行政処分・コンプライアンス

第23回 医薬品等行政評価・監視委員会 議事録

2026年3月11日に開催された第23回医薬品等行政評価・監視委員会では、薬事制度・施策の実施状況が議論されました。特に、一般用医薬品の濫用対策が主要議題となり、デキストロメトルファンやジフェンヒドラミンを含む8成分が指定濫用防止医薬品に追加指定されたことが報告されました。委員会では、これらの医薬品の販売区分変更(医療用医薬品への見直しを含む)や、アリルイソプロピルアセチル尿素の承認妥当性の検討、および指定濫用防止医薬品の海外規制状況の再調査が提言され、活発な議論が交わされました。

この発表の要点

企業・自治体への影響

製薬企業、特に一般用医薬品を製造・販売する企業は、製品の販売区分変更や承認見直し、国際規制への対応を迫られる可能性があります。小売業(ドラッグストア等)も、販売方法や情報提供の変更に対応する必要が生じます。関係する業種は医薬品製造業、医薬品卸売業、小売業(ドラッグストア等)、関係部門は法務、広報、製品開発、営業、経理です。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 厚生労働省
業界 医薬品
発表日 2026-03-11
分類 行政処分・コンプライアンス

発表された内容

令和8年3月11日(水) 10:00~12:00

場所

厚生労働省専用第12会議室(WEB会議併用)

出席者

出席委員(五十音順)

(会議室)

◎磯部哲
奥田真弘
○佐藤嗣道
戸部依子
花井十伍

(テレビ会議)

伊豆津健一
泉祐子
小風暁

※◎委員長 ○委員長代理

行政関係出席者

厚生労働省
大臣官房厚生科学課

土岐 祥蔵(医薬品等行政評価・監視委員会室長)
池上 貴啓(医薬品等行政評価・監視委員会室長補佐)

国立医薬品食品衛生研究所

花尻 瑠理(医薬安全科学部長)
青木 良子(医薬安全科学部主任研究官)

PwCコンサルティング合同会社

山崎 学 (ディレクター)

議題

1.委員の求めに応じた薬事制度・施策の実施状況について
・一般用医薬品の濫用に対する取組について(委員間議論)
2.医薬品等行政評価・監視委員会における海外調査
3.医薬局からの定期報告
4.その他

