「“日本の食品”輸出EXPO」開催、欧州向け輸出企業は規制対応を模索
この発表の要点
- 「“日本の食品”輸出EXPO」が開催され、欧州向け輸出企業が環境規制対応を模索している。
- 欧州では使い捨てプラスチック指令(SUP指令)により、プラスチック製品の使用制限や代替素材への転換が求められている。
- 2026年8月よりEUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)の一部適用が開始され、日本企業もEU向け輸出で対応が必要となる。
企業・自治体への影響
食品輸出企業、特に欧州市場をターゲットとする企業は、包装材の変更や製品設計の見直しが喫緊の課題となります。関連する製造業(包装材メーカー)も、顧客からの要求に応じた新素材や新技術の開発が求められます。国際法務や輸出入関連部門は、EUの環境規制動向を継続的に監視し、コンプライアンス体制を強化する必要があるでしょう。
対応すべきこと
- EUの使い捨てプラスチック指令(SUP指令)および包装・包装廃棄物規則(PPWR)の詳細を確認する。
- 自社の輸出製品がEUの規制対象となるか、具体的な影響範囲を特定する。
- 包装材の変更や製品設計の見直しが必要な場合、サプライヤーと連携し対応計画を策定する。
- PPWRの今後の制度設計や細則の動向を継続的に注視し、情報収集を行う。
対象部門: 経営者 法務 広報 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ |
|---|---|
| 業界 | 食品 |
| 発表日 | 2026-07-15 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
| 地域 | 東京都 |
発表された内容
2026年07月15日
食品分野の展示会「“日本の食品”輸出EXPO」が2026年6月24~26日、東京ビッグサイトで開催された。同時に、「JFEX」「国際食品物流EXPO」も開催され、合わせて1万9,452人が訪れた。欧州向けに輸出する企業の間では、環境関連規制の強化を背景に、対応を模索する動きがみられた。
(左)包装材を扱う企業ブース、(右)日本の食品を扱う商社(いずれもジェトロ撮影)
とりわけ影響が聞かれたのは、プラスチックを巡る規制だ。欧州では使い捨てプラスチック指令(SUP指令)などにより、特定用途のプラスチック製品の使用制限や代替素材への転換が求められている(2021年6月7日記事参照)。パッケージを扱う企業からは、「(顧客から欧州向け輸出の容器を)プラスチックから紙素材に切り替えたいとの引き合いがある」という。さらに、飲料向けボトルを扱う企業からは、「(プラスチック製のキャップを用いる製品は)容器とキャップの一体化が義務となり、こぼれないようにする工夫が必要」との声が聞かれた。
こうした規制の複雑さや対応負担の大きさから、欧州市場参入を慎重にみる企業もある。「(市場を広げたいものの)欧州ではさまざまな規制が厳しいと聞いており、現時点ではアジア向け輸出を中心にしている」との声が聞かれ、規制が海外戦略に影響を与えている様子もうかがえた。
PPWR一部適用へ、包装要件強化で日本企業にも対応迫る
EU向け輸出では、2026年8月から「包装・包装廃棄物規則(PPWR)」の一部適用が開始される(注)。同規則は、包装削減や再利用・リサイクルの義務化などを柱に、EU域内で流通する製品の包装要件を強化するもので、日本企業にとってもEU向け輸出の際の対応が必要となる(2026年3月31日記事参照)。PPWRは今後、制度設計や細則が段階的に策定される見通しであり、企業は関連動向を継続的に注視していくことが求められる。
(注)詳細は「EU包装・包装廃棄物規則(PPWR)関連情報」参照のこと。
(伊尾木智子)
(EU、日本)
ビジネス短信 316174a952df2901
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「“日本の食品”輸出EXPO」開催、欧州向け輸出企業は規制対応を模索
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/316174a952df2901.html
時系列
- 2026-06-24 「“日本の食品”輸出EXPO」開催開始
- 2026-06-26 「“日本の食品”輸出EXPO」開催終了
- 2026-08 「包装・包装廃棄物規則(PPWR)」の一部適用開始
主な数値
| 展示会来場者数 | 19452人 |
|---|
この事例から確認すべきポイント
この事例は、国際的な環境規制が日本企業の輸出戦略に与える影響の大きさを明確に示しています。特に、EUの使い捨てプラスチック指令(SUP指令)や包装・包装廃棄物規則(PPWR)のような具体的な規制は、製品の包装設計や素材選定に直接的な変更を迫ります。企業は、単に規制内容を把握するだけでなく、サプライチェーン全体での対応を検討し、代替素材への転換や新たな技術導入を視野に入れる必要があります。また、規制の複雑さや将来的な細則策定の動向を継続的に注視し、欧州市場への参入戦略を慎重に再評価することが求められます。規制対応の遅れは、市場機会の逸失や競争力低下に直結する可能性があるため、早期の情報収集と戦略的な意思決定が不可欠です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-15
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