平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決への対応について
最終確認日: 2026-10-30
この発表の要点
- 最高裁判決を受け、保護費の追加給付を令和8年3月より順次実施(告示は令和8年3月1日適用)
- 現在保護受給中の世帯は申出不要、保護を受給していない世帯は当時の自治体への申出が必要
- デフレ調整の改定率▲4.78%を高さ調整の改定率▲2.49%に代えた差額相当額を給付
企業・自治体への影響
主に自治体の生活保護実務(保護実施・給付事務を担う福祉部門)と、生活保護受給者・元受給者への対応に影響します。一般企業への直接的な影響は、取得した本文からは確認できません。
対応すべきこと
- 自治体・福祉部門の場合、公式出典の対象者・対象期間・申出手続きの案内を確認し、実務担当部署で共有
- 給付事務に関わる場合、相談センターや専門委員会報告書等の詳細資料で具体的な算定方法を確認
- 一般企業の場合、直接の対応要否は限定的のため、関係部門への情報共有にとどめる
対象部門: 総務 法務 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 厚生労働省 |
|---|---|
| 業界 | 行政・公共 |
| 分類 | 行政処分・コンプライアンス |
発表された内容
平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決への対応について
平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決への対応について
平成25年から実施した生活扶助基準改定に関する令和7年6月27日の最高裁判決において、「デフレ調整に係る厚生労働大臣の判断の過程及び手続には過誤、欠落があった」と指摘され、違法と判断されたことに加え、追加給付を行う結果となったことについて、生活保護行政を所管する厚生労働省として深く反省し、原告の皆様を含め、広く国民の皆様にお詫び申し上げます。
平成25年生活扶助基準改定に関しては、最高裁判決が示されたことを受けて、最高裁判決を踏まえた対応の在り方について、令和7年8月に設置した社会保障審議会生活保護基準部会「最高裁判決への対応に関する専門委員会」にて検討が進められ、同年11月18日に専門委員会の報告書がとりまとめられました。
並行して、国と地方自治体との意見交換を行うため、同年10月から「最高裁判決への対応に関する国と地方の実務者協議」を行うとともに、同年11月に厚生労働大臣と自治体首長級の「最高裁判決への対応に関する国と地方の協議」を開催し、検討を進めてきたところです。
これらの内容を踏まえ、同年11月21日に、「社会保障審議会生活保護基準部会最高裁判決への対応に関する専門委員会報告書等を踏まえた対応の方向性」を公表し、「生活保護法に基づく保護費の追加給付について、生活保護法第八条第二項の規定・・・や第二条の規定による無差別平等原則・・・を踏まえ、原告・原告以外を区別せず、高さ調整マイナス二・四九パーセントの水準で一律に実施」するとともに、原告については、これまでの争訟の経緯を踏まえた原告との紛争の一回的解決の要請を踏まえ、高さ調整を実施しない水準となるよう、保護費に代えて、これに相当する分を予算措置の特別給付金により支給することとし、こうした方針(以下「政府の対応方針」という。)に基づき、令和7年度補正予算において、保護費の追加給付等を行うための経費について計上(令和7年12月16日に補正予算が国会で成立)したところです。
こうした手続等を経て、令和8年2月20日付けで「平成二十五年八月から令和八年三月までの間の生活保護法による保護の基準の特例(令和8年厚生労働省告示第43号)」が公布され、3月1日付けで適用されたところです。
厚生労働省としては、最高裁判決を踏まえた保護費等の追加給付について、自治体と連携して取り組んでまいります。
※ 厚生労働省においては、「最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付相談センター(厚生労働省委託事業)」を開設しています。
相談センターホームページ https://tsuikakyufu-sodancenter.mhlw.go.jp/
最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付について
○
○
現在保護受給中の世帯について
自治体の準備状況に応じて本年3月より順次追加給付を行っております。追加給付を受けるに当たって、申出等の手続きは不要です。
現在保護を受給していない世帯について
