海南省、2030年までにガソリン車の新規販売を禁止する方針をあらためて示す
この発表の要点
- 海南省は2030年までに内燃機関車(ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車を含む)の新規販売を禁止する方針を再確認した。
- 2030年までに省全体の自動車保有台数に占める新エネルギー車(NEV)の割合を45.0%に引き上げる目標を設定した。
- 既存のガソリン車は2030年以降も走行可能であり、新規販売禁止は走行禁止を意味しないとの見解が報じられている。
企業・自治体への影響
自動車メーカーや部品サプライヤーは、海南省市場における内燃機関車の新規販売停止とNEVへの移行加速に対応するため、製品戦略や供給体制の見直しが求められます。充電インフラ事業者やエネルギー関連企業は、NEV普及に伴う充電スタンド整備や燃料電池車(FCV)の実証・普及機会を検討する必要があるでしょう。物流業界や公共交通機関は、車両のクリーンエネルギー化への移行計画を策定し、対応を進める必要があります。
対応すべきこと
- 海南省での事業展開を検討している自動車関連企業は、2030年までの内燃機関車新規販売禁止方針の詳細を確認する。
- NEV関連技術や充電インフラを提供する企業は、海南省の市場動向と投資機会を調査する。
- 関係部門(特に事業開発、R&D、法務、広報)へ本発表の内容を共有し、自社への影響を評価する。
- 海南省の公式発表や関連法令の動向を継続的に監視し、事業計画に反映させる。
対象部門: 経営者 法務 広報 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 海南省政府 |
|---|---|
| 業界 | 自動車製造・販売 / エネルギー / 公共交通 |
| 発表日 | 2026-07-03 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月23日
中国の海南省政府は7月3日、「『第15次5カ年(2026~2030年)規画』海南国家生態文明試験区計画」(美しい海南建設「十五五」計画、以下、「十五五計画」)を発表した。「十五五計画」では、2030年までに同省全域で内燃機関車(ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車を含む)の新規販売の禁止に向けた取り組みを着実に進める方針をあらためて示した。同時に、省全体の自動車保有台数に占める「新エネルギー車(NEV)(注1)」の割合を、2025年の23.75%から2030年に45.0%へ引き上げる目標を掲げた。
具体的には、2030年までに、公共サービス分野、社会運営分野(特殊用途車両を除く)で新規導入・更新される車両の100%をクリーンエネルギー車(注2)とするほか、個人向け乗用車についても、新規購入・買い替え車両に占めるNEVの割合を同年までに100%とする目標を設定した。また、充電インフラ整備も並行して進め、充電スタンド1基当たりのNEV台数を2.5台以下に維持する方針を示した。さらに、大型トラック、コールドチェーン物流、公共交通分野では、燃料電池車(FCV)の実証・普及を段階的に進めるとしている。
海南省工業情報化庁によると、2025年の同省におけるNEV導入台数は11万6,800台となり、年間目標を上回った。新規導入車両に占めるNEVの割合は62.9%に達した(「海南日報」1月10日)。
海南省は2019年以降、継続的に自動車の電動化方針を打ち出している。2019年3月には「海南省クリーンエネルギー車発展計画」を発表し(2019年3月29日記事、2023年12月月18日記事参照)、中国国内で先駆けて2030年までにガソリン車の新規販売を禁止する方針を示した。その後、2022年8月の「海南省カーボンピークアウト実施プラン」、2026年3月の「海南省総合立体交通網規画綱要」にも同目標を盛り込み、2030年までにガソリン車の新規販売を禁止する方針を継続して掲げている。なお、「海南省総合立体交通網規画綱要」では、将来のガソリン車の海南島流入規制を想定した交通対応措置の検討についても言及している。
なお、「十五五計画」において、既に登録済みのガソリン車に対する規制や措置などに関する記述は見当たらない。既出の「海南省クリーンエネルギー車発展計画」では、個人向け車両について、「新規導入分を厳格に管理し、既存分は誘導的に置き換えることを基本路線とし、2030年以降は新規購入・買い替え車両を全面的に新エネルギー車化する」との方針を打ち出している。この点に関し、海南省政府のウェブサイトに転載された7月15日付の「工人日報」では、「販売禁止」は「走行禁止」を意味するものではなく、既に登録済みのガソリン車は、2030年以降も通常どおり車検を受けて合法的に公道を走行することができる、との同紙見解を報じている。
(注1)バッテリー式電気自動車(BEV)、レンジエクステンダー式電気自動車、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)を指す。
(注2)新エネルギー車(NEV)および天然ガス車(NGV)を指す。
(黄子珊)
(中国)
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海南省、2030年までにガソリン車の新規販売を禁止する方針をあらためて示す
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/ee62a2aee9066a31.html
時系列
- 2019-03 海南省が「海南省クリーンエネルギー車発展計画」を発表し、2030年までのガソリン車新規販売禁止方針を中国国内で先駆けて示す。
- 2022-08 「海南省カーボンピークアウト実施プラン」に2030年までのガソリン車新規販売禁止目標を盛り込む。
- 2026-03 「海南省総合立体交通網規画綱要」に2030年までのガソリン車新規販売禁止目標を盛り込む。
- 2026-07-03 海南省政府が「十五五計画」を発表し、2030年までの内燃機関車新規販売禁止方針をあらためて示す。
主な数値
| 内燃機関車の新規販売禁止目標年 | 2030年 |
|---|---|
| 2030年のNEV保有割合目標 | 45.0% |
| 2025年のNEV保有割合 | 23.75% |
| 2030年の公共サービス・社会運営分野における新規導入・更新車両のクリーンエネルギー車割合目標 | 100% |
| 2030年の個人向け乗用車における新規購入・買い替え車両のNEV割合目標 | 100% |
| 充電スタンド1基当たりのNEV台数維持目標 | 2.5台以下 |
| 2025年のNEV導入台数 | 116800台 |
| 2025年の新規導入車両に占めるNEV割合 | 62.9% |
この事例から確認すべきポイント
海南省は2019年以降、継続的に自動車の電動化方針を打ち出しており、今回の「十五五計画」で2030年までの内燃機関車新規販売禁止を再確認しました。これは、中国国内における環境規制強化と新エネルギー車(NEV)普及推進の具体的な動きを示すものです。公共サービス、社会運営、個人向け乗用車といった多岐にわたる分野でのNEV導入目標、充電インフラ整備、燃料電池車(FCV)の実証・普及計画は、包括的な電動化戦略を反映しています。特に、既存のガソリン車に対する走行規制がないという見解が報じられている点は、政策の段階的な移行と社会への影響緩和を考慮している可能性を示唆します。この方針は、自動車メーカー、部品サプライヤー、充電インフラ事業者、物流業界など、関連する多くの企業にとって、事業戦略の見直しや新たな市場機会の創出を促す重要な情報となります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-23
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