米ニューヨーク「クライメート・ウィーク」で日本政府がグリーントランスフォーメーション政策を説明
最終確認日: 2026-10-06
基本データ
| 分類 | 経済・産業トレンド |
|---|
発表された内容
2026年10月06日
米国ニューヨーク(NY)で開催されたクライメート・ウィーク(9月20~27日、2026年9月30日記事参照)では、1,500を超えるイベントが開催され、数万人が参加した。会期中の9月25日には、日本のグリーントランスフォーメーション(GX)に焦点を当てたフォーラム「日本の次なる産業エコシステムの構築(Building Japan’s Next Industrial Ecosystems)」が開催された。経済産業省、川崎市などの政府・地方自治体が日本のGX政策を説明したほか、日系企業や米国スタートアップ(SU)が日本市場におけるクライメート・テックの事業化について議論した。
最初のセッションでは、日本のGX実現に向けた政策の1つである「GX戦略地域制度(注1)」の概要が説明された。
冒頭は、同制度でGX戦略地域として選定された川崎市の福田紀彦市長からのビデオメッセージが流れた。その中で、川崎臨海部の広大な敷地に、クライメート・テックを社会実装するスケールアップ拠点を設け、研究開発や試作、実証に取り組める施設を提供していくと説明。世界中のGX企業が集い、今後100年の日本の経済成長を牽引し、気候変動に対応する産業拠点として活用する、と同市長は強調した。
経産省は、日本がGX投資として今後10年間で20兆円規模の支援をすることを説明。日本のGX政策の重要なポイントとして、政策の一貫性と政府支援の長期的な枠組みの2点を強調した。GX戦略地域制度では、GX産業を創出するための支援および規制緩和などの措置を講じ、世界中のクライメート・テックSUを呼び込みたいとの意向を示した。
経産省イノベーション・環境局GXグループ脱炭素成長型経済構造移行投資促進課の上利祐貴課長補佐によるGX戦略地域制度の説明の様子(ジェトロ撮影)
川崎臨海部の開発計画や戦略を策定する支援に関わるユニバーサルマテリアルズインキュベーター(UMI)(注2)は、今後の計画として学術機関との連携や人工知能(AI)プラットフォームの導入を紹介したほか、同市がすでに保有する大規模なインフラ施設を技術の商用化に向けて活用できる利点について説明した。
続くパネルディスカッションでは、ジェラ・ベンチャーズ(JERA Ventures)とニューラボ(NewLab)が、米国SUが日本市場に参入するに際し、考慮すべき重要な点について議論した。日本の大企業は自社の顧客基盤や受託製造のためのアセットをSUに提供できると述べ、これは高い製造能力を有しながら十分に活用しきれていない日本企業にとっても価値があると述べた。
最後のセッションでは、日本市場で活躍する米国クライメート・テックSUであるバイカーブ(Vycarb)およびアモジー(Amogy)と、ニューラボの代表が議論した。米国市場における規制の変更と混乱は長い目で事業を考えるべきエネルギー分野において厳しいものであると説明し、これに対して日本のGX政策は、米国のクライメート・テックSUや日本企業に事業機会をもたらしているとの見方を示した。
米国クライメート・テックSUによるパネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)
また、バイカーブ(Vycarb)によるニューラボ内の施設見学では、水とアルカリ性鉱物(カルシウムやマグネシウム)を反応させ、二酸化炭素(CO2)を重炭酸イオンに変換し、水中に長期間(1万年以上)安定的に貯留する技術が紹介された。現在は実証段階だが、今後商業化を進め、同設備をCO2の排出源に設置予定とのことだ。
一連のセッションは、日本のGX政策および米国クライメート・テックSUの状況について、両国の相互理解を深めるものとなった。
(注1)産業資源であるコンビナートなどや地域に偏在する脱炭素電源などを核とした「新たな産業クラスター」の創出に向けて戦略地域を選定し、支援と規制・制度改革を措置していく制度。
(注2)川崎市とUMIは2024年5月に川崎市南渡田地区における産業拠点形成に向け、川崎市と緊密に連携・協力する旨の協定を締結している。
(鵜飼紗帆、遠藤壮一郎)
(米国)
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米ニューヨーク「クライメート・ウィーク」で日本政府がグリーントランスフォーメーション政策を説明
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URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/1615d7beacb68c43.html
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公開日: 2026-10-06 / 最終確認: 2026-10-06
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編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-06
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