当時保護を受給されていた自治体に対して追加給付に関する申出を行うことにより、支給することとしています。具体的な手続きについては最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付に係る申出手続についてからご確認いただけます。
最高裁判決を踏まえた保護費等の追加給付について[18KB]
追加給付の対象となる方へのご案内[4.0MB]
【参考】
(1)
対象者
最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付の対象者は、算定対象期間に保護の基準に基づき、保護の基準別表第1第1章の基準生活費又は第3章の入院患者日用品費若しくは介護施設入所者基本生活費が算定された者(現在保護停止中の者及び保護廃止された者を含む。)。
(2)
追加給付の対象となる範囲(基準生活費、加算等、対象となる期間等)
ア
対象となる基準生活費及び加算等
追加給付の対象となる基準生活費及び加算等は、平成25年改定時及びそれ以降においてデフレ調整による影響が及んでいるものとなり、具体的には以下のとおりです。
・
居宅の基準生活費(第1類の基準額、第2類の基準額及び地区別冬季加算額、期末一時扶助費)
・
救護施設及び更生施設(ともに準ずる施設を含む。以下「救護施設等」という。)の基準生活費(基準額、地区別冬季加算額、期末一時扶助費)
・
妊産婦加算、障害者加算(保護の基準別表第1第2章の2の(1)の加算額に限る。以下同じ。)、介護施設入所者加算、在宅患者加算、放射線障害者加算、母子加算
・
入院患者日用品費(基準額、地区別冬季加算額、期末一時扶助費)、介護施設入所者基本生活費(基準額、地区別冬季加算額、期末一時扶助費)
・
未成年者控除(令和4年4月以降は20歳未満控除に名称を変更。)
イ
対象期間及び追加給付額
(対象期間)
追加給付の対象期間は、平成25年改定時及びそれ以降においてデフレ調整による影響が及んでいる期間となり、また、追加給付額は、対象者の保護の受給状況(算定されていた基準生活費及び加算等の内容や対象期間)によって異なります。
なお、第1類及び第2類の基準額については、社会保障審議会生活保護基準部会(以下「基準部会」という。)における平成29年検証を踏まえた平成30年10月の改定により水準の見直しが行われていることから、平成30年9月までが対象期間となります。地区別冬季加算額については、基準部会における平成27年検証を踏まえた平成27年度の改定により水準の見直しが行われていることから、平成25年8月から平成27年9月までが対象期間となります(ただし、第2類、救護施設等の地区別冬季加算額に限る。)。母子加算のうち在宅者への加算額については、基準部会における平成30年検証を踏まえた平成30年10月の改定により水準の見直しが行われていることから、平成30年9月までが対象期間となります。
(追加給付額)
平成25年当時の生活扶助基準改定のうち、デフレ調整の改定率(▲4.78%)を、専門委員会の議論を踏まえた消費実態に基づく高さ(水準)調整の改定率(▲2.49%)に代えることで生じる差額に相当する額を給付します。
追加給付額の具体的な算出方法としては、算定対象期間の間に適用されていた保護の基準に基づき算定された額に対して当該差額に相当する額を算出するための給付率を乗じることによって算出します。
<支給状況>
最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付等に係る給付決定状況について[18KB]
<参考>
追加給付額の例・対象期間[424KB]
関係通知等
○
平成二十五年八月から令和八年三月までの間の生活保護法による保護の基準の特例(令和8年厚生労働省告示第43号)[54KB]
○
平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付等について(令和8年2月20日付社援発0220第1号厚生労働省社会・援護局長通知)[865KB]
○
生活保護基準引下処分取消等請求訴訟に係る原告への特別給付金の支給について(令和8年2月20日付社援発0220第2号厚生労働省社会・援護局長通知)[308KB]
【参考】
(1)平成25年生活扶助基準改定について
○ 平成25年の生活扶助基準の改定は、
・
当時、物価下落が継続し基準額が据え置かれていた状況を踏まえ、経済情勢の変化を適切に反映させる観点から、物価の下落分を考慮して水準調整を行うこと【デフレ調整】
・
基準部会の検証結果を踏まえ、年齢別・世帯人員別・級地別の基準額について、一般低所得世帯の消費実態との乖離を是正すること【ゆがみ調整】
という2つの考え方に基づき、生活扶助基準の必要な適正化を図ったものです。
平成25年生活扶助基準改定について[442KB]
(2)最高裁判決の内容について
○
