職など3項目で、受益国に求められる要件を満たしていないと判断されたとしている(注2)。

連邦議会下院歳入委員会で少数党筆頭理事を務めるリチャード・ニール議員(民主党、マサチューセッツ州)は同日、南アの除外について、トランプ氏の同国の反アパルトヘイト政策に対する「根拠のない偏見」を理由としたものだとして(注3)、「容認できない」と批判する声明を発表した。さらに、同国がAGOAから除外された理由や、AGOAの受益国に復帰するために必要な措置について、米国民に説明する義務があると主張した。

なお、AGOAは期限が決められた時限措置で、当初の期限は2026年12月31日までとされていたが、9月に2028年12月31日まで延長する法案が成立している(2026年9月4日記事参照)。

(注1)2025年の対米輸出額の総額は、米国国際貿易員会(USITC)の発表に基づく。
(注2)年次審査を経て特恵待遇から除外した例には、2023年の年次審査結果を受け、2024年1月に4カ国を除外したケースがある(2023年11月8日記事参照)。ただし、このうちガボンは、2026年5月に特恵待遇が復活し、2026年1月にさかのぼってAGOAを適用することが認められた(2026年5月21日記事参照)。
(注3)例えばトランプ氏は、2025年5月に行われたシリル・ラマポーザ大統領との会談で南アの白人農民が迫害されていると主張した(2025年5月23日記事参照)。

(滝本慎一郎)

(米国、アフリカ、南アフリカ共和国、ルワンダ)

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公開日: 2026-11-04 / 最終確認: 2026-11-04

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編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-11-04

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