経済・産業トレンド 導入予定

英政府、2027年にEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則に整合した規制導入へ

英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)は6月23日、EUの森林破壊防止デューディリジェンス規則(EUDR)に整合した規制を2027年までに導入する方針を発表しました。これは2021年環境法に基づくもので、英国木材規則(UKTR)の強化を含み、2026年中に協議が行われる予定です。EUDRは2026年12月30日からEUおよび北アイルランドで適用開始されます。英国は国内市場の一貫性とEUとの貿易促進のため、EUDRと適用範囲や情報要件の整合を検討しており、EUDRは英国の2023年案より広範な対象を定めています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

食品、木材、皮革、ゴム製品などを扱う製造業、小売業、商社は、サプライチェーンにおける森林破壊リスクのデューディリジェンス体制構築・強化が求められます。特に、英国とEUの両市場で事業を展開する企業は、両地域の規制動向を注視し、整合性のある対応を検討する必要があります。対象となる原材料の調達部門、法務部門、サステナビリティ部門に影響が大きいです。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 広報 経理

対応期限:施行日まで

基本データ

企業・団体 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)
発表日 2026-06-26
分類 経済・産業トレンド
地域 英国

発表された内容

2026年06月26日

英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)は6月23日、EUの森林破壊防止デューディリジェンス規則(EUDR)に整合した規制を導入する方針を明らかにした。これは、6月20日から6月28日まで開催されているロンドン・クライメート・アクション・ウィーク(London Climate Action Week)に合わせて発表されたもの。英国政府は同方針において、2021年環境法に基づく規制の具体化に加え、英国木材規則(UKTR)を強化する立法措置を講じ、2027年までに整備された規制を導入する意向で、2026年中に協議を行う予定だ。

EUにおいて、EUDR(2023年6月13日記事参照)は、2度にわたる延期を経て2026年12月30日から適用開始される予定(2025年12月9日記事参照)だが、ウィンザー・フレームワーク(2023年2月28日記事参照)に基づき、北アイルランドでも、EUと一体で2026年12月30日からEUDRが適用されることが確認された。これまで北アイルランドでEUDRが適用されるのか不透明な状況が続いていた。

また、英国国内市場で一貫した規制環境を整備するとともに、EUとの貿易促進を図るため、英国(グレートブリテン)でのデューディリジェンス制度について、EUDRと適用範囲や情報要件を整合させることを検討している。

2023年12月9日に国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)に際して公表された英国政府の発表では、英国におけるデューディリジェンス制度は、(1)対象企業は、年間で売上高が5,000万ポンドを超えかつ対象商品を500トンを超えて使用する企業、(2)対象商品は、牛肉、皮革、大豆、パーム油、カカオとしていた。一方、EUDRでは、(1)対象企業は、対象商品をEU市場に上市もしくは供給する全ての企業、(2)対象商品は、牛肉、大豆、パーム油、木材、コーヒー、カカオ、ゴムおよびチョコレートや家具などの特定の派生製品となっている。EUDRは、2023年の英国デューディリジェンス制度案に比べて適用範囲が広い(2023年12月19日付地域・分析レポート参照)。

(林伸光)

(英国、EU)

ビジネス短信 3dd4de86467ab427

関連情報

dummy

もっと見る

ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

英政府、2027年にEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則に整合した規制導入へ

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/3dd4de86467ab427.html

時系列

主な数値

英国デューディリジェンス制度案の対象企業売上高基準 5000万ポンド
英国デューディリジェンス制度案の対象商品使用量基準 500トン
EUDR適用開始日 2026-12-30日付

この事例から確認すべきポイント

英国政府がEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則(EUDR)に整合した規制を導入する方針は、グローバルなサプライチェーンにおける環境デューディリジェンス強化の動きを示しています。特に、食品、木材、皮革、ゴム製品などを扱う企業は、調達先の森林破壊リスク評価と管理体制の構築・強化が急務となるでしょう。英国とEUの両市場で事業を展開する企業は、両地域の規制動向を注視し、整合性のある対応を検討する必要があります。EUDRの適用範囲が英国の2023年案よりも広いことから、最終的な英国の規制も広範な対象となる可能性があり、2026年中に予定されている協議の動向を注視し、自社への影響を早期に評価することが重要です。北アイルランドにおけるEUDRの適用確定も、関連企業にとっては重要な情報となります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-26

関連事例

自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?

無料でプレスリリースを掲載する