行政処分・コンプライアンス 議論中

社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会(第3回) 議事録

厚生労働省は、社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する第3回検討会を開催しました。本会合では、制度の実施状況や課題、取り巻く動向を把握するため関係者からのヒアリングを実施。日本知的障害者福祉協会からは、会員法人へのアンケート結果に基づき、制度の定着度合いや職員確保・定着への寄与、掛金値上げによる経営影響、給付水準維持への要望などが報告され、掛金・納付制度の見直しや公費投入を含む4点の提言が行われました。制度の安定的な運用に向けた議論が進行中です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

本検討会の議論は、全国の社会福祉施設(特に障害福祉事業所や児童養護施設など)の経営者、人事、経理部門に直接的な影響を及ぼします。退職手当共済制度の将来的な変更は、職員の処遇、人材確保・定着戦略、および法人の財務計画に大きな影響を与える可能性があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 人事 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 厚生労働省
業界 社会福祉・介護
発表日 2026-06-26
分類 行政処分・コンプライアンス
地域 東京都

発表された内容

令和8年6月26日(金)15:00~17:00

場所

TKP新橋カンファレンスセンター ホール11C

出席者

構成員(五十音順)

伊奈川構成員
榎本構成員
瀬戸構成員
高橋構成員
玉木構成員
永井構成員
則武構成員
藤森構成員
松原構成員(座長)
山田構成員
吉田構成員

議題

1 社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング
2 その他

議事

○山田福祉基盤課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第3回「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
本日は、構成員の皆様は全員出席となっております。
榎本構成員、吉田構成員がオンラインでの御参加となります。
なお、吉田構成員は若干遅れての出席となっておりますので、あらかじめお知らせいたします。
事務局及びオブザーバーの出席につきましては、配付しています座席表をもちまして紹介に代えさせていただきます。
ここで報道関係の方に御連絡いたします。冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
(頭撮り終了)
○山田福祉基盤課長補佐 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
資料の読み上げは割愛させていただきますが、本日の資料は資料1から4となっておりまして、参考資料は1から5を配付させていただいております。会場にお越しの構成員におかれましては、机上に用意してございます。オンラインにて出席の構成員におかれましては、電子媒体でお送りしております資料を御覧いただければと思います。
次に、発言方法について御案内いたします。
オンラインで御参加の構成員におかれましては、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思います。会議の進行中は基本的にマイクをミュートにしていただき、御発言をされる際にはZoomツールバーのリアクションから「手を挙げる」をクリックいただきまして、座長の御指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言ください。御発言が終わりました後には、同じくツールバーのリアクションから「手を下ろす」をクリックいただきまして、併せて再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
それでは、これからの議事進行につきましては松原座長にお願いさせていただきます。
○松原座長 皆様、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
早速ですけれども、議事に入らせていただきたいと思います。
議題1「社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング」について、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長の小野です。本日もよろしくお願いいたします。
それでは、資料1、関係者ヒアリングについて簡単に説明させていただきます。
開いていただきまして、1ページ目です。
本日は、本制度の在り方を検討するに当たり、その実施状況や課題さらに制度を取り巻く動向を幅広く把握するため、前回に続きまして構成員の皆様からヒアリングを行います。
今回は、事業者団体からは榎本構成員、則武構成員に御発表いただきます。その後、玉木構成員より長期保険である公的年金の仕組みについて御説明をいただきます。
ヒアリングの実施方法につきましては、資料2から4に基づき、榎本構成員、則武構成員から15分程度、玉木構成員から20分程度で御説明をいただき、その後一括して質疑応答という形で進めさせていただきたいと思います。
なお、本日のヒアリングに当たりましては、持ち時間の終了1分前のタイミングで事務局からベルを鳴らしますので、御承知おきいただければと思います。
また、本日の参考資料ですが、第1回検討会での御質問への回答として参考資料1から3を準備しております。こちらはヒアリングの後に御説明する予定です。
なお、前回お示ししました事務局の資料を参考資料4、5として示させていただいております。
私からは以上です。よろしくお願いします。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、ヒアリングを始めさせていただきます。
最初に榎本構成員からお願いいたします。
○榎本構成員 榎本でございます。日本知的障害者福祉協会の代表で本日参加させていただきます。
愛知県名古屋市の名東区から今日はお話しさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
私どもとしましては、現場の実情を反映し、提言を行いたいと思っております。
そこで、5月12日から5月25日、非常に短い期間でしたけれども、会員法人にアンケート調査を行いました。その結果から報告させていただきたいと思います。
資料の2ページを御覧ください。
今回のアンケートでは378の会員法人から回答をいただきました。
3ページの基本情報を御覧ください。法人内での実施事業の内訳です。我々は障害福祉団体でございますので、障害関係の事業のみを実施している法人が287法人となっています。その中でも複数分野の事業を実施している法人も93法人ございました。
職員の正規・非正規の比率ですが、正規職員1万8980名、非正規職員1万5772名、比率では正規職員が54.6%、非正規職員が45.4%と非正規職員も多く勤務されていることが分かりました。
4ページを御覧ください。
退職共済制度への加入の状況ですが、現在加入している法人の割合は97.1%とほぼ全ての法人が加入しており、社会福祉施設の退職金制度として定着していることが分かりました。
一方で、この97.1%の加入法人のうち、平成28年4月1日、障害福祉事業所への公費助成が廃止となった以降に入職した職員が加入していない制度対象外施設が4分の1を占めておりました。退職共済制度の新規加入者が減少傾向にあり、直近では横ばいになっている一因となっていると推察しております。このような現状が賦課方式の制度で実施している現行制度の不安定化につながっているものと思われます。
5ページを御覧ください。
退職共済制度の加入がもたらす効果についてお聞きしました。退職共済制度の職員の確保・定着への寄与についてお聞きしたところ、76.3%の法人が職員の確保・定着に寄与していると回答しました。
また、退職共済制度の加入により法人が感じている効果についてもお聞きしたところ、採用時における人材の確保が59.1%、次いで採用後の職員の将来に対する安心感が52.3%など、退職共済制度は職員の確保・定着や職員の将来への安心感の保持などの重要な要素として社会福祉法人に寄与していることが分かりました。
6ページを御覧ください。
さらなる掛金額の値上げが行われた場合の経営上の影響についてお聞きしました。約9割の法人は、掛金の引上げにより経営に影響があると回答しています。一方で、1割の法人は掛金の引上げにより契約解除を検討すると回答していますが、契約解除の際はそれまでに支払った掛金の払い戻しがないことから、現実的には難しいと推察されます。
7ページを御覧ください。
退職共済制度の持続可能性のためにはどこに重点を置くべきかお聞きしたところ、8割以上の法人が給付水準を下げない形での制度の維持を望んでいることが分かりました。一方で、法人の負担を抑制するため、給付水準を下げてでも掛金の上昇を止めるべきと回答した法人は16.6%にとどまりました。
8ページを御覧ください。
今回のアンケートを踏まえて、退職共済制度が将来にわたり安定的に運用されるよう、本会として次のとおり提言いたします。
1.掛金・納付制度の見直しについて。掛金については、人件費や物価高騰の中、経営基盤が脆弱な事業体も多いことから、大幅な掛金の引上げありきの議論は前提とせずに検討していただきたいと思います。
掛金の納付については、現行の一括納入は特定の月の法人キャッシュフローを圧迫することから、経営の安定化を図るために年間複数回の分割納入などを可能としていただきたいと思います。
2つ目、支給要件の見直しと給付水準の維持について。勤続1年以上という支給要件が長期勤続者への報奨という退職金の本来の趣旨を薄れさせていることから、現行の1年以上を3年から5年程度に見直した場合の効果について検証していただきたいと思います。
給付水準については、職員の処遇改善と長期勤続へのモチベーションを維持する観点から、給付水準は可能な限り維持し、ほかの方策による制度の維持を優先して検討していただきたいと思います。
3つ目になります。制度の魅力発信と加入者の拡大について。新規加入者の拡大を図るためにも、本制度が公的性格の強い安全・確実な退職金制度であり、社会福祉法人で働く上での大きな魅力となることを広くアピールしていただきたいと思います。
また、障害福祉サービス事業所への公的扶助が廃止となった以降に入職した職員が加入していない法人については、希望する場合には新規加入できる仕組みが可能か検討していただきたいと思います。
4.福祉人材の確保・定着に向けた処遇改善の流れを止めないよう、一定期間の集中的な公費投入をぜひとも御検討いただきたいと思います。
以上、4点提言させていただきました。ありがとうございました。
○松原座長 ありがとうございました。
では、続きまして則武構成員、お願いいたします。
○則武構成員 全国児童養護施設協議会の則武です。よろしくお願いします。
資料3を御覧いただきたいと思います。
社会福祉施設等退職手当共

