「中国水素エネルギー発展報告(2026)」を発表、再エネ由来水素は規模拡大の段階へ
この発表の要点
- 中国国家能源局が2026年8月11日に「中国水素エネルギー発展報告(2026)」を発表した。
- 2025年末時点で再エネ由来水素の稼働済み設備年産能力が25万トン超となり、前年末比で2倍以上に拡大した。
- 燃料電池車保有台数は約3万2,000台となり、電解槽や燃料電池などが30以上の国・地域へ輸出された。
企業・自治体への影響
エネルギー、自動車、重工業部門の企業において、中国市場における水素サプライチェーンの規模拡大や価格動向、輸出入動向を把握するための重要な参考情報となる。
対応すべきこと
- 公式出典にて「中国水素エネルギー発展報告(2026)」の全容を確認する。
- 自社の事業戦略やサプライチェーンに与える影響を関連部門で共有・検討する。
対象部門: 経営者 総務 法務 情シス 広報 人事 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 中国国家能源局 |
|---|---|
| 業界 | エネルギー・製造 |
| 発表日 | 2026-08-18 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月18日
中国国家能源局は8月11日、「中国水素エネルギー発展報告(2026)」を発表した。報告によると、中国の水素エネルギー産業は2025年に「製造・貯蔵・輸送・利用」のサプライチェーン全体で急速に成長し、再生可能エネルギー由来水素の稼働済み設備の年間生産能力(年産能力)は25万トンを超え、前年末比で2倍超に拡大した。また、中国は世界の再生可能エネルギー由来水素の生産能力の50%超を占めるとした。
中国の水素製造設備の年産能力は、2025年末時点で5,100万トン超と前年末比約1.4%増加した。主な内訳をみると、石炭由来が2,850万トン、天然ガス由来が1,050万トン、メタノール由来が60万トン、工業副生水素は1,100万トン超に達した。一方、2025年の水素生産量は3,900万トン超で、前年比7.3%増となった。主な用途別の消費量は、合成メタノール向けが約1,250万トン、合成アンモニア向けが約1,050万トン、石油精製向けが約600万トン、石炭化学向けが約410万トンだった。
再生可能エネルギー由来水素は、試験・実証段階から規模拡大の段階へ移行しつつある。2025年末時点で稼働済みまたは建設中のプロジェクトの年産能力は100万トンを超えた。このうち稼働済みは25万トン超と前年末比で2倍以上に増加し、建設中の案件は90万トン超となった。主な製造方式は水電解だった。
インフラ面では、2025年末時点の水素ステーションの設置数が累計590カ所を超えた。また、水素液化プロジェクト11件が稼働し、稼働済み長距離純水素パイプラインの総延長は350キロメートルを超えた。
水素価格は低下傾向にある。報告書の水素価格指数によると、2025年末時点の全国平均価格は、生産段階が1キログラム当たり26.2元(約630円、1元=約24円)、消費段階が44.5元で、前年末比でそれぞれ6.7%、8.4%低下した。
応用分野では、2025年末時点の燃料電池車の保有台数は約3万2,000台だった。物流幹線輸送や港湾などでの大規模運用に向けた取り組みが進展したほか、海運分野ではグリーン燃料のサプライチェーン構築に向けたインフラ整備が検討されている。
水素関連製品の輸出をみると、グリーンメタノールやグリーンアンモニア、水素冶金(やきん)関連製品が海外へ輸出されたほか、電解槽、燃料電池、水素充填(じゅうてん)設備などが30以上の国・地域に輸出された。
今後の重点課題として、水素と他のエネルギーの統合、地域間インフラ整備、市場制度・管理体制の整備、コア技術の開発、標準・認証体系の構築、国際協力の深化を挙げた。
(宋青青)
(中国)
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「中国水素エネルギー発展報告(2026)」を発表、再エネ由来水素は規模拡大の段階へ
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/42319b3fe0c503f8.html
時系列
- 2026-08-11 中国国家能源局が「中国水素エネルギー発展報告(2026)」を発表した。
主な数値
| 再生可能エネルギー由来水素の稼働済み設備の年間生産能力 | 25万トン超 |
|---|---|
| 水素製造設備の年産能力(2025年末時点) | 5,100万トン超 |
| 石炭由来水素製造設備の年産能力 | 2,850万トン |
| 天然ガス由来水素製造設備の年産能力 | 1,050万トン |
| メタノール由来水素製造設備の年産能力 | 60万トン |
| 工業副生水素製造設備の年産能力 | 1,100万トン超 |
| 2025年の水素生産量 | 3,900万トン超 |
| 合成メタノール向け水素消費量 | 1,250万トン |
| 合成アンモニア向け水素消費量 | 1,050万トン |
| 石油精製向け水素消費量 | 600万トン |
| 石炭化学向け水素消費量 | 410万トン |
| 再エネ由来水素の稼働済み・建設中プロジェクトの年産能力(2025年末時点) | 100万トン超 |
| 再エネ由来水素の建設中案件の年産能力 | 90万トン超 |
| 水素ステーションの設置数(2025年末時点・累計) | 590カ所超 |
| 水素液化プロジェクトの稼働件数 | 11件 |
| 稼働済み長距離純水素パイプラインの総延長 | 350キロメートル超 |
| 生産段階の全国平均水素価格(2025年末時点) | 26.2元/1キログラム |
| 消費段階の全国平均水素価格(2025年末時点) | 44.5元/1キログラム |
| 燃料電池車の保有台数(2025年末時点) | 32,000台 |
| 水素関連製品の輸出対象国・地域数 | 30以上 |
この事例から確認すべきポイント
本報告は、中国における水素エネルギー産業の2025年実績と今後の方向性を整理したものである。再エネ由来水素が実証から規模拡大へ移行し、生産能力やインフラ、関連製品の輸出が拡大している一方で、コストやインフラ整備には引き続き課題が存在する。エネルギー関連企業や自動車・重工業関連の実務者にとっては、中国市場におけるサプライチェーンの動向や価格水準、技術導入のベンチマークとして重要な統計データとなり得る。現時点で取得できた本文からは、詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-18
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