制度・法令改正 認定

「農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律」に基づき開発供給実施計画を認定しました

農林水産省は、「農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律」に基づき、新たに5事業者の開発供給実施計画を認定しました。また、既に認定されていた1事業者の計画変更も認定。これらの計画は、ドローン、ロボット農機、AI灌水制御、仮想牧柵などのスマート農業技術の開発・供給を通じて、農業の生産性向上と労働時間削減に貢献することが期待されます。認定を受けた事業者は、金融・税制等の支援措置を受けることが可能です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

農業関連企業や研究機関は、スマート農業技術の開発・導入が加速されることで、新たな市場機会や競争環境の変化に直面する可能性があります。特に、認定された技術は、農業生産者の労働力不足解消と生産性向上に直接貢献するため、関連するサプライチェーン全体に影響を及ぼすでしょう。

対応すべきこと

対応優先度:  スマート農業技術の活用促進は、農業分野の生産性向上と労働力不足解消に資する重要な政策であり、関連企業にとっては事業機会や支援措置の活用を検討する上で中程度の優先度があるため。

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:施行日まで

基本データ

企業・団体 農林水産省
業界 農業
発表日 2026-05-29
分類 制度・法令改正

発表された内容

令和8年5月29日
農林水産省

〇 新たに5事業者から申請のあった開発供給実施計画を認定。

農林水産省は、農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律(令和6年法律第63号。以下「スマート農業技術活用促進法」という。)に基づき、5事業者から申請された開発供給実施計画の認定を行いました。また、既に認定された開発供給実施計画のうち、1事業者から申請された計画変更の認定を行いました。

1.趣旨
スマート農業技術活用促進法では、農業において特に必要性が高いと認められるスマート農業技術等の開発及びその成果の普及に関する計画(開発供給実施計画)を農林水産大臣が認定し、認定を受けた事業者は、金融・税制等の支援措置を受けることができます。
今回、株式会社ビジョンテック、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、株式会社デリカ、学校法人近畿大学及びファームエイジ株式会社から申請のあった5件の開発供給実施計画について、同法第13条第4項に基づき内容を審査したところ、要件を満たすものと認められることから、農林水産大臣の認定を行いました。
また、令和7年5月に認定された、国立大学法人三重大学に係る認定開発供給実施計画について、同校から同法第14条第1項に基づき計画変更の申請があり、同条第6項において準用する同法第13条第4項に基づき内容を審査したところ、要件を満たすものと認められたため、農林水産大臣による認定を行いました。
いずれも、人手を要する農作業の労働時間の削減等に資する技術と認められるものであり、これらのスマート農業技術の開発及び供給を通じて、スマート農業技術の活用が促進され、農業の生産性が向上していくことが期待されます。
2.申請者の開発供給実施計画の概要(新規分)
株式会社ビジョンテック(申請代表者)
ドローン水稲乾田直播の安定生産に必要な、大区画化に伴う圃場均平化や生育管理を容易にする支援アプリの開発及び供給。
【本技術による生産性向上の効果】・「水田作(水稲)」の「育苗及び田植」のうち「ドローンによる直播等の育苗又は田植作業の省力化に係る技術」により労働時間80%削減に資する技術(圃場均平化や生育診断の効率化等による播種作業時間等の労働時間の削減)
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(申請代表者)
地域でロボット農機の導入を検討する際に、仮想空間で年間作業を再現し、最適な導入台数や運用計画のシミュレーションを行う作業計画策定システムの開発及びサービスの供給。
【本技術による生産性向上の効果】・「農作業共通」のうち「衛星やドローン等を用いた農産物の生育、土壌及び病害虫等のセンシングの結果等に連動した農作業の省力化又は高度化に係る技術」により労働時間20%削減に資する技術(ロボット農機の運用最適化シミュレーションを通じた労働時間の削減)
【活用する支援措置】・登録免許税の軽減
株式会社デリカ(申請代表者)
加工・業務用レタスの収穫作業における労働時間の削減に係る、(1) 走行・収穫データ収集機能を備え、当該データ解析により、収穫ロスを最小化する運行条件の策定と作業オペレーションの最適化、実需者への情報共有によりサプライチェーン全体の無駄を削減するレタス収穫機の開発及び供給。(2) (1)の収穫機の運用効率を高めつつ、調製・箱詰・運搬作業の更なる省力化・軽労化のためのコンベア付き運搬台車及び大型マキシコンテナ(1ケース8-12球→約420球)の開発及び供給。
【本技術による生産性向上の効果】・「露地野菜・花き作」の「収穫及び運搬」のうち「自動収穫機や台車ロボット等による収穫又は運搬作業の省力化に係る技術」により労働時間80%削減に資する技術(レタスの収穫作業の自動化・省力化による労働時間の削減)
学校法人近畿大学(申請代表者)
中山間地域等の果樹園を対象に、通信環境が整っていない地域であっても利用可能な広域無線通信を活用し、AIで灌水判断や収穫予測を行い、省力化・生産性向上に寄与する自動灌水制御システムの開発及び供給。
【本技術による生産性向上の効果】・「農作業共通」のうち「自動制御技術や遠隔操作技術を用いた既存の農業機械等の操作の省力化に係る技術」により労働時間40%削減に資する技術(果樹園の灌水管理を遠隔監視し自動制御することによる労働時間の削減)
ファームエイジ株式会社(申請代表者)
乳用牛・肉用牛の放牧飼養において、物理牧柵の設置・補修・撤去作業や見回り作業の省力化に資する、GNSS(衛星測位システム)対応首輪を活用した仮想牧柵(バーチャルフェンス)による放牧区域の設定・管理を可能にする放牧管理システムの開発及び供給。
【本技術による生産性向上の効果】・「畜産・酪農」の「飼養管理」のうち「GNSSを活用した放牧牛の位置情報把握等の管理の省力化に係る技術」により労働時間60%削減に資する技術(放牧牛及び放牧地の管理作業を省力化するシステムの導入による労働時間の削減)
添付資料