出典: 厚生労働省
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74917.html

時系列

主な数値

検討会開催日時 2026-06-26 15:00-17:00日時
アンケート調査期間 2024-05-12〜2024-05-25期間
アンケート回答法人数 378法人
正規職員数 18980名
非正規職員数 15772名
正規職員比率 54.6%
非正規職員比率 45.4%
退職共済制度加入法人割合 97.1%
制度対象外職員がいる法人割合 1/4割合
職員確保・定着への寄与回答割合 76.3%
掛金値上げによる経営影響懸念回答割合 約9割
掛金値上げによる契約解除検討回答割合 1割
給付水準維持を望む回答割合 8割以上
給付水準を下げてでも掛金上昇を止めるべき回答割合 16.6%

この事例から確認すべきポイント

社会福祉施設職員等退職手当共済制度の持続可能性を巡る議論は、社会福祉施設運営における重要な経営課題であることが本検討会で示されました。日本知的障害者福祉協会によるアンケート結果は、制度が職員の確保・定着に大きく寄与している一方で、掛金の値上げが約9割の法人に経営上の影響を与えるという実情を浮き彫りにしています。特に、平成28年の公費助成廃止以降に入職した職員が制度対象外となる問題は、新規加入者の減少傾向と制度の不安定化に直結しており、早急な対応が求められます。提言された掛金・納付制度の見直し、支給要件の検証、給付水準の維持、そして公費投入の検討は、制度の安定運用と福祉人材の確保・定着という二つの目標を両立させるための具体的な方策として、今後の議論の焦点となるでしょう。企業広報としては、この制度の動向が社会福祉分野の人材戦略や経営安定性に与える影響を継続的に注視し、関係者への情報提供と意見集約の機会を捉えることが重要です。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-28

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