経済・産業トレンド 検討中・方針表明

サッポロビール、米国向けノンアルコール飲料生産を米国へ移管、米国関税措置に対応

サッポロビールは、米国が1930年関税法338条に基づき一部のカナダ製品に50%の追加関税を課したことを受け、米国向けノンアルコール飲料の生産をカナダから米国へ移管する方針を明らかにしました。2027年中をめどに米国での生産開始を予定しています。現地の子会社や工場の対応、生産体制の再編について報じられています。現時点で取得できた本文からは、詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。

この発表の要点

企業・自治体への影響

国際的な関税措置やサプライチェーンの見直しを行う製造業、海外展開を行う企業および関連する経営・法務・経理部門に対し、貿易摩擦が生産拠点戦略やコスト構造に与える影響の把握と対策の必要性を示唆しています。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 経理

対応期限:2027年中をめど(生産開始予定)

基本データ

企業・団体 サッポロビール
業界 食品
発表日 2026-09-09
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年09月09日

サッポロビールは9月7日、北米事業の強化に向け、米国向けノンアルコール飲料など一部商品の生産をカナダから米国へ移管する方針を明らかにした(「ブルームバーグ」9月7日)。米国が1930年関税法338条に基づき、一部のカナダ製品に50%の追加関税を課したこと(2026年8月24日記事参照)を要因の1つに挙げている。

サッポロビールは、米国での販売拡大を見据え、米国向けノンアルコール飲料について、2027年中をめどに米国での生産を開始予定だ。健康志向の高まりを背景に米国でのノンアルコール飲料の販売拡大を目指しており、米国の対カナダ関税措置を踏まえ、米国内での現地生産に向けた準備を進める。

サッポロビールはカナダと米国に子会社を保有し、カナダではグループ会社「スリーマン・ブリュワリーズ」が、サッポロビールの北中米向け商品を製造している(注1)。米国で販売される商品の一部はカナダの工場から輸送されるなど、サプライチェーンの一部を両国間で構築しているが、アルコール飲料を対象に含む338条関税などによる影響を受ける見通しだ(2026年9月9日記事参照)。このため、ビールなどのアルコール飲料については、カナダ向け商品をカナダで、米国向け商品を米国で、それぞれ生産する方針を示した。なお、スリーマン・ブリュワリーズは9月8日、声明を発表し、サッポロビールの米国向けノンアルコール飲料の生産を米国の工場へ移管する可能性は検討されているものの、正式に決定した事実はないとしている。また、同製品の生産量は、カナダにおける同社の総生産量の0.5%程度と、ごく限定的な規模だとしている。

米国内の生産はリッチモンド工場中心に再編
サッポロビールは、米国事業の生産体制の見直しを行っている。2026年4月の発表では、米国のクラフトビールメーカー「ストーン・ブリューイング」を売却し(注2)、カリフォルニア州サンディエゴ近郊の工場の操業を停止するほか、米国の生産体制をバージニア州リッチモンドの拠点に集約する方針を示した。一方、米国での販売拡大を見込んでおり、リッチモンド工場の生産能力が将来的に上限へ達するとの見通しから、今後は米国西海岸での工場新設や既存工場の買収を検討する(「ブルームバーグ」9月7日)。

サッポロビールは1964年に米国向けビール輸出を開始した。海外市場では「SAPPORO PREMIUM BEER」の拡大を最優先課題としており、北米市場では収益性の向上を目指している。同社によれば、米国内でアジア系ビールブランドのトップシェアを維持している。

(注1)スリーマン・ブリュワリーズは2002年からサッポロビール向けの委託製造(OEM)を開始し、2006年にサッポロビールが買収した。
(注2)サッポロビールは2022年にストーン・ブリューイングを買収した(2022年6月28日記事参照)が、インフレに伴う物価上昇や消費者需要の変化などを背景とした業績低迷を受け、2026年4月に売却を発表した。

(木村勇翔)

(カナダ、米国、日本)

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サッポロビール、米国向けノンアルコール飲料生産を米国へ移管、米国関税措置に対応

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/09/0ccc165a67bcef0c.html

時系列

主な数値

追加関税率 50%
米国向けノンアルコール飲料の生産開始予定時期 2027年中をめど
スリーマン・ブリュワリーズの米国向けノンアルコール飲料生産量割合 0.5%程度

この事例から確認すべきポイント

本事例は、米国の関税措置(1930年関税法338条による50%の追加関税)が、国際的なサプライチェーンや製造拠点戦略に直接的な影響を与えることを示しています。企業広報や実務の観点からは、海外市場における法規制や関税の変更リスクをいち早くキャッチアップし、現地法人やグループ会社との間で方針の整合性を図る重要性が浮き彫りになっています。現地子会社側が「検討中で正式決定ではない」とする声明を出している点など、グループ内での情報発信の調整やステークホルダーへの正確な事実確認のプロセスも実務上特筆すべきポイントです。現時点で取得できた本文からは、詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-09-09

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