ジェトロ、インド北部チャンディガルに人材ミッション派遣、日本企業とインド大学生の接点を創出
この発表の要点
- 日本企業5社9人がインド北部チャンディガルの2大学を訪問し、ネットワーキングイベントや学生向けセミナー、面談を実施した。
- 現地学生向けアンケートでは、9割以上がイベントに「満足」、日本企業への就職意欲が「高まった」と回答した。
- 日本での就職の課題として「日本語能力の不足」「就職活動方法が不明」「ビザ制度が不透明」が挙げられた。
企業・自治体への影響
海外の高度人材採用や海外展開を検討している企業の人事・採用部門において、インドの理工系人材の採用アプローチや受け入れ体制整備の必要性を示す事例となる。
対応すべきこと
- 海外人材の採用を検討する際、現地の大学ネットワークやジェトロ等の支援事業の活用可能性を確認する。
- 自社の海外人材受け入れ体制や社内サポート体制の課題を洗い出し、整備を進める。
- 技術・人文知識・国際業務ビザなどの最新制度や要件に関する正確な情報を整理し、採用候補者へ提供できるようにする。
対象部門: 人事 経営者 総務
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 業界 | 人材・サービス |
| 発表日 | 2026-08-18 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月18日
添付資料(326 KB)
ジェトロは8月6~7日、インド北部チャンディガルで、日本企業とインド高度人材との接点の創出を目的とした「インド地方大学ミッション派遣(大学キャラバン)―チャンディガル編―」を実施した。同ミッションには日本企業5社9人が参加し、私立総合大学のチトカラ大学と私立工科大学のタパール工科大学の2大学を訪問した。
また、ミッションではチャンディガル市内でネットワーキングイベントを開催した。同イベントには、日本企業との連携強化を目指す3大学(インド工科大学マンディ校、パンジャブ大学、チャンディガル大学)も参加し、大学紹介を行ったほか、参加企業と交流した(インド工科大学マンディ校およびパンジャブ大学の詳細は「インドおよび南西アジア地域における海外大学ディレクトリー(24.4MB)」を参照)。
大学訪問では、大学経営陣や就職支援担当者との意見交換やキャンパス視察を行った後、学生向けセミナーを実施した。その後は各社に分かれ、各企業でのインターンシップや就職を希望する学生との面談を行った。
(左)学生のセミナー参加登録の様子、(右)学生向けセミナーの様子(ともにジェトロ撮影)
セミナー参加学生を対象にジェトロが実施したアンケートには、両大学で計234人から回答が寄せられた。イベントの満足度を聞いた設問では、9割以上の学生が「満足した」と回答したほか、日本企業への就職意欲についても9割以上が「高まった」と回答した。日本で働く際に重視する給与・待遇条件については、「長期的な収入の安定・成長」「定期的な昇給・昇進」「成果に応じたボーナス」が上位を占めた一方、福利厚生や休暇制度に関する希望は比較的少なかった(添付資料図1参照)。
日本での就職にあたっての課題としては、「日本語能力の不足」「就職活動方法が不明」「ビザ制度が不透明」を挙げる回答が多かった(添付資料図2参照)。実際に、ジェトロが学生に実施したインタビューでも、「2026年4月から技術・人文知識・国際業務(技人国)ビザの要件が明確化されたと聞いているが、インド国内では正確な情報を得ることが難しく、日本で働くことをためらっている」との声が聞かれ、ビザ制度に関する情報提供の重要性がうかがえた。
参加した日本企業からは、「専門性の高い人材が多く、面談では『どのようなスキルを身に付ければ貴社で活躍できるか』といった質問が多く寄せられるなど、向上心や成長意欲の高さが印象的だった」との声が聞かれた。
さらに、「採用やインターンシップの実施に向けて学生との対話を重ねる中で、自社の受け入れ体制に課題があることも認識した。今後は海外人材の受け入れ体制を早急に整備するとともに、人材採用に向けた取り組みを継続したい」との意見も聞かれた。
(ジェニカ・カルラ、川崎宏希、中尾隆宏)
(インド)
ビジネス短信 4d18745ecc859422
関連情報
dummy
もっと見る
ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
ジェトロ、インド北部チャンディガルに人材ミッション派遣、日本企業とインド大学生の接点を創出
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/4d18745ecc859422.html
時系列
- 2026-08-06 インド北部チャンディガルにて「インド地方大学ミッション派遣(大学キャラバン)―チャンディガル編―」を開始
- 2026-08-07 大学訪問、ネットワーキングイベント、学生向けセミナーおよび個別面談を実施
主な数値
| 参加日本企業数 | 5社 |
|---|---|
| 参加日本企業人数 | 9人 |
| 訪問大学数(大学訪問実施) | 2校 |
| ネットワーキングイベント参加大学数(連携強化を目指す大学) | 3校 |
| セミナーアンケート回答数 | 234人 |
| イベント満足度「満足した」と回答した学生の割合 | 9割以上 |
| 日本企業への就職意欲が「高まった」と回答した学生の割合 | 9割以上 |
この事例から確認すべきポイント
本事例は、日本企業が海外の高度人材獲得に向けて現地大学と直接接点を構築する取り組みを示している。インドの理工系学生の間では日本企業への就職意欲が非常に高い一方、日本語能力の不足やビザ制度(技人国ビザ等)の不透明感などが課題として挙げられている。実務においては、単に現地で学生と接触するだけでなく、受け入れ側の社内体制整備や、就労ビザ制度等に関する正確な情報提供、キャリアパスの提示が不可欠であることが確認できる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-18
関連事例
- グローバル製造業の高度化を支える日本の精密・高度技術を米国でアピール ―ジェトロが世界4大工作機械展示会の一つである「IMTS 2026」(シカゴ)にジャパン・パビリオンを8年ぶり設置、日本から中堅・中小企業10社が出品―
- インドへの関心高まる在マレーシア日系企業、ジェトロが「インド・ビジネスセミナー」開催
- ニューヨーク・香港を追加 ジェトロのコンテンツ海外展開支援拠点が世界9都市に
- 「Techstars Tokyo」世界約100カ国・地域から選出された第3回プログラムの採択企業12社を発表
- ベネズエラ、政府と野党間の対話プロセス第1段階が終了
自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?
無料でプレスリリースを掲載する