(別添1)申請者の開発供給実施計画の概要(株式会社ビジョンテック)(PDF : 550KB)
(別添2)申請者の開発供給実施計画の概要(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)(PDF : 607KB)
(別添3)申請者の開発供給実施計画の概要(株式会社デリカ)(PDF : 967KB)
(別添4)申請者の開発供給実施計画の概要(学校法人近畿大学)(PDF : 2,135KB)
(別添5)申請者の開発供給実施計画の概要(ファームエイジ株式会社)(PDF : 546KB)
(別添6)申請者の開発供給実施計画の概要(国立大学法人三重大学)(PDF : 631KB)

お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究推進課
担当者:企画調整班代表:03-3502-8111(内線5893)ダイヤルイン:03-3502-7438

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出典: 農林水産省 プレスリリース
URL: https://www.affrc.maff.go.jp/docs/press/260529.html

時系列

主な数値

新規認定事業者数 5事業者
計画変更認定事業者数 1事業者
労働時間削減効果(株式会社ビジョンテック) 80%
労働時間削減効果(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構) 20%
労働時間削減効果(株式会社デリカ) 80%
労働時間削減効果(学校法人近畿大学) 40%
労働時間削減効果(ファームエイジ株式会社) 60%

この事例から確認すべきポイント

この発表は、スマート農業技術の導入を促進し、農業分野の生産性向上と労働力不足解消を目指す政府の取り組みを示すものです。認定された開発供給実施計画は、ドローン、ロボット農機、AI、GNSSを活用した仮想牧柵など多岐にわたり、水稲、露地野菜、果樹、畜産・酪農といった幅広い農業分野での省力化効果が期待されています。特に、労働時間削減効果が具体的に示されている点は、技術導入を検討する農業事業者にとって重要な判断材料となります。認定を受けた事業者は、金融・税制面での支援措置を受けられるため、技術開発と普及が加速される可能性があります。企業は、自社の技術がスマート農業技術活用促進法の要件を満たすか、また、認定された技術が自社のサプライチェーンや事業活動にどのような影響を与えるかを注視し、新たなビジネス機会や協業の可能性を探るべきです。また、農業関連企業は、これらの認定技術の普及動向を把握し、市場の変化に対応する戦略を検討することが求められます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-05-29

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