経済・産業トレンド

米新車販売、第2四半期は前年同期比0.8%増と底堅さを維持

米国自動車データ分析会社のモーターインテリジェンスの発表によると、2026年第2四半期(4~6月)の米新車販売台数は前年同期比0.8%増の425万1,699台と底堅く推移しました。平均新車ローン金利の低下やローン返済期間の長期化が販売を支え、乗用車・小型トラックともに増加、特にSUVが好調でした。動力別ではハイブリッド車(HEV)が牽引し電動車全体で増加した一方、バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)は減少しました。主要メーカーでは欧州勢や日系の一部が増加しましたが、GM、フォード、テスラは減少しました。2026年通年の見通しは1,580万~1,610万台を維持しています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

自動車メーカー、部品サプライヤー、自動車金融サービス企業は、米国の新車市場動向、特にハイブリッド車(HEV)へのシフトとローン金利の動向を注視する必要があります。これは製品開発、生産計画、販売戦略、金融商品設計に影響を与えます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
業界 自動車
発表日 2026-07-16
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月16日

添付資料(199 KB)

米国自動車データ分析会社のモーターインテリジェンスの発表(7月1日)によると、米国の2026年第2四半期(4~6月)の新車販売台数は、前年同期比0.8%増の425万1,699台だった(添付資料図1参照)。季節調整済み年率換算販売台数(SAAR)は6月時点で1,667万台と、前年同月(1,595万台)から上昇した。米自動車調査会社のコックスオートモーティブのシニアエコノミスト、チャーリー・チェスブロー氏は、「新車市場は、イランをめぐる情勢や、原油・燃料価格の急激な高騰といった事態を、実質的にものともしていない」と市場の安定性を強調した(ロイター7月1日)。

堅調な販売を支えた要因には、富裕層の販売全体に占める割合の拡大や、購入コストの低下などが指摘されている。市場調査会社JDパワーによると、6月時点での平均新車ローン金利は過去4年間で最低水準の6.66%に低下した。また、ローン返済期間を長期化する購入者も増えており、可処分所得に占める月々のローン支払額の割合は2021年第2四半期以降で最も低い7.19%だった(注1)。

販売台数を部門別にみると、乗用車が前年同期比1.3%増の75万3,862台、小型トラックが0.7%増の349万7,837台といずれも増加した(添付資料表1参照)。中でもスポーツ用多目的車(SUV)は、中型SUVの販売が好調だったことから、全車シェアが過去最多の58.0%に上昇した。一方、ピックアップトラックは、大型サイズが落ち込んだことで、2.2%減少した。

主要メーカー別では、ゼネラルモーターズ(GM)とフォードが、主戦場である大型ピックアップトラックの販売減などにより前年同期比減となったほか、2025年9月30日の電気自動車(EV)向け税額控除撤廃後の需要減などを背景に、テスラがマイナスとなった(添付資料表2参照)。一方、欧州勢のフォルクスワーゲン(VW)とBMWがそれぞれ14.4%増、11.8%増と好調だった。VWはSUVの販売増や販売奨励策(インセンティブ)の強化、BMWはセダン市場での競争力強化が奏功した(オートモーティブニュース7月10日)。日産、ホンダはそれぞれ9.6%、8.4%増と伸びた。日産は「ローグ」などガソリン車(ICE)が牽引したのに対し、ホンダはハイブリッド車(HEV)を含む「CR-V」「アコード」が販売増を支えた。トヨタは「RAV4」のHEVなどは伸びたが、レクサスブランドの販売減が響き1.1%増にとどまった。

動力別ではHEVが牽引し、電動車全体で前年同期比8.4%増となった一方、バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)がいずれも2桁減となり、HEVへのシフト傾向が鮮明となった(添付資料表3、図2参照)。なおBEV市場が縮小する中でも、リビアンは電動配送バン(EDV)などの拡大により14.4%増と伸びた。

2026年通年の見通しに関して、主要調査機関は、2026年初時点の予測である1,580万~1,610万台を維持している(2026年6月4日付地域・分析レポート参照、注2)。その中で、コックスオートモーティブ(予測台数:1,580万台)は6月24日、「経済情勢全体としては依然として強弱入り混じる状況にあるが、販売見通しを大きく変更させるほどの影響はない。エネルギーコストに関連するインフレ圧力や、依然として続く購入のしにくさ(アフォーダビリティの問題)が、消費者心理の重しとなっている。金利が高止まりし、消費者が慎重な姿勢を崩さない中でも、新車市場は底堅さを維持している」と指摘した。

(注1)出所:エドマンズ・ドット・コム、7月1日、商務省統計局発表データ。
(注2)出所:自動車イノベーション協会、7月9日。

(大原典子)

(米国)

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米新車販売、第2四半期は前年同期比0.8%増と底堅さを維持

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/ff555bbc08bd5c57.html

時系列

主な数値

2026年第2四半期米新車販売台数 4251699台
2026年第2四半期米新車販売台数(前年同期比) 0.8%増
6月時点の平均新車ローン金利 6.66%
SUVの全車シェア 58.0%
電動車全体の販売(前年同期比) 8.4%増

この事例から確認すべきポイント

本レポートは、地政学的リスクや燃料価格高騰にもかかわらず、米国の新車市場が底堅さを維持している現状を示しています。平均ローン金利の低下や返済期間の長期化が購入コストを抑制し、市場を支える主要因となっています。特にハイブリッド車(HEV)が電動車市場を牽引し、バッテリー式電気自動車(BEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)が減少している点は、消費者の選好がHEVへシフトしていることを明確に示唆しています。自動車メーカーは、SUVやHEVといった需要の高いセグメントへの製品ポートフォリオの最適化が重要となります。また、金利動向や消費者のアフォーダビリティ(購入のしやすさ)が市場の安定性に影響を与えるため、これらの経済指標の継続的な監視が実務上不可欠です。通年見通しが維持されていることから、市場全体としては安定した推移が予測されますが、特定の動力源や車種セグメントにおいては戦略的な対応が求められるでしょう。現時点で取得できた本文からは、詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。

公式出典

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公開日: 2026-07-16

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