ブラジル・アイスランド間のEFTA・メルコスールFTAが10月1日に発効へ
この発表の要点
- ブラジルとアイスランド間でEFTA・メルコスールFTAが2026年10月1日に発効する見込み。
- メルコスール諸国から輸出されるコーヒー、牛肉、鶏肉、豚肉、エタノールなどの農産品や食品に対し、原則として関税が撤廃される。
- 協定は、メルコスール・EFTA加盟国のうちそれぞれ少なくとも1カ国が批准書を寄託した日の翌々月から3カ月目の月初に、当該国の間で効力を生じる。
企業・自治体への影響
ブラジル、アイスランド、およびEFTA・メルコスール加盟国と貿易を行う企業は、関税撤廃による輸出入コストの変化や市場アクセス改善の影響を受ける可能性があります。特に、食品、農業、鉱業(酸化アルミニウム)関連の企業は、貿易条件の変化を注視し、事業戦略への影響を評価する必要があるでしょう。
対応すべきこと
- 自社の製品やサービスがEFTA・メルコスールFTAの対象となるか、関税撤廃・関税割当の有無を公式出典で確認する。
- 関連する貿易部門や事業部門へ本協定の発効情報を共有し、影響を評価するよう促す。
- 今後の他の加盟国の批准状況を継続的に監視し、協定の適用範囲拡大に備える。
- 発効日である2026年10月1日までに、貿易実務における変更点に対応できるよう準備を進める。
対象部門: 経営者 法務 経理 広報
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構 (JETRO) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-17 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月17日
ノルウェー外務省は7月10日、ブラジルが欧州自由貿易連合(EFTA)・メルコスール間の自由貿易協定(FTA)の批准書を7月8日に寄託者であるノルウェーへ寄託し、ブラジルの批准手続きが完了したと発表した。EFTA側では既にアイスランドが5月20日に批准書を寄託しており、同協定はまずブラジルとアイスランドの間で10月1日に発効する見込みとなった(注)。
EFTA・メルコスールFTAは2017年6月に交渉が開始され、2019年8月に基本合意に達した。その後、2025年7月に最終合意(2025年7月22日記事参照)し、同年9月16日にリオデジャネイロで署名された。ブラジル産業界は協定締結を歓迎しており、輸出拡大や投資促進につながることへの期待を示している(2025年7月23日記事参照)。
EFTAが公表したファクトシート(2025年7月2日付)によると、メルコスール諸国から輸出されるコーヒー、マテ茶、牛肉、鶏肉、豚肉、エタノールおよびバイオエタノール、赤ワイン、保存食品やベーカリー製品などの調製食料品に対し、一部で関税割当が設定されるものの、原則として関税が撤廃される。これにより、ブラジル産農産品や食品のEFTA市場へのアクセス改善が見込まれる。
ブラジル開発商工サービス省(MDIC)の貿易統計によると、2025年のブラジルとアイスランド間の貿易総額(往復)は2億3,279万42ドルだった。このうち、ブラジルの対アイスランド輸出額は2億1,939万2,795ドルで輸出相手国・地域別として88位、輸入額は1,339万7,247ドルで輸入相手国・地域別として107位だった。ブラジルからアイスランド向けの主な輸出品目は HSコード6桁ベースでみると(HSコード:2818.20) の酸化アルミニウム(人造コランダムを除く)だった。
(注)同協定第16.5条第2項により、メルコスール加盟国(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)とEFTA加盟国(スイス、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン)のうち、それぞれ少なくとも1カ国が批准書を寄託した日の翌月から起算して3カ月目の月初に、当該国の間で効力を生じる 。それ以降に批准書を寄託した国については、同条第3項により、当該国の寄託日の翌月から起算して3カ月目の月初に発効する。
(エルナニ・オダ)
(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス、メルコスール、EFTA)
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ブラジル・アイスランド間のEFTA・メルコスールFTAが10月1日に発効へ
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/0e97b94f43b03e5c.html
時系列
- 2017-06 EFTA・メルコスールFTA交渉開始
- 2019-08 EFTA・メルコスールFTA基本合意に達する
- 2025-07 EFTA・メルコスールFTA最終合意
- 2025-09-16 EFTA・メルコスールFTAがリオデジャネイロで署名される
- 2026-05-20 アイスランドがEFTA・メルコスールFTAの批准書を寄託
- 2026-07-08 ブラジルがEFTA・メルコスールFTAの批准書を寄託
- 2026-07-10 ノルウェー外務省がブラジルの批准手続き完了を発表
- 2026-10-01 ブラジルとアイスランド間でEFTA・メルコスールFTAが発効する見込み
主な数値
| ブラジル・アイスランド間の2025年貿易総額 | 232790042ドル |
|---|---|
| ブラジルの対アイスランド2025年輸出額 | 219392795ドル |
| ブラジルの対アイスランド2025年輸入額 | 13397247ドル |
| ブラジルの対アイスランド輸出相手国・地域別順位 | 88位 |
| ブラジルの対アイスランド輸入相手国・地域別順位 | 107位 |
この事例から確認すべきポイント
この発表は、ブラジルとアイスランド間でEFTA・メルコスールFTAが発効することを示しており、国際貿易における新たな動きとして注目されます。特に、ブラジル産農産品や食品のEFTA市場へのアクセス改善が期待されており、関連する輸出企業にとってはビジネス機会の拡大につながる可能性があります。協定の発効条件が「それぞれ少なくとも1カ国が批准書を寄託した日の翌月から起算して3カ月目の月初」と具体的に定められている点は、今後の他加盟国の批准状況を予測する上で重要な情報となります。現状ではブラジルとアイスランド間での発効ですが、将来的には他のメルコスール・EFTA加盟国が批准することで、協定の適用範囲が拡大する見込みがあります。企業は、自社の製品が関税撤廃や関税割当の対象となるか、また原産地規則などの詳細について、公式出典(EFTAが公表したファクトシート等)で確認する必要があるでしょう。貿易統計からは、現時点でのブラジルとアイスランド間の貿易規模は比較的限定的であることが読み取れますが、FTA発効により今後の貿易額の増加が期待されます。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-17
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