ウクライナ、ナフトガスCEOのコレツキー氏が首相に就任、新内閣が発足
この発表の要点
- ウクライナでセルヒー・コレツキー氏が新首相に就任し、新内閣が発足した。
- 新内閣は軍の支援、防衛産業の拡大、冬への備え、国防、経済開発、欧州統合を最優先課題とする。
- 農業政策・食料省が再独立し、EU加盟交渉と農業分野の戦略策定を推進する方針である。
企業・自治体への影響
ウクライナとのビジネスを行う企業、特にエネルギー、農業、防衛関連企業は、新内閣の政策動向を注視する必要があります。欧州統合を推進する姿勢は、将来的な市場開放や規制変更に影響を与える可能性があります。
対応すべきこと
- ウクライナの政治・経済動向に関する公式発表や信頼できる報道を継続的に確認する。
- 新内閣が掲げる優先課題(軍事支援、防衛産業、エネルギー、農業、欧州統合)に関連する事業を展開している場合、政策変更のリスクと機会を評価する。
- ウクライナとの取引がある企業は、現地の法制度や規制の変更に注意し、必要に応じて専門家へ相談する。
対象部門: 経営者 法務 経理 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-23 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月23日
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は7月12日、ユリア・スビリデンコ氏を首相職から解任するとともに、内閣を刷新する方針を発表した。これを受け、ウクライナ最高会議(国会)は14日、スビリデンコ氏の辞任を承認し、16日にゼレンスキー大統領が指名したセルヒー・コレツキー氏を新首相に任命した。
コレツキー新首相は、2025年5月から国営エネルギー企業ナフトガスの最高経営責任者(CEO)を務め、冬期間のロシアによるエネルギーインフラ攻撃激化の中、ガス・熱供給の確保、供給網の多角化などに尽力した。同氏は首相就任に際する国会演説で、軍の支援と防衛産業の拡大、冬への備えを最優先課題に掲げ、国防、経済開発、欧州統合を推進する内閣とすることを説明した。
最高会議は7月16日、コレツキー首相による新内閣人事案を承認した。主要閣僚は次のとおり(かっこ内は前職)。
第1副首相兼エネルギー相:デニス・シュミハリ(再任)
副首相(欧州、欧州大西洋統合担当):フセボロド・チェンツォフ(駐EUウクライナ代表)
農業政策・食料相:タラス・ビソツキー(経済・環境・農業省次官)
復興・インフラ・運輸相:ミコラ・カラシニク氏(キーウ州知事)
経済・環境相:オレクサンドル・クラフチェンコ氏(マッキンゼー・アンド・カンパニー・ウクライナのマネージングパートナー)
財務相:セルヒー・マルチェンコ氏(再任)
法相:デニス・マスロフ氏(最高会議法務政策委員長)
国防相と外相の人事は大統領の提案に対して最高会議が任命するが、同会議は休会に入り、8月18日に予定される次回本会議まで持ち越された。新内閣は7月17日、ゼレンスキー大統領との合意に基づき、国防相代行にエウヘニー・フマラ保安局(SBU)長官代行、外相代行にアンドリー・シビハ外相を任命した。
ビソツキー氏が大臣に任命された農業政策・食料省は2025年7月、当時の経済省、環境保護・天然資源省と統合され、経済・環境・農業省となったが、再度独立した省となった。ウクライナ農業連盟のパブロ・コバル事務局長によれば、農業政策・食料省の復活はEU加盟交渉を効果的に進めるとともに、農業分野の中長期的な発展戦略を策定するために必要な措置であると説明している(「インターファクス・ウクライナ」7月17日)。
なお、前内閣で2026年1月から国防相を務め、ドローンやAI(人工知能)・デジタル技術の軍事活用や防衛品の調達改革などを推進したミハイロ・フェドロフ氏の解任に対して、ウクライナでは大規模な抗議集会が開かれている。同氏は7月16日の記者会見で、敵に勝つためにはオレクサンドル・シルスキー軍総司令官とアンドリー・フナトフ参謀総長の更迭を含む抜本的な人事決定が必要であると、ゼレンスキー大統領に提案したことを明らかにした(「キーウ・インディペンデント」6月16日)
(ダリア・カラペトロバ)
(ウクライナ)
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ウクライナ、ナフトガスCEOのコレツキー氏が首相に就任、新内閣が発足
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/4d3a2e943f4ead4c.html
時系列
- 2025-05-00 セルヒー・コレツキー氏が国営エネルギー企業ナフトガスの最高経営責任者(CEO)に就任。
- 2025-07-00 農業政策・食料省が当時の経済省、環境保護・天然資源省と統合され、経済・環境・農業省となる。
- 2026-01-00 ミハイロ・フェドロフ氏が国防相を務める。
- 2026-07-12 ボロディミル・ゼレンスキー大統領がユリア・スビリデンコ氏を首相職から解任するとともに、内閣を刷新する方針を発表。
- 2026-07-14 ウクライナ最高会議(国会)がユリア・スビリデンコ氏の辞任を承認。
- 2026-07-16 ゼレンスキー大統領が指名したセルヒー・コレツキー氏を新首相に任命。最高会議がコレツキー首相による新内閣人事案を承認。ミハイロ・フェドロフ氏が記者会見で、軍総司令官と参謀総長の更迭を含む抜本的な人事決定が必要であるとゼレンスキー大統領に提案したことを明らかにする。
- 2026-07-17 新内閣がゼレンスキー大統領との合意に基づき、国防相代行にエウヘニー・フマラ保安局(SBU)長官代行、外相代行にアンドリー・シビハ外相を任命。ウクライナ農業連盟のパブロ・コバル事務局長が、農業政策・食料省の復活はEU加盟交渉を効果的に進めるとともに、農業分野の中長期的な発展戦略を策定するために必要な措置であると説明(「インターファクス・ウクライナ」報道)。
- 2026-08-18 最高会議の次回本会議が予定される。
主な数値
| コレツキー氏のナフトガスCEO就任時期 | 2025年5月月 |
|---|---|
| 農業政策・食料省の統合時期 | 2025年7月月 |
| フェドロフ氏の国防相就任時期 | 2026年1月月 |
この事例から確認すべきポイント
ウクライナにおける今回の内閣刷新は、戦時下の政権運営の難しさと、国家の優先課題の変化を明確に示しています。新首相に就任したコレツキー氏がエネルギー分野での実績を持つことから、エネルギー安全保障が引き続き重要な政策課題であることが伺えます。また、新内閣が軍の支援、防衛産業の拡大、冬への備え、国防、経済開発、欧州統合を最優先課題に掲げたことは、戦況と経済再建、そして将来的なEU加盟を見据えた国家戦略の方向性を明確にしています。農業政策・食料省の再独立は、EU加盟交渉を効果的に進め、農業分野の戦略を策定するための具体的な措置であり、国際社会へのメッセージとも解釈できます。前国防相の解任とそれに伴う抗議集会は、戦時下における人事の難しさや国民の関心の高さを反映しており、今後の政権運営において国民の支持を得ることが重要であることを示唆しています。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-23
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