米テキサス州政府、アボカドオイル使用食品の虚偽表示に関する調査を開始
この発表の要点
- 米テキサス州司法長官がアボカドオイル使用食品の虚偽表示に関する調査を開始した。
- 大学の研究報告を契機に、大手食品メーカーへの召喚状送付や他州での集団訴訟に発展している。
- チップス、マヨネーズ、サラダドレッシング等の製品からアボカドオイル以外の油の混合が指摘されている。
企業・自治体への影響
食品製造・販売業やマーケティング部門において、原材料の表示適正化やサプライチェーンの品質管理に影響を及ぼす。米国の規制当局や消費者による監視の目が厳しくなる中、類似の健康訴求型製品を展開する企業はリスク管理の見直しが求められる。
対応すべきこと
- 自社製品におけるアボカドオイル等の原材料表示および配合内容の科学的根拠を確認する
- サプライチェーン上の原材料トレーサビリティと品質管理体制を点検する
- 米国市場向けに展開する製品のコンプライアンスリスクを法務・品質管理部門で共有する
対象部門: 総務 法務 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | テキサス州政府(ケン・パクストン司法長官) |
|---|---|
| 業界 | 食品 |
| 発表日 | 2026-09-09 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年09月09日
米国テキサス州のケン・パクストン司法長官は8月20日、「アボカドオイル使用」と表示して食品を販売している企業に対し、不正な虚偽表示を行っている可能性に関する調査を開始すると発表した。本調査は、特定企業が「テキサス州消費者欺瞞(ぎまん)行為防止法(DTPA)」に違反して、消費者を誤認させていないか判断することを目的としている。「アボカドオイル使用」と表示されているチップス、マヨネーズ、サラダドレッシングなどの食品に関し、原材料ラベルに記載されていない種子油やその他の成分が含まれている可能性があると報告したカリフォルニア大学デービス校の調査を受けたものとなる(注1)。
パクストン氏の発表によると、今回の調査対象企業には、米食品大手クラフト・ハインツ傘下のプライマル・キッチン(Primal Kitchen)、メキシコ食品のシエテ・フーズ(Siete Foods)、100%アボカドオイル使用を掲げるチョーズン・フーズ(Chosen Foods)の3社が挙げられている。さらに、クラフト・ハインツおよび米食品・飲料大手ペプシコは、同社の「ベター・フォー・ユー」(注2)製品を巡ってパクストン氏から召喚状を受けたと食品専門紙「フード・ダイブ(FoodDive)」の8月27日付記事が報じている。この記事によると、健康志向の消費者を意識し、より多くの食品メーカーが種子油の代替としてアボカドオイル使用の食品を増やしている。種子油は、ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が推進する「アメリカを再び健康に(MAHA)」のメンバーから、炎症や慢性疾患との関連が指摘され、問題視されている。消費者の間でもアボカドオイル使用の食品は人気があり、種子油使用の同類商品と比べて価格が高いことが多い。
米ルイジアナ州では、米国菓子メーカーのアッツブランド(Utz Brands)を相手取った集団訴訟が8月24日に提起された。アボカドオイル使用と表示された、同社の「ボルダー・キャニオン(Boulder Canyon)」チップスが、カリフォルニア大学デービス校の研究報告の中で、より安価な油で作られていたとされており、アボカドオイル使用食品に関する虚偽表示問題は行政調査や訴訟に発展している。
(注1)同報告では、調査対象の54製品のうち48製品がアボカドオイル以外の安価な油が混合されており、具体例としてチップス製品の93%、マヨネーズ製品の71%、サラダドレッシング製品の100%から種子油が検出された。
(注2)従来の加工食品や菓子と比べて、健康や栄養に配慮して作られた食品ブランドを指す。
(早坂直樹)
(米国)
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米テキサス州政府、アボカドオイル使用食品の虚偽表示に関する調査を開始
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/09/bb66ca9f0ecd2ac2.html
時系列
- 2026-08-20 米国テキサス州のケン・パクストン司法長官がアボカドオイル使用食品の虚偽表示に関する調査開始を発表
- 2026-08-24 米ルイジアナ州でアッツブランドを相手取った集団訴訟が提起された
- 2026-08-27 食品専門紙「フード・ダイブ」がクラフト・ハインツおよびペプシコへの召喚状送付を報道
- 2026-09-09 ジェトロが本件に関するビジネス短信を発表
主な数値
| 調査対象製品の総数 | 54製品 |
|---|---|
| アボカドオイル以外の油が混合されていた製品数 | 48製品 |
| 混合が確認されたチップス製品の割合 | 93% |
| 混合が確認されたマヨネーズ製品の割合 | 71% |
| 混合が確認されたサラダドレッシング製品の割合 | 100% |
この事例から確認すべきポイント
本事例は、大学の成分調査や学術報告が契機となり、行政による調査や召喚状の送付、さらには消費者による集団訴訟へと発展した典型的なコンプライアンス事案である。広報・実務の観点からは、健康志向の高まりやトレンドを背景とした商品表示において、サプライチェーン全体での原材料の正確性とトレーサビリティを厳格に管理・検証することの重要性が示されている。自社で類似の原材料表示や高付加価値訴求を行っている場合、科学的根拠の裏付けや表示内容の妥当性を事前に点検し、行政動向や訴訟リスクを注視する必要がある。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-09-09
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