経済・産業トレンド 制裁リスト更新、再審査ポータル設置

米財務省、制裁対象リストの第2回更新、再審査ポータルを設置

米国財務省外国資産管理局(OFAC)は、金融制裁対象の「特別指定国民(SDN)」リストの2度目の見直しを実施し、84件の事業体・個人を削除、22件の情報を更新しました。これにより、金融機関のスクリーニング負担軽減が期待されます。また、OFACはSDN掲載対象者やその代理人がリストからの削除をオンラインで申請できる「再審査ポータル」を開設し、制裁の根拠情報請求も可能となりました。

この発表の要点

企業・自治体への影響

国際取引を行う金融機関や企業は、SDNリストの更新により取引先のスクリーニング作業の効率化が期待されます。一方で、自社がSDNリストに掲載された場合や、取引先が掲載された場合には、資産凍結や取引禁止の対象となるため、法務・コンプライアンス部門は最新のリストを常に確認し、適切な対応を講じる必要があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 米国財務省
発表日 2026-07-31
分類 経済・産業トレンド
地域 米国

発表された内容

2026年07月31日

米国財務省外国資産管理局(OFAC)は7月27日、金融制裁対象の「特別指定国民(SDN)」から84件の事業体および個人を削除するとともに、22件の情報を更新した。財務省は、経済・外交政策および国家安全保障上の目的に沿った制裁を効果的に実施するため、対象リストの見直しを進めている。今回は2度目の見直しで、1度目は5月28日に76の制裁対象をリストから削除していた(2026年6月4日記事参照)。

SDNは、制裁対象国によって所有・管理されている、または対象国のために活動する個人や企業などをOFACがリスト化したものだ。指定された事業体および個人は、在米資産の凍結や、米国人との資金・物品・サービスの取引禁止が科される(注)。

今回SDNから削除されたのは、現在、米国の国家安全保障や外交政策上の優先対象とは見なされない個人・事業体だ。具体的には、死亡した個人、既に活動を停止した組織、20年以上前に制裁対象となった個人・事業体などが含まれる。また、通常記載される出生地や生年月日、パスポート番号などの識別情報が欠落している掲載対象に対しては、情報を追加し更新した。これにより、金融機関などが実施する制裁対象のスクリーニング負担軽減が期待される。

さらに、OFACは6月29日、新たに「再審査ポータル」を開設した。本ポータルでは、SDN掲載対象者、またはその代理人が、リストからの削除をオンラインで申請できるほか、制裁の根拠となった情報の請求が可能になる。また、申請方法のほか、根拠が不十分だったことを示す資料や、状況が変わり解除要件を満たしたことを示す資料を整理する方法についてのガイダンスは、OFACのウェブサイトで確認できる。

(注)SDNが直接または間接的に50%以上所有する事業体も当該制裁の対象となる。なお、米国人には、米国市民、米国永住者、米国の法律に基づく、もしくは司法権が及ぶ域内に存在する法人(外国支所も含む)、もしくは米国内に存在するあらゆる個人が含まれる。

(清野華蓮)

(米国)

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米財務省、制裁対象リストの第2回更新、再審査ポータルを設置

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/ad9db1fe6a2d22cc.html

時系列

主な数値

SDNリストから削除された事業体および個人 84件
SDNリストで情報が更新された件数 22件
1度目の見直しでSDNリストから削除された制裁対象 76件
SDN制裁対象となる事業体の所有割合 50%以上

この事例から確認すべきポイント

米国財務省外国資産管理局(OFAC)によるSDNリストの定期的な見直しと再審査ポータルの開設は、国際的な金融取引を行う企業にとって重要な進展です。リストの更新は、制裁対象の明確化と金融機関のスクリーニング負担軽減に寄与します。特に、死亡者や活動停止組織の削除、識別情報の追加は、誤認による取引停止リスクを低減する効果が期待されます。また、再審査ポータルの設置は、制裁対象とされた個人・事業体が自身の状況を説明し、リストからの削除を求める機会を提供するものであり、制裁運用の透明性と公正性を高める措置と言えます。企業は、OFACのウェブサイトで提供されるガイダンスを確認し、自社のコンプライアンス体制に反映させる必要があります。これにより、国際取引における法的リスクを管理し、円滑な事業継続を図ることが求められます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-31

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