経済・産業トレンド 適用済み

南ア、米国301条関税の撤廃または引き下げを目指す

米国通商代表部(USTR)は、強制労働産品の輸入禁止措置が不十分な60カ国・地域(日本、南ア含む)からの輸入に10~12.5%の追加関税を課すと発表しました。南アフリカに対しては12.5%が適用され、南ア政府は関税の撤廃または引き下げを目指し、USTRとの協議を継続する方針です。また、強制労働・児童労働産品の輸入禁止規則制定に向けた国民意見募集も予定しており、自動車部品や一部農産物、医薬品などは関税の対象外となります。

この発表の要点

企業・自治体への影響

南アフリカと米国間で貿易を行う企業は、対象品目の輸出入コストが増加する可能性があります。特に、追加関税の対象となる製品を取り扱う製造業、商社、物流業は、サプライチェーンの見直しや価格戦略の再検討が求められます。強制労働・児童労働に関する国際的な規制強化の動きは、サプライチェーン全体の透明性確保と人権デューデリジェンスの重要性を高めます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
発表日 2026-08-07
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月07日

米国通商代表部(USTR)は7月23日、1974年通商法301条に基づき、強制労働産品の輸入を禁止していない、あるいは輸入を禁止するために効果的な措置を取っていないことを理由に、日本や南アを含む60カ国・地域からの輸入に10~12.5%の追加関税を課すと発表(適用は7月24日)した(2026年7月24日記事参照)。南アフリカ共和国に対しては、12.5%の追加関税が示された。これに対し南ア政府は撤廃または引き下げを求めていると政府メディア「SANesws」(7月27日付)が報じた。

今回の米国の関税発動は、南ア政府、労働組合、企業からの多数の書面による意見書の提出、および7月初旬にワシントンD.C.で開催された公聴会における南ア政府の証言にもかかわらず実施された。政府メディアによれば、パークス・タウ貿易産業競争(DTIC)相が、「政府は、通商代表部(USTR)と通商法301条に基づく関税について協議を続け、現行の関税の撤廃または引き下げを目指す。さらに、政府は強制労働および児童労働を全部または一部に用いて生産された物品の輸入を禁止する規則の制定に関する国民の意見を募るため、官報に告示を掲載する予定」と述べた。

タウ貿易産業競争相は、「自動車および自動車部品、鉄鋼およびアルミニウムなど、既に232条の関税の対象となっている製品は、301条関税の対象外となることを明確にしておくことが重要である。また、USTRは、セクション301関税の対象外となる製品リストも公表しており、これらは連邦官報の付属書Iおよび付属書IIに記載されている」とも述べている。対象外の品目には、マカダミアナッツ、オレンジ、ライム、茶、香辛料、種子、サトウキビ糖、オレンジジュースおよびライムジュース、シロップ、化学薬品、重要鉱物、白金族金属および貴金属、民間航空機およびその部品、医薬品などがある。

(トラスト・ムブトゥンガイ、多崎央)

(南アフリカ共和国、米国)

ビジネス短信 eb855189444f678a

関連情報

dummy

もっと見る

ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

南ア、米国301条関税の撤廃または引き下げを目指す

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/eb855189444f678a.html

時系列

主な数値

追加関税率(米国) 10~12.5%
追加関税率(南アフリカ向け) 12.5%
対象国・地域数 60カ国・地域

この事例から確認すべきポイント

この事例は、国際貿易における強制労働・児童労働問題が、通商政策を通じて具体的な関税措置に結びつくリスクを示しています。米国通商法301条に基づく関税は、特定の貿易慣行を是正するための強力な手段であり、対象国は経済的影響を避けるために迅速な対応を迫られます。南アフリカ政府が協議継続と国内法整備(強制労働産品輸入禁止規則)の両面で対応している点は、国際的な批判に対応しつつ、国内産業への影響を最小限に抑えようとする姿勢がうかがえます。企業は、サプライチェーンにおける強制労働・児童労働のリスクを再評価し、関連法規の遵守状況を確認する必要があるでしょう。特に、関税対象外となる品目リストが公表されていることから、自社製品がそのリストに含まれるか否かを確認し、貿易戦略に反映させることが重要となります。また、国際的な貿易摩擦が激化する中で、各国政府の動向や通商政策の変更に常に注意を払い、情報収集を怠らないことが求められます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-07

関連事例

自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?

無料でプレスリリースを掲載する