ロシアの大型産業総合博覧会にインドネシアがパートナー国として参加
この発表の要点
- インドネシアがロシアの大型産業博覧会「イノプロム2026」のパートナー国を務めた。
- ロシアはインドネシアを製造分野の投資先、ASEAN向け輸出拠点として重視し、FTAの早期批准に期待を表明した。
- インドネシアはロシアからのニッケルなど鉱物資源開発への投資や技術協力を期待している。
企業・自治体への影響
ロシアとインドネシア間の経済協力強化の動向は、両国との貿易・投資に関心を持つ製造業、商社、物流、金融などの企業に影響を与えます。特にASEAN市場への展開を検討する企業や、鉱物資源、ハラール関連ビジネスに関わる企業は、今後の具体的な協力進展に注目する必要があります。
対応すべきこと
- ロシア・インドネシア間の経済協力動向、特にEAEU-FTAの進捗を継続的に注視する。
- 自社の事業がロシア・インドネシア間の貿易・投資機会に該当するか検討し、潜在的なビジネス機会を特定する。
- 鉱物資源開発やハラール関連など、具体的な協力分野におけるビジネス機会を調査し、情報収集を行う。
- 関連部門(国際事業、営業、調達、法務など)へ本情報を共有し、今後の事業戦略立案に活用する。
対象部門: 経営者 広報 経理 法務
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ(日本貿易振興機構) |
|---|---|
| 業界 | 製造業, 貿易 |
| 発表日 | 2026-07-16 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月16日
第16回となるロシア最大級の産業総合博覧会「イノプロム2026」が7月6日から9日まで、ロシア中部の工業都市エカテリンブルクで開催された。産業商務省とエカテリンブルクがあるスベルドロフスク州政府が主催した。4日間の会期中に5万人を超える来場者があった。出展企業は850社以上に上り、ナショナルパビリオンを設置した国の数は前回と同様5カ国だった(注1)。
スベルドロフスク州やモスクワ市のパビリオン(ジェトロ撮影)
パートナーカントリーは、ウクライナ侵攻以降はCISと中東の国々が続いてきたが(注2)、2026年はインドネシアが務めた。主催者によれば、同国からの代表団は250人を超え、インドネシアパビリオンには50社・団体がブースを構えた。
インドネシアのパビリオン(ジェトロ撮影)
7月7日には、ロシア・インドネシア間の産業対話が開催された。登壇したロシアのアントン・アリハノフ産業商務相は「ロシア企業はインドネシアを単なる輸出先としてではなく、製造分野の投資先としても注目している。ASEAN向け輸出の拠点となるためだ」と話し、インドネシアをはじめとするASEANの重要性を強調した。また、2025年12月にロシアが主導する関税同盟「ユーラシア経済連合(EAEU)」とインドネシアとの自由貿易協定(FTA)への署名が完了していることから、インドネシア側による2026年内の批准に期待を示した。
こうした発言を受け、インドネシアのアグス・グミワン・カルタサスミタ工業相も「あらゆる課題について共同で議論し、ビジネスを発展させていきたい」と応じた。同相は、インドネシアはロシアに天然ゴムやパーム油、コーヒー豆などを輸出し、ロシアからは肥料や金属、機械製品を輸入するなど、両国の貿易関係が補完的であることを指摘。また、2025年に正式加盟国となったBRICSについては「新たな協力機会が生まれている」と評価した。さらにアグス工業相は、インドネシアがロシアからの投資を期待する分野の1つとしてニッケルをはじめとする鉱物資源開発を挙げ、インドネシアの安定した原料供給を強みに、ロシアからの技術協力や投資に期待すると述べた。
このほかの2国間で有力な協力分野として、医療や造船、原子力のほか、ロシアが国内に複数のイスラム地域を抱えていることで、インドネシア側からはハラール関連での協力についても言及があった。
(注1)インドネシア、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、ベラルーシ。
(注2)2022年にカザフスタン、2023年にベラルーシ、2024年にアラブ首長国連邦(UAE)、2025年にサウジアラビアが務めた。なお、日本は2017年にパートナーカントリーに選ばれており、大規模出展した。
(欧州課)
(ロシア、インドネシア)
ビジネス短信 9e290d5681197087
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ロシアの大型産業総合博覧会にインドネシアがパートナー国として参加
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/9e290d5681197087.html
時系列
- 2026-07-06 第16回イノプロム2026がロシア・エカテリンブルクで開幕
- 2026-07-07 ロシア・インドネシア間の産業対話が開催
- 2026-07-09 第16回イノプロム2026が閉幕
- 2025-12 ロシアが主導する関税同盟「ユーラシア経済連合(EAEU)」とインドネシアとの自由貿易協定(FTA)への署名が完了
- 2025 インドネシアがBRICSに正式加盟
- 2026 インドネシア側によるEAEU-FTAの批准が期待される
- 2022 イノプロムのパートナーカントリーをカザフスタンが務める
- 2023 イノプロムのパートナーカントリーをベラルーシが務める
- 2024 イノプロムのパートナーカントリーをアラブ首長国連邦(UAE)が務める
- 2025 イノプロムのパートナーカントリーをサウジアラビアが務める
- 2017 日本がイノプロムのパートナーカントリーに選ばれる
主な数値
| 開催回数 | 16回 |
|---|---|
| 会期 | 4日間 |
| 来場者数 | 5万人超 |
| 出展企業数 | 850社以上 |
| ナショナルパビリオン設置国数 | 5カ国 |
| インドネシア代表団数 | 250人超 |
| インドネシアパビリオン出展社・団体数 | 50社・団体 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、ロシアとインドネシア間の経済協力が多岐にわたる分野で強化されている現状を示している。ロシアはインドネシアを単なる輸出先ではなく、製造分野の投資先、特にASEAN向け輸出の拠点として重視しており、ユーラシア経済連合(EAEU)との自由貿易協定(FTA)の早期批准に強い期待を寄せている。一方、インドネシアは天然ゴムやパーム油などの輸出国であり、ロシアからは肥料や金属、機械製品を輸入する補完的な貿易関係にある。さらに、インドネシアはニッケルなどの鉱物資源開発におけるロシアからの技術協力や投資を期待しており、医療、造船、原子力、ハラール関連といった新たな協力分野も模索されている。BRICSへのインドネシアの正式加盟も、両国間の協力機会を拡大する要因として評価されており、今後の両国間の経済関係の深化が注目される。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-16
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