経済・産業トレンド

ベルリンでGITEX AI EUROPE開催、先端テック企業や投資家が集まる

AI・先端技術展示会「GITEX AI EUROPE 2026」がベルリンで開催され、80カ国超から800超の企業や600人の投資家が参加しました。ドイツ政府はAI時代における計算資源の重要性を強調し、データセンター容量の拡大方針を発表。東京都もブースを出展し、日本のスタートアップエコシステムを紹介しました。一方で、地元紙の報道により、2027年以降の開催は不透明であると伝えられています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

IT・先端技術関連企業は、ドイツのデジタルインフラ投資やAI・量子技術分野の動向を注視し、欧州市場での事業機会や提携可能性を検討する必要があります。また、国際展示会への出展を検討する企業は、イベントのテーマ設定や継続性に関するリスクを評価する重要性を再認識すべきです。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 情シス

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
業界 IT・先端技術
発表日 2026-07-15
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月15日

AI・先端技術展示会「GITEX AI EUROPE 2026」が6月30日から7月1日にかけてベルリンのメッセ・ベルリンで開催された。主催者によると、80カ国超から800超の先端テック企業・スタートアップなど、600人の投資家、280人の登壇者が参加。2025年に「GITEX EUROPE」として初開催(2025年6月6日記事参照)された同イベントは、2026年は「GITEX AI EUROPE」の名称で開催され、人工知能(AI)、サイバーセキュリティー、量子技術、デジタルインフラなどをテーマに展示や講演が行われた。

開会式では、ベルリン州のフランツィスカ・ギファイ州副首相兼経済・エネルギー・公共企業担当が登壇。「6,000社超のスタートアップと10万人超がベルリンのイノベーション・エコシステムを支えている」と語り、州政府が推進する「ディープテック・ベルリン・アジェンダ」(2026年7月14日記事参照)の下で、AI、バイオテクノロジー、量子技術、マイクロエレクトロニクス、サイバーセキュリティーへの投資を進めていると紹介した。

基調講演に登壇したカーステン・ウィルトベルガー連邦デジタル化・国家近代化相は、AI時代において「計算資源(注)は経済競争力を支える新たな戦略的資産となっている」と指摘し、2030年までにドイツ国内のデータセンター容量を3ギガワット(GW)から6GWへ拡大する方針に言及した。

ギファイ州副首相の歓迎あいさつ(左)とウィルトベルガー連邦デジタル化・国家近代化相の講演(右)(ともにジェトロ撮影)

会場では、自動運転や再生可能エネルギー設備の保守・点検など、AI活用事例が展示された。公道走行が認可された完全自動運転車の試乗のほか、風力発電設備の点検向けAI搭載ロボットやドローンなどが紹介された。

また、東京都が「SusHi Tech Tokyo」ブースを設置し、スタートアップ2社も同ブース内に出展。6月30日には同ブースで、東京や日本のスタートアップエコシステムを紹介し、日欧のスタートアップや投資家とのネットワーキングイベントを実施した。

自動運転車試乗予約の案内(左)とSusHi Tech Tokyoブースでのネットワーキングの様子(右)(ともにジェトロ撮影)

一方、今後の開催動向は不透明だ。地元紙「ベルリナー・モルゲンポスト」は6月28日、GITEX AI Europeの主催者側が、会場を提供しているメッセ・ベルリンに契約解除を通知し、準備が進められていた2027年開催も中止になったと報じた。さらに、事情に詳しい関係者の間には、展示会のテーマが広範囲にわたり、また十分に焦点が絞られていなかったことから、企業が展示会参加を敬遠した可能性があるとの見方もあるという。

(注)AIなどのデジタル処理に必要なコンピュータの処理能力、ストレージ、ネットワークなどの基盤技術。

(中山裕貴)

(ドイツ)

ビジネス短信 e2e7b9982c6e55bc

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ベルリンでGITEX AI EUROPE開催、先端テック企業や投資家が集まる

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/e2e7b9982c6e55bc.html

時系列

主な数値

参加国数 80カ国超
参加企業・スタートアップ数 800超
投資家数 600人
登壇者数 280人
ベルリンのスタートアップ数 6000社超
ベルリンのイノベーション・エコシステムを支える人数 100000人超
ドイツ国内のデータセンター容量拡大目標(2030年まで) 3GWから6GWへ

この事例から確認すべきポイント

本事例は、国際的な先端技術展示会が、単なる製品紹介の場に留まらず、国家や地域のデジタル戦略、投資動向、そして国際的なネットワーキングの機会を提供する重要なプラットフォームであることを示唆しています。ドイツ政府がAI時代における計算資源を戦略的資産と位置づけ、データセンター容量の拡大を推進する方針は、関連するITインフラ企業やAI開発企業にとって、新たな市場機会や提携の可能性を示唆します。また、東京都がブースを設置し、日本のスタートアップエコシステムを海外に紹介したことは、地方自治体や企業が国際的な舞台で自らの強みをアピールし、グローバルな連携を模索する上での有効な戦略となり得ます。一方で、イベントの継続性に関する不透明な報道は、主催者側がテーマ設定の焦点や参加企業への価値提供をいかに明確にするかが、イベント成功の鍵であることを浮き彫りにしています。企業は、このような国際イベントへの参加を検討する際、開催地の政府戦略、イベントのテーマ、そして主催者の信頼性や継続性について多角的に評価する必要があるでしょう。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-15

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