瀋陽でロボット大会が開催、人型ロボットの展示が関心集める
この発表の要点
- 瀋陽市で中国東北地域最大規模のロボット大会が開催され、人型ロボットが来場者の関心を集めた。
- 瀋陽市のロボット産業は2025年に売上高140億元、関連企業555社を達成し、2027年までにコア技術20項目と30製品の開発を目標としている。
- 韓国ロボット産業協会は、中韓両国のロボット分野における高い補完性を指摘し、人材育成や第三国市場開拓での協業深化に期待を表明した。
企業・自治体への影響
ロボット関連製品を開発・販売する製造業やIT企業は、中国東北地域の市場動向や瀋陽市の政策を注視する必要があります。特に人型ロボットやスマート製造分野に関わる企業は、新たなビジネス機会や国際協業の可能性を探る上で、この地域の動向が参考となります。自治体にとっては、産業振興策や国際連携の事例として参考になる可能性があります。
対応すべきこと
- ロボット関連企業は、瀋陽市のロボット産業振興策や「瀋陽市人工知能(AI)産業創新発展行動プラン」の詳細を公式出典で確認する。
- 中国市場への展開を検討している企業は、瀋陽市のロボット分野におけるビジネス機会や協業パートナーの可能性を調査する。
- 人型ロボットやスマート製造技術に関わる企業は、展示された先端技術や応用シナリオを参考に、自社の製品開発や市場戦略を検討する。
- 関連部門(経営者、企画、研究開発、海外事業)へ本情報を共有し、今後の事業戦略に活かす。
対応優先度: 中 中国東北地域におけるロボット産業の主要な動向と、将来的なビジネス機会や国際協業の可能性を示す情報であるため。
対象部門: 経営者 情シス 広報 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(JETRO) |
|---|---|
| 業界 | 製造 |
| 発表日 | 2026-06-16 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月16日
「2026瀋陽ロボット大会」が5月31日~6月2日、遼寧省瀋陽市で瀋陽市政府によって開催された。同大会は、瀋陽市政府によると、中国東北地域で最大規模かつ高水準のロボット分野特化型イベントとされる。
展示エリアでは、ロボット関連の企業や大学、研究機関など計26団体が出展し、先端ロボット関連製品97点が展示された。このうち約10社が人型ロボットを出展し、同分野が来場者の関心を集めた。
例えば、瀋陽新松機器人自動化が展示した車輪式人型ロボットは、産業現場における高負荷・高頻度の搬送、広範囲の作業、長時間連続稼働といった課題の解決に貢献するとされる。また、瀋陽盛科国儀科技の人型ロボットは、工業加工の試験や遠隔データ収集、高齢者向けサービスなどの分野での応用が見込まれる。さらに、遼寧新次元人型機器人研究院の対話型バイオミメティックロボットは、博物館や展示イベントで来場者への解説や案内などに活用が可能であり、人型ロボットの多様な応用シナリオが示された。
このほか会場では、産業用協働ロボット、四足歩行ロボット、巡回検査ロボット、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)(注1)など、先端技術分野の展示も行われた。
会期中にはハイレベルフォーラムも開催され、瀋陽新松機器人自動化の張進総裁が登壇した。張氏によると、同社は中国科学院瀋陽自動化研究所傘下の企業で、遼寧省瀋陽市にある東北大学や瀋陽工業大学などから理工系人材を多数受け入れており、中国ロボット産業の先駆的存在とされる。また、同フォーラムで基調講演を行った韓国ロボット産業協会の李卿準本部長は、「韓国はロボット分野のエコシステムの構築が先行している一方、中国では大規模な実用化が進んでおり、双方の補完性は高い。今後は人材の共同育成や中東・アフリカなど第三国市場の開拓において協業の余地が大きく、今回を契機に中韓のビジネス交流の一層の深化を期待する」と述べた。
瀋陽市の発表によると、瀋陽市のロボット産業の2025年の売上高は140億元(約3,200億円、1元=約23円)で、前年比3.8%増となった。また、ロボット関連の一定規模以上の企業(注2)は555社に達し、年間生産額は1,000億元を超えた。
また、瀋陽市が2025年4月に公表した「瀋陽市人工知能(AI)産業創新発展行動プラン(2025~2027年)」(2025年4月22日記事参照)では、2027年までにロボットのコア技術20項目と30製品の開発を目標としており、同市のスマート製造分野の活性化をさらに後押しする方針である。
(注1)脳と機械を直接接続し、脳信号の伝達や制御を可能にすることで、人の神経機能を代行・補完する技術。
(注2)年間の主な業務の売上高が2,000万元以上の工業企業。
(呉暁東)
(中国)
ビジネス短信 56f3d321a36acea0
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ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
瀋陽でロボット大会が開催、人型ロボットの展示が関心集める
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出典: JETRO ビジネス短信
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/56f3d321a36acea0.html
時系列
- 2025-04-00 瀋陽市が「瀋陽市人工知能(AI)産業創新発展行動プラン(2025~2027年)」を公表
- 2026-05-31 「2026瀋陽ロボット大会」開催開始
- 2026-06-02 「2026瀋陽ロボット大会」開催終了
- 2026-06-16 本発表(JETROビジネス短信)
主な数値
| 大会開催期間 | 3日間 |
|---|---|
| 出展団体数 | 26団体 |
| 展示製品数 | 97点 |
| 人型ロボット出展企業数 | 約10社 |
| 瀋陽市ロボット産業2025年売上高 | 140億元 |
| 瀋陽市ロボット産業2025年売上高(日本円換算) | 3200億円 |
| 瀋陽市ロボット産業2025年売上高前年比成長率 | 3.8%増 |
| ロボット関連の一定規模以上の企業数 | 555社 |
| ロボット関連の一定規模以上の企業の年間生産額 | 1000億元超 |
| AI産業創新発展行動プラン目標(2027年までのロボットコア技術開発項目数) | 20項目 |
| AI産業創新発展行動プラン目標(2027年までのロボット製品開発数) | 30製品 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、中国東北地域におけるロボット産業のハブとしての瀋陽市の地位確立に向けた強い意欲と具体的な取り組みを示しています。大規模なロボット大会の開催、人型ロボットへの注力、そして具体的な数値目標を含む「瀋陽市人工知能(AI)産業創新発展行動プラン」の策定は、同市がこの分野を戦略的に推進している証左です。特に人型ロボットは、産業現場での高負荷作業から高齢者向けサービス、展示案内まで多様な応用シナリオが示されており、今後の市場拡大が期待されます。また、韓国との人材育成や第三国市場開拓における協業の可能性に言及されていることから、国際的な連携を通じた産業発展も視野に入れていることがうかがえます。ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)など先端技術の展示もあり、技術革新への積極的な姿勢がうかがえる事例です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-16
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