統計・調査データ

令和7年度遺伝子組換え植物実態調査の結果について

農林水産省は、令和7年度の遺伝子組換え植物実態調査結果を公表しました。平成18年度から輸入港周辺で実施されている本調査では、運搬時にこぼれ落ちた種子に由来すると考えられる遺伝子組換えセイヨウナタネやダイズの生育が確認されました。しかし、組み換えられた遺伝子が近縁種に拡散したり、生育範囲が拡大したりする状況は確認されず、生物多様性影響が生じるおそれはないと判断されています。農林水産省は今後も調査を継続する方針です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

遺伝子組換え作物の輸入、流通、加工に関わる食品、飼料、種苗関連企業は、今回の調査結果が生物多様性影響がないと判断されたことを認識し、引き続き関連法規(カルタヘナ法など)を遵守する必要があります。特に、輸入港周辺で事業を行う企業は、運搬時の種子こぼれ落ち防止策など、環境への配慮を継続することが求められます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 広報

対応期限:定期確認

基本データ

企業・団体 農林水産省
業界 農業
発表日 2026-07-24
分類 統計・調査データ

発表された内容

令和7年度遺伝子組換え植物実態調査の結果について

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令和8年7月24日
農林水産省

農林水産省は、平成18年度以降、セイヨウナタネやダイズ等の輸入港の周辺地域において、遺伝子組換えセイヨウナタネ及び遺伝子組換えダイズの生育や、その近縁種との交雑の有無を調査しています。令和7年度の調査では、これまでの調査結果と同様に、主に運搬時にこぼれ落ちた種子に由来すると考えられる遺伝子組換えセイヨウナタネ及び遺伝子組換えダイズが生育していましたが、組み換えられた遺伝子が交雑可能な近縁種に拡散したり、生育範囲が拡大したりする状況は確認されませんでした。このため、遺伝子組換えセイヨウナタネ及び遺伝子組換えダイズにより、生物多様性影響が生ずるおそれはないと考えられます。

1.調査の目的
農林水産省は、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号)に基づき承認した遺伝子組換えセイヨウナタネや遺伝子組換えダイズにより、生物多様性影響が生ずるおそれの有無を検証するため、セイヨウナタネとその近縁種(カラシナ及び在来ナタネ。以下、セイヨウナタネを含めて「ナタネ類」といいます。)については平成18年度から、ダイズとその近縁種であるツルマメについては平成21年度から、それぞれ遺伝子組換え体の生育や近縁種との交雑の有無について調査をしています。
2.令和7年度の調査方法及び調査結果(概要)
(1)調査方法これまでの実態調査で遺伝子組換え体が多く生育していた港を調査することとし、ナタネ類について7港、ダイズ及びツルマメについては1港において、それぞれ陸揚げ地点から5kmの範囲で、遺伝子組換え体の生育を調査するため、葉を採取・分析し、遺伝子組換え体か否かを判定しました。さらに、遺伝子組換え体が交雑と世代交代を繰り返すことにより、組み換えられた遺伝子が交雑可能な近縁種に拡散している可能性を検証するため、遺伝子組換え体が生育していた場所及びその周囲において、ナタネ類の種子を採取・分析し、除草剤耐性遺伝子の有無を調査しました。(2)調査結果次の結果のとおり、令和6年度までの調査結果と同様に、組み換えられた遺伝子が交雑可能な近縁種に拡散したり、遺伝子組換え体の生育範囲が拡大したりする状況は確認されませんでした。 ・遺伝子組換えセイヨウナタネは、5港において計92群落(110個体)生育していましたが、生育範囲が経年的に拡大している状況は確認されませんでした。 ・遺伝子組換えセイヨウナタネは、主に陸揚げ地点近傍の運搬車両が通行する幹線道路沿いの植栽帯等に生育していました。 ・遺伝子組換えセイヨウナタネの近傍に、交雑可能な近縁種であるカラシナ又は在来ナタネは生育しておらず、交雑は確認できませんでした。 ・遺伝子組換えダイズは、博多港において3群落(3個体)生育していましたが、生育範囲が経年的に拡大している状況は確認されませんでした。 ・遺伝子組換えダイズは、陸揚げ地点近傍に生育していました。
3.今後の対応
今回の令和7年度の調査結果においても、令和6年度までの調査結果と同様、組み換えられた遺伝子が交雑可能な近縁種に拡散したり、遺伝子組換え体の生育範囲を拡大したりする状況は確認されませんでした。そのため、遺伝子組換えセイヨウナタネ及び遺伝子組換えダイズにより、生物多様性影響が生ずるおそれはないと考えられます。農林水産省は、令和8年度以降も、遺伝子組換えセイヨウナタネにより、生物多様性影響が生ずるおそれの有無を検証するため、遺伝子組換えセイヨウナタネ等の生育状況や遺伝子組換えセイヨウナタネとナタネ類との交雑の有無について調査を継続することとし、遺伝子組換え農作物等により生ずる我が国の生物多様性への影響に関する科学的知見の一層の充実を図ってまいります。
参考
これまでの遺伝子組換え植物実態調査の結果については、次に掲載しています。遺伝子組換え植物等の実態調査 <添付資料>遺伝子組換え植物実態調査結果(令和7年度実施分)(PDF : 7,873KB)

お問合せ先
消費・安全局農産安全管理課
担当者:組換え体企画班、組換え体管理指導班代表:03-3502-8111(内線4510)ダイヤルイン:03-6744-2102

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出典: www.maff.go.jp
URL: https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/260724.html

時系列

主な数値

ナタネ類調査対象港数 7港
ダイズ及びツルマメ調査対象港数 1港
遺伝子組換えセイヨウナタネ群落数 92群落
遺伝子組換えセイヨウナタネ個体数 110個体
遺伝子組換えダイズ群落数 3群落
遺伝子組換えダイズ個体数 3個体

この事例から確認すべきポイント

本発表は、農林水産省が長年にわたり実施している遺伝子組換え植物の実態調査結果を公表するものであり、生物多様性影響の有無を検証する目的が明確に示されています。調査結果からは、輸入港周辺で遺伝子組換えセイヨウナタネやダイズの生育は確認されたものの、組み換えられた遺伝子の近縁種への拡散や生育範囲の拡大は確認されず、生物多様性影響が生じるおそれはないとの判断が示されました。これは、遺伝子組換え作物の安全性に対する社会的な懸念に対し、科学的根拠に基づいた情報提供を行うものとして重要です。企業としては、遺伝子組換え作物を取り扱う場合、関連法規(カルタヘナ法など)の遵守はもちろんのこと、このような公的機関による調査結果を常に把握し、自社の事業活動が環境や生物多様性に与える影響について継続的に評価・管理する体制を維持することが求められます。また、消費者や取引先への情報開示においても、客観的な事実に基づいた説明責任を果たすための準備が不可欠となります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-24

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