最高裁判決は、判決主文において、対象となった大阪訴訟及び名古屋訴訟の当事者の原告らに対する当時の保護変更決定処分を取り消す一方、原告らの国に対する国家賠償請求を棄却するものでした。
その理由中の判断としては、主に、以下のような内容が判示されており、これらの内容を踏まえ、専門委員会において、平成25年改定当時の経済情勢や生活保護法の理念、判決の法的効果等を踏まえた対応の在り方について検討が行われました。
(判断枠組み)
・
(生活保護法3条及び8条2項の規定にいう)最低限度の生活は、抽象的かつ相対的な概念であって、その具体的な内容は、その時々における経済的・社会的条件、一般的な国民生活の状況等との相関関係において判断決定されるべきものであり、同条1項の委任を受けた厚生労働大臣がこれを保護基準において具体化するに当たっては、国の財政事情を含めた多方面にわたる複雑多様な、しかも高度の専門技術的な考察とそれに基づいた政策的判断を必要とするものである。そうすると、厚生労働大臣は、生活扶助基準を改定するに当たり、それにより基準生活費を減額されることとなる被保護者の期待的利益についての配慮の要否等を含め、上記のような専門技術的かつ政策的な見地からの裁量権を有しているものというべきであり、本件改定は、その判断に上記見地からの裁量権の範囲の逸脱又はその濫用がある場合に、生活保護法3条、8条2項に違反して違法となるものと解される。
・
生活扶助基準の改定の要否の判断の前提となる最低限度の生活の需要に係る評価や被保護者の期待的利益についての配慮は、上記のような専門技術的な考察に基づい
出典: 厚生労働省
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_77069.html
時系列
- 2025-06-27 平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決(デフレ調整に係る厚生労働大臣の判断の過程及び手続に過誤、欠落があったと指摘され違法と判断)
- 2025-11-18 社会保障審議会生活保護基準部会「最高裁判決への対応に関する専門委員会」の報告書がとりまとめられた
- 2025-11-21 「社会保障審議会生活保護基準部会最高裁判決への対応に関する専門委員会報告書等を踏まえた対応の方向性」を公表
- 2025-12-16 保護費の追加給付等を行うための経費を計上した令和7年度補正予算が国会で成立
- 2026-02-20 「平成二十五年八月から令和八年三月までの間の生活保護法による保護の基準の特例(令和8年厚生労働省告示第43号)」を公布
- 2026-03-01 令和8年厚生労働省告示第43号を適用。現在保護受給中の世帯は自治体の準備状況に応じて本年3月より順次追加給付
主な数値
| 判決日 | 令和7年6月27日日付 |
|---|---|
| デフレ調整の改定率 | -4.78% |
| 高さ(水準)調整の改定率 | -2.49% |
| 第1類・第2類基準額の対象期間終期 | 平成30年9月年月まで |
| 地区別冬季加算額の対象期間 | 平成25年8月から平成27年9月まで期間 |
| 母子加算(在宅者への加算額)の対象期間終期 | 平成30年9月年月まで |
| 告示番号 | 令和8年厚生労働省告示第43号告示 |
| 特例の適用日 | 令和8年3月1日日付 |
| 保護の基準の特例の対象期間 | 平成二十五年八月から令和八年三月まで期間 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、最高裁判決で違法と判断された生活扶助基準改定に関し、国が追加給付を行う手続と対象範囲を示したものです。判決の内容として、デフレ調整の改定率(▲4.78%)を消費実態に基づく高さ調整の改定率(▲2.49%)に代えることで生じる差額を給付するとされています。対象は、算定対象期間に基準生活費等が算定された者(保護停止中・保護廃止者を含む)です。現在保護受給中の世帯は申出不要、保護を受給していない世帯は当時の自治体への申出が必要と案内されています。一般企業にとって直接の対応義務は示されておらず、影響は主に自治体・福祉行政実務に及ぶと読み取れます。取得した本文からは、支給の具体的な件数や総額、申出の期限は確認できませんでした。詳細は公式出典、添付資料、相談センターの案内をご確認ください。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-10-29 / 最終確認: 2026-10-30
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-30
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