大統領が企業のAI導入支援策を発表
この発表の要点
- ウズベキスタン大統領が企業支援プログラム「AI-1万社のパートナー」の開始を発表した。
- 第1段階に1億ドル超が投入され、AI導入費用の50%補助やスーパーコンピュータの無償利用などが提供される。
- 経済・社会分野におけるAIプロジェクトを2026年中に100件以上へ拡大する方針が示されている。
企業・自治体への影響
ウズベキスタンに進出する製造業、IT、金融等の企業や現地法人において、生産コスト削減や生産性向上のためのAI導入機会が創出される。経営企画部門やIT・DX推進部門において、現地の支援策やインフラ活用の検討材料となる。
対応すべきこと
- 公式出典を確認し、自社または現地法人が「AI-1万社のパートナー」等の支援対象に該当するか確認する。
- 現地法人や関連部門に対し、ウズベキスタン国内におけるAI導入支援策の情報を共有する。
- 今後の詳細な申請要件や公募スケジュールについて公式情報を継続してモニタリングする。
対象部門: 経営者 総務 情シス 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ(日本貿易振興機構) |
|---|---|
| 業界 | IT・ソフトウェア / 製造 / 金融 |
| 発表日 | 2026-08-26 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月26日
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は8月18日、同月20日の「企業家の日」に合わせて開催された国内企業家らとの第6回年次公開対話に出席した。大統領は演説の中で、企業による人工知能(AI)ソリューションの活用拡大の重要性を強調するとともに、その導入を促進するための一連の支援策を発表した。
ミルジヨエフ大統領はAIの実務分野への導入に向け、企業支援プログラム「AI-1万社のパートナー」の開始を発表した。同プログラムの目的は、生産性の向上と製品コストの削減を通じて、企業の付加価値創出の能力を高めることだ。
第1段階の実施に1億ドル超が投入される本プログラムでは、次の支援が提供される。
AI導入費用の50%を補助
新製品向けAIモデルを開発する場合、スーパーコンピュータを無償で利用可能
AIを活用した既製のプログラムを公開プラットフォーム上で提供
これらの措置は、AI導入の成果を踏まえて策定された。同対話で発表された分析によれば、AIを導入した企業の25%が製品コストの削減を、54%が製品の需要増加を達成した。特に、アルマリク鉱業・冶金(やきん)コンビナート(AMMC)の第3銅選鉱工場では、AIを活用した生産チェーンのリアルタイム分析システムを導入したことにより、エネルギー消費量を10%削減、生産コストを15%削減できたことが示された。
ミルジヨエフ大統領は8月7日に開催された別の会議の場で、経済・社会分野におけるAIプロジェクト数を2026年中に100件以上へ拡大するよう指示した。こうしたプロジェクトの推進を目的として、同国ではAIインフラの整備が進められており、その中核としてエヌビディア製画像処理装置(GPU)を搭載した国内初のスーパーコンピュータが導入された。同スーパーコンピュータは7月に稼働しており、その計算能力は2027年までに3倍へ増強される計画だ。
デジタル技術省のオレグ・ペコシ第1次官は、ウズベキスタンは「巨額の投資を要する大規模AIプロジェクトを推進するのではなく、複数のAIモデルを組み合わせて統合的ソリューションを構築するアプローチを採用している」と述べ、「プロジェクト費用は20万~30万ドル程度に抑えられ、約1年で投資回収が可能になる」とその方針を示している(「コメルサント」4月27日)。
これまでも、政府が2030年までのAI開発目標の設定(2024年10月24日記事参照)や行政などへのAI導入方針策定(2025年10月29日記事参照)を行ったほか、金融業界がAI活用を議論するなど(2025年5月2日記事参照)、同国ではAIの利活用や開発への関心が高まっている。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン)
ビジネス短信 f8405674f5212001
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ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
大統領が企業のAI導入支援策を発表
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/f8405674f5212001.html
時系列
- 2026-04-27 デジタル技術省第1次官が「巨額の投資を要する大規模AIプロジェクトではなく複数のAIモデルを組み合わせるアプローチを採用している」と方針を示す
- 2026-07-01 エヌビディア製GPUを搭載した国内初のスーパーコンピュータが稼働
- 2026-08-07 大統領が経済・社会分野におけるAIプロジェクト数を2026年中に100件以上へ拡大するよう指示
- 2026-08-18 ミルジヨエフ大統領が国内企業家らとの第6回年次公開対話に出席し、AI導入支援策を発表
- 2026-08-20 「企業家の日」に合わせて公開対話が開催される
- 2026-08-26 ジェトロがビジネス短信として発表内容を公開
主な数値
| 第1段階の投入資金 | 1億ドル超 |
|---|---|
| AI導入費用の補助率 | 50% |
| 製品コスト削減を達成した企業の割合 | 25% |
| 製品の需要増加を達成した企業の割合 | 54% |
| エネルギー消費量の削減率(AMMCの第3銅選鉱工場) | 10% |
| 生産コストの削減率(AMMCの第3銅選鉱工場) | 15% |
| 経済・社会分野におけるAIプロジェクト数の目標(2026年中) | 100件以上 |
| プロジェクト費用 | 20万~30万ドル程度 |
| 投資回収期間 | 約1年 |
この事例から確認すべきポイント
本発表はウズベキスタン国内における企業向けAI導入支援の枠組みを示すものであり、現地に進出している、または進出を計画している日本企業にとって事業効率化やコスト削減の機会となり得る。同国では巨額投資の大規模プロジェクトではなく、複数モデルの組み合わせによる低コスト・短期回収型の統合ソリューション推進が図られており、実務担当者は現地法人やパートナー企業におけるAI導入の可否や支援プログラム(AI-1万社のパートナー)の活用可能性について情報収集を行うことが求められる。現時点で取得できた本文からは詳細な申請要件を確認できないため、公式出典や現地機関を通じた最新情報の確認が必要である。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-26
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