経済・産業トレンド

ジェトロ、米国南部の大手小売りバイヤーを招聘し、新潟と鹿児島の「フラッグシップ輸出産地」を訪問

ジェトロは、農林水産省認定の「フラッグシップ輸出産地」の輸出拡大を支援するため、2026年6月22日から24日にかけて米国南部の大手スーパーマーケットバイヤーを新潟県と鹿児島県に招聘しました。コメ、茶、牛肉、ブリ、カンパチの生産現場や加工施設を訪問し、生産背景や品質管理、輸出への取り組みについて理解を深め、今後の取引拡大に向けた商談を実施。バイヤーからは高い関心が示され、事後アンケートでは新たな販路につながる可能性が示唆されました。また、農林水産物・食品の輸出実績も好調で、特に緑茶やブリの輸出額が増加しています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

日本の農林水産物・食品関連企業、特に輸出を目指す生産者や加工業者、および地方自治体は、海外市場への販路拡大の機会として、ジェトロの支援プログラムや「フラッグシップ輸出産地」制度への理解を深める必要があります。米国市場への輸出を検討する企業にとっては、現地のバイヤーニーズや輸入規制への対応が重要となります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ
業界 農業・水産業・食品
発表日 2026-08-10
分類 経済・産業トレンド
地域 新潟県, 鹿児島県

発表された内容

2026年08月10日

農林水産省が認定する「フラッグシップ輸出産地(注)」の輸出拡大を支援するため、ジェトロは6月22~24日、米国南部の大手スーパーマーケットのバイヤーを新潟県と鹿児島県に招聘(しょうへい)し、コメ、茶、牛肉、ブリ、カンパチの産地を訪問する商談プログラムを実施した。

視察では、生産現場や加工施設などを訪問し、生産背景や品質管理体制、輸出への取り組みについて理解を深め、今後の取引拡大に向けた商談を行った。また各産地からは、米国における食品の輸入規制に対応した体制に加え、食品の鮮度や安全性の確保、環境や資源に配慮した生産・加工、安定供給を支えるサプライチェーンの構築状況について、動画や試食を交えながら紹介した。一部からは、バイヤーのニーズを踏まえた商品提案や販路拡大に向けた具体的な提案も行われた。

新潟県産コメ集荷施設(ジェトロ撮影)

新潟県では、コメの年間収穫量が全国1位であることを背景に、フラッグシップ輸出産地に認定されている新潟農商(本社:新潟市)を訪問した。同社が取り組む精米から製品化までの一貫した製造体制を視察し、国内市場向けの供給だけではなく、輸出に向けた取り組みについても意見交換が行われた。

視察に参加したバイヤーからは、生産工程や品質管理、米国向けの輸出実績、商品の特徴などについての質問が寄せられ、高い関心が示された。また7月に実施した事後アンケートでは、視察先企業から「紹介した食品に対しバイヤーからポジティブなフィードバックがあった。今回の商談を通じ、これまでにはない販路につながる可能性が生まれた」といった声が寄せられた。

鹿児島県のカンパチ養殖施設(ジェトロ撮影)

農林水産省が8月4日に公表した2026年度1~6月の農林水産物・食品の輸出実績によると、今回の視察品目となった緑茶やブリで輸出額の増加が目立った。また鹿児島県が7月31日に発表した2025年度の県産農林水産物の輸出額によると、輸出総額の約584億円のうち、牛肉などの畜産物は約195億円、養殖ブリやカンパチなどの水産物は約226億円となった。国・地域別では、米国向けが約310億円で最多となっている。鹿児島県は荒茶生産量が2024年と2025年で日本一であり、今回の視察対象品目の輸出拡大が今後も期待される。

(注)海外の規制やニーズに対応して継続的に輸出に取り組み、輸出取り組みの手本となる産地。

(早坂直樹、水之浦和樹、卜部眞風)

(米国、日本)

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ジェトロ、米国南部の大手小売りバイヤーを招聘し、新潟と鹿児島の「フラッグシップ輸出産地」を訪問

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/9e0b579c72d249e9.html

時系列

主な数値

鹿児島県2025年度農林水産物輸出総額 584億円
鹿児島県2025年度畜産物輸出額 195億円
鹿児島県2025年度水産物輸出額 226億円
鹿児島県2025年度米国向け輸出額 310億円

この事例から確認すべきポイント

本発表は、ジェトロが地方の「フラッグシップ輸出産地」と海外バイヤーを結びつける具体的な取り組みを示しており、日本産農林水産物の輸出拡大に向けた戦略の一端をうかがわせるものです。特に、生産現場の視察、品質管理体制の紹介、米国輸入規制への対応状況の説明など、輸出に必要な多角的な要素が商談プログラムに組み込まれている点が注目されます。事後アンケートでのポジティブなフィードバックは、このような直接的な交流が新たな販路開拓に有効であることを示唆しています。また、具体的な輸出実績データが示されており、特定の品目や地域での輸出増加が確認できます。企業にとっては、海外市場への参入や販路拡大を目指す上で、ジェトロのような公的機関が提供する支援プログラムの活用可能性や、輸出先国の規制対応、品質管理、サプライチェーン構築の重要性を再認識する機会となるでしょう。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-10

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