議事

○土岐室長 ただいまより、第23回「医薬品等行政評価・監視委員会」を開始いたします。
委員の皆様におかれましては、御多用の折、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
本日の委員会は、ウェブ形式と併用して実施しておりまして、会場にお越しいただいている委員の皆様と厚生労働省外からウェブにて御参加いただいている委員の皆様がおられます。オンラインで参加の先生におかれましては、御発言時以外はマイクをミュートにしていただくようお願いいたします。ミュートになっていない場合は事務局側でミュートとさせていただく場合もございますので御了承ください。また、御発言がある際には挙手機能でお知らせいただく、またはチャット機能で発言を求める旨、お知らせ願います。会場での参加の先生方は、手を挙げるなどしてお知らせください。
また、傍聴に関しましては、ユーチューブでライブ配信を行っておりますので、事務局や担当部局からの説明、回答はできるだけゆっくり、はっきり御発言いただきますようお願いいたします。
なお、資料は随時投影させていただきますが、通信環境が悪くなった場合は、通信負荷軽減の観点から資料の投影を中断し、音声配信を優先する等の対応を取ることがありますので御了承願います。
それでは、以後の議事進行は磯部委員長にお願いいたします。よろしくお願いします。
○磯部委員長 本日もどうぞよろしくお願いいたします。
最初に、事務局から委員の出席状況の報告をお願いします。
また、利益相反の取扱規定に基づいて、各委員の申告内容の報告も併せてお願いいたします。
○土岐室長 まず、委員の出席状況をお知らせいたします。
本日は8名の委員に御出席をいただいておりまして、委員会開催の定足数5名に達していることを御報告いたします。
続きまして、利益相反について御報告いたします。まずは、利益相反の取扱規定に基づく個別の医薬品を取り扱う際の議論参加基準に関する申告ですが、本日は議事次第にありますとおり、制度や施策の概要をはじめとした全般的な議論が中心となり、特定の医薬品について議論を行うことは予定していないことから、個別医薬品に関する利益相反の申告はいただいておりませんので、御報告いたします。
以上です。
○磯部委員長 ありがとうございました。
それでは、議事に入りたいと思います。
本日の議題は、1「委員の求めに応じた個別事項への対応」として、「一般用医薬品の濫用に対する取組について」取り扱います。そのほか、海外調査、定期報告を取り扱います。
それでは、まず「一般用医薬品の濫用に対する取組について」、今回、佐藤先生に議論の口火を切っていただこうということで、資料の作成から何から全部お任せしてしまいましたけれども、ありがとうございます。
議論の趣旨についてお願いいたします。
○佐藤委員 それでは、私のほうから論点提示だけさせていただきます。
以前、9月のこの委員会で一度少し議論をいたしましたけれども、その後、厚労省の医薬品等安全対策部会においてさらに議論が進んでおりまして、それを踏まえた論点を提示させていただければと思います。
次のスライドをお願いいたします。
濫用等のおそれのある医薬品については、9月の委員会のときに、厚労省の方から、通常量の指定された用法・用量で使用する限りにおいては特段の問題がない、承認を取り消すようなものではないという御発言がありまして、それはそのとおりであるという前提の下に、ただ、実際には濫用をされている実態がある中で、その当時の承認の是非を問うのではなくて、濫用の実態を踏まえた何らかの対策が必要ではないかという観点に基づいて論点を設定させていただきました。
1月の医薬品等安全対策部会において、従来の濫用等のおそれのある医薬品に加えて、デキストロメトルファン及びジフェンヒドラミンを追加で指定することとされたようです。まだこれはさらにその上の薬事審議会等にこれから上がるのでしょうか。その辺り、私、確認できていないのですが、どの時点で最終的な決定になるのかは後ほど厚労省の方から御説明いただければありがたいのですけれども、一応基本的にはそういう流れになっていて、パブコメも終わっているということで、基本的にはこうなるだろうと思うのですけれども、これ自体は、特にデキストロメトルファンがかなり濫用の実態があるということで、これはまず評価すべき点ではないかというのが1点目です。
次をお願いいたします。
2点目ですけれども、今度は言い方が指定濫用防止医薬品という言い方に変わったようなのですが、その中で、販売区分の変更ということが議論されているわけですけれども、通常、今の数量制限はあっても、基本的にはドラッグストアで自由に買える医薬品の中に入っておりますので、医療用医薬品への見直しを含む販売区分の変更についての検討は急いで開始すべきではないかというのが2点目になります。
次をお願いいたします。
3つ目の論点が今度、アリルイソプロピルアセチル尿素ですけれども、この医薬品に関しては、まずは国際的に医薬品として使われていないということがあります。そして、国内の依存症の専門医療機関から一定数の症例が報告されているということが嶋根先生の報告書にも書かれておりまして、その中で、医薬品としての承認の妥当性についての検討も含めて、今後の課題が報告書の中でも記載されておりまして、まずこちらの医薬品としての承認の妥当性についての検討を開始すべきではないかということでございます。
9月にも申し上げましたけれども、アリルイソプロピルアセチル尿素、長いのでア尿素と略させていただきます。このア尿素が含まれている医薬品、多くの薬品に含まれているわけですけれども、例えば韓国では基本的には持込みが禁止されている成分になっておりまして、それを持ち込もうとすると、もし税関でそれがチェックされた場合には没収になるということでもありますので、そういうものをずっと今後も使い続ける必要性があるのかということについては検討すべきではないかというのが3つ目でございます。
最後の論点、4つ目です。次のスライドをお願いいたします。
海外での使用状況、ア尿素以外の指定濫用防止医薬品についても、海外での承認・規制の状況や使用実態について、改めて調査すべきではないかというのが4つ目の論点です。
嶋根先生の研究班の報告書にも一部、その調査の結果が記載されているのですけれども、最新の状況も含めて、きちんと全ての指定濫用防止医薬品についての状況について改めて調査をしていただければよいのではないかというのが最後の論点になります。
私からの論点の説明は以上になります。
○磯部委員長 ありがとうございました。
今回、一般用医薬品の濫用に対する取組ということで、改めて委員の間で議論しようではないかと言ってくださった佐藤先生の今現在の問題関心はここだということをまず端的にお示しいただいたということかと思います。ありがとうございました。
本日、この論点については25分ほど時間が取ってあるという感じですので、様々にお話しいただければと思います。
ちなみに、本日は参考資料の中で、一般用医薬品の問題については、昨年のシンポジウムでも取り上げたところでありまして、参考資料4は、そもそもこちらの委員会で事務局から御説明いただいた際の資料です。参考資料5に、シンポジウム当日、中村先生が10代のオーバードーズの現状といったことで御報告いただいた際の資料、一般用医薬品の濫用に対する取組について、委員の間であった議論のやり取りは参考資料6に上がっております。
要するにいろいろ分類をして、それぞれにリスクに応じた販売方法、情報提供の方法などを区分してやっているのだけれども、その区分の仕分けがいいのか、あと、指定している薬物の対象が適切か、場合によっては、それは広過ぎる、狭過ぎるという批判もあるでしょうし、そもそも医薬品として販売してもいいのだろうかというようなところが最後の御指摘だったということかと思います。
いろいろな論点がありそうな気がしますけれども、事務局から発言があるということなので、どうぞお願いします。
○池上補佐 事務局から、先ほど佐藤先生から御指摘がありました指定濫用防止薬品の手続について補足させていただければと思います。
指定濫用防止医薬品について、8成分が昨年11月の安全対策調査会で事前整理を行った上でパブコメを実施しまして、1月23日付けの安全対策部会で審議され、了承されています。その後、本年2月13日付けで成分について告示をされております。
施行につきましては、

出典: 厚生労働省
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74926.html

時系列

主な数値

出席委員数 8名
委員会開催定足数 5名
指定濫用防止医薬品の追加成分数 8成分

この事例から確認すべきポイント

本議事録は、厚生労働省が一般用医薬品の濫用問題に対し、継続的に規制強化の検討を進めていることを示唆しています。特に、デキストロメトルファンやジフェンヒドラミンといった成分の指定濫用防止医薬品への追加、およびアリルイソプロピルアセチル尿素の承認妥当性に関する議論は、製薬企業にとって製品ポートフォリオや販売戦略に大きな影響を与える可能性があります。販売区分の変更や国際的な規制状況の調査の必要性が提言されており、関連企業はこれらの動向を注視し、将来的な規制変更に備えた製品開発、マーケティング、法務対応を検討する必要があります。また、行政機関が海外の規制状況を重視している点も、グローバルな視点でのコンプライアンス体制構築の重要性を示しています。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-27

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