経済・産業トレンド

ロシアの大型産業総合博覧会にインドネシアがパートナー国として参加

2026年7月にロシアで開催された第16回イノプロム2026に、インドネシアがパートナー国として参加しました。会期中には5万人超が来場し、ロシア・インドネシア間の産業対話も開催。ロシア側はインドネシアを製造分野の投資先として重視し、ユーラシア経済連合(EAEU)との自由貿易協定(FTA)の早期批准に期待を表明。インドネシア側も鉱物資源開発などでの技術協力や投資を期待し、両国の経済協力強化の姿勢が示されました。

この発表の要点

企業・自治体への影響

ロシアとインドネシア間の経済協力強化の動向は、両国との貿易・投資に関心を持つ製造業、商社、物流、金融などの企業に影響を与えます。特にASEAN市場への展開を検討する企業や、鉱物資源、ハラール関連ビジネスに関わる企業は、今後の具体的な協力進展に注目する必要があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理 法務

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ(日本貿易振興機構)
業界 製造業, 貿易
発表日 2026-07-16
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月16日

第16回となるロシア最大級の産業総合博覧会「イノプロム2026」が7月6日から9日まで、ロシア中部の工業都市エカテリンブルクで開催された。産業商務省とエカテリンブルクがあるスベルドロフスク州政府が主催した。4日間の会期中に5万人を超える来場者があった。出展企業は850社以上に上り、ナショナルパビリオンを設置した国の数は前回と同様5カ国だった(注1)。

スベルドロフスク州やモスクワ市のパビリオン(ジェトロ撮影)

パートナーカントリーは、ウクライナ侵攻以降はCISと中東の国々が続いてきたが(注2)、2026年はインドネシアが務めた。主催者によれば、同国からの代表団は250人を超え、インドネシアパビリオンには50社・団体がブースを構えた。

インドネシアのパビリオン(ジェトロ撮影)

7月7日には、ロシア・インドネシア間の産業対話が開催された。登壇したロシアのアントン・アリハノフ産業商務相は「ロシア企業はインドネシアを単なる輸出先としてではなく、製造分野の投資先としても注目している。ASEAN向け輸出の拠点となるためだ」と話し、インドネシアをはじめとするASEANの重要性を強調した。また、2025年12月にロシアが主導する関税同盟「ユーラシア経済連合(EAEU)」とインドネシアとの自由貿易協定(FTA)への署名が完了していることから、インドネシア側による2026年内の批准に期待を示した。

こうした発言を受け、インドネシアのアグス・グミワン・カルタサスミタ工業相も「あらゆる課題について共同で議論し、ビジネスを発展させていきたい」と応じた。同相は、インドネシアはロシアに天然ゴムやパーム油、コーヒー豆などを輸出し、ロシアからは肥料や金属、機械製品を輸入するなど、両国の貿易関係が補完的であることを指摘。また、2025年に正式加盟国となったBRICSについては「新たな協力機会が生まれている」と評価した。さらにアグス工業相は、インドネシアがロシアからの投資を期待する分野の1つとしてニッケルをはじめとする鉱物資源開発を挙げ、インドネシアの安定した原料供給を強みに、ロシアからの技術協力や投資に期待すると述べた。

このほかの2国間で有力な協力分野として、医療や造船、原子力のほか、ロシアが国内に複数のイスラム地域を抱えていることで、インドネシア側からはハラール関連での協力についても言及があった。

(注1)インドネシア、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、ベラルーシ。
(注2)2022年にカザフスタン、2023年にベラルーシ、2024年にアラブ首長国連邦(UAE)、2025年にサウジアラビアが務めた。なお、日本は2017年にパートナーカントリーに選ばれており、大規模出展した。

(欧州課)

(ロシア、インドネシア)

ビジネス短信 9e290d5681197087

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/9e290d5681197087.html

時系列

主な数値

開催回数 16回
会期 4日間
来場者数 5万人超
出展企業数 850社以上
ナショナルパビリオン設置国数 5カ国
インドネシア代表団数 250人超
インドネシアパビリオン出展社・団体数 50社・団体

この事例から確認すべきポイント

本発表は、ロシアとインドネシア間の経済協力が多岐にわたる分野で強化されている現状を示している。ロシアはインドネシアを単なる輸出先ではなく、製造分野の投資先、特にASEAN向け輸出の拠点として重視しており、ユーラシア経済連合(EAEU)との自由貿易協定(FTA)の早期批准に強い期待を寄せている。一方、インドネシアは天然ゴムやパーム油などの輸出国であり、ロシアからは肥料や金属、機械製品を輸入する補完的な貿易関係にある。さらに、インドネシアはニッケルなどの鉱物資源開発におけるロシアからの技術協力や投資を期待しており、医療、造船、原子力、ハラール関連といった新たな協力分野も模索されている。BRICSへのインドネシアの正式加盟も、両国間の協力機会を拡大する要因として評価されており、今後の両国間の経済関係の深化が注目される。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-16

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