経済・産業トレンド

村田製作所、シンガポールで医療テックとの共創プロジェクトを開始

村田製作所は、ASEANおよびインドの医療テックスタートアップとの共創プロジェクト「KUMIHIMO Tech Camp Singapore 2026」を開始しました。慢性疾患や感染症などの医療課題解決を目指し、7月31日までスタートアップを募集しています。採択企業は技術支援を受け、11月26日の最終ピッチ大会で成果を発表し、最優秀者には賞金が授与される予定です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

医療テック分野のスタートアップ企業は、村田製作所の技術支援や資金提供、共同開発の機会を得られる可能性があります。特にASEANおよびインドに本社を置く企業は、このプロジェクトを通じて事業拡大のチャンスを掴めるでしょう。村田製作所は、新興市場での医療課題解決に貢献し、新たなビジネスモデルや技術革新を創出する機会となります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報

対応期限:公募締切まで

基本データ

企業・団体 村田製作所
業界 製造
発表日 2026-07-17
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月17日

村田製作所は6月16日、ASEANおよびインドのメドテック(医療テック)分野のスタートアップとの共創プロジェクト「KUMIHIMO Tech Camp Singapore 2026」(注1)を開始した。村田製作所と地場スタートアップが持つ技術を組み合わせ、慢性疾患や感染症など、ASEANとインドが抱える医療課題の解決を目指す。スタートアップの募集は7月31日に締め切られる。

村田製作所はこれまで日本で5回、共創プログラム「KUMIHIMO Tech Camp with Murata」を実施した。シンガポールでの実施は、海外ではブルガリアに次いで2カ所目で、医療テックに特化したプロジェクトとしては今回が初めてとなる。ASEANとインドは、20億人超の人口を抱える。高齢化や慢性疾患への対応が課題となるシンガポールやマレーシア、母子保健の向上が求められるインドやフィリピンなど、国ごとに異なる医療課題への対応が求められている。

募集対象は、(1)慢性疾患・感染症の予防、早期発見、(2)猛暑や気候変動など環境要因に起因する健康状態のモニタリングと対応、(3)質の高い医療へのアクセス改善に関するソリューションを持つスタートアップ。スタートアップが持つソリューションに、村田製作所のセンサーや無線通信モジュールなどの電子部品や小型化技術を組み合わせることを想定している。

応募資格は、ASEANまたはインドに本社を置く医療テック分野のスタートアップ。プロトタイプまたは概念実証(PoC)の段階にあり、技術成熟度レベル(Technology Readiness Levels:TRL)(注2)が3以上であることが必要となる。一方、一般的な健康維持やウェルネス用途、製薬、バイオテックなど、電子部品との親和性の低いソリューションは対象外としている。

7月末に募集を締め切った後、8月中旬に上位採択企業6~8社を発表する。採択企業は、村田製作所のエンジニアによる技術支援や専門家によるメンタリングを受け、11月26日にシンガポールで開催される最終ピッチ大会で成果を発表する。最優秀者には、1万シンガポール・ドル(約125万円、Sドル、1Sドル=約125円)の賞金を授与するほか、有望案件についてはPoCや共同開発の可能性もあるとしている。

(注1)KUMIHIMO Tech Camp Singapore 2026と応募の詳細は、同プロジェクトのサイトを参照。
(注2)TRLとは、研究開発段階にある技術の成熟度を9段階で客観的に評価する指標で、元々はNASAが宇宙開発用に策定した。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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村田製作所、シンガポールで医療テックとの共創プロジェクトを開始

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/9b1771ca54973f02.html

時系列

主な数値

過去の日本での共創プログラム実施回数 5回
ASEANとインドの人口 20億人超
上位採択企業数 6~8社
最優秀者賞金 10000シンガポール・ドル
最優秀者賞金(日本円換算) 125万円
シンガポール・ドル為替レート 125円/Sドル

この事例から確認すべきポイント

村田製作所がASEANおよびインド市場における医療課題解決を目指し、現地スタートアップとの共創を強化する戦略的な取り組みである。日本での実績を基盤に、海外で2カ所目、医療テック特化型としては初の試みとなる。慢性疾患や感染症、環境要因による健康モニタリング、医療アクセス改善といった具体的な課題領域を設定し、自社の電子部品技術とスタートアップのソリューションを組み合わせることで、新たな価値創造を目指す。このプロジェクトは、新興市場における事業機会の創出だけでなく、地域社会の医療課題解決に貢献する企業としての姿勢を示すものと言える。特に、TRL3以上という応募資格は、ある程度の技術成熟度を求めることで、PoCや共同開発へのスムーズな移行を意図していると考えられる。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